超級龍熱

香港功夫映画と共に

実現していたムーン・リーvs蠍子戦士!鄭裕玲&李賽鳳主演『契媽唔易做』

2013-03-27 11:24:16 | 作品レビュー
昨日は何気に手持ちの古いVHS(それも3倍モード!)を再生していたら、円谷プロの特撮ドラマ『ジャンボーグA』がダイジェスト編集で入ってて、余りに懐かしくてそのまま延々と観てしまいました(苦笑)。入ってたのが『ジャンボーグA』の後半、それもジャンボーグA2号のジャンボーグ9が活躍するエピソードで、9が偽ジャンボーグAとかジャンキラーJRとかと激闘を見せるわけです。でも考えてみたら主人公の立花直樹にこの2体のジャンボーグをプレゼントしてくれるエメラルド星人の声を担当していたのが先日惜しくも亡くなられた納谷悟朗さんでした。
「正義を愛する若者よ!さあ、ジャンボーグ9と共に闘うのだ!」納屋さんのあの優しく威厳に満ちた声によるエメラルド星人の雄姿、龍熱は決して忘れません。

さてさて、今週ちょっと探し物があってまたゴソゴソとやっていましたら偶然古いVHSが出て来たのが、この銭永強導演、鄭裕玲&李賽鳳主演『契媽唔易做』(91)でした。
この『契媽唔易做』、どうやら20数年前に韓国メーカー「SKC」が発売していたVHSで、題名も『飛躍江湖(恐らく台湾題名)』、さらには北京語音声&ハングル字幕版でした。
映画としては90年代に大量製作された“女特警系列”の典型的な作品なんですが、鄭裕玲演じるOLと梁家輝演じるCIDの警部&部下の李賽鳳(拍手!)が邱建國(実際に70年代から80年代まで数々の武術大会で優勝を誇る“南拳王”)率いるダイヤ強盗団(その子分にスーパーキッカー曹榮!さらに『武状元铁橋三』(93)、『白莲邪神』(93)、そして“片腕ドラゴン映画”の佳作『壮士断臂』(94)などで知られる“铁橋三武打星”杜少津!)を追う展開です。
ただ本作の武術指導を郭振鋒こと郭追が担当している事もあり、劇中のクンフー・アクションは盛んにキック技を多用するなど中々の見応えとなっています。
まあ龍熱としてはこの『契媽唔易做』で李賽鳳ことムーンちゃんがある時は警官ルックで、ある時はキャバ嬢ルック(!)で、またある時はチャイナドレス姿でそれはパワフルなクンフー・ファイトを何度も見せてくれているだけでもう十分に満足なんですが(笑顔)、実はこの『契媽唔易做』の後半では韓国テコンドー映画ファンなら思わず「オオッ!?」と腰を浮かす事必至の韓国人武打星が登場するんですねー!
そう、それが陸剣明の師匠役として突如画面に姿を見せるあの“蠍子戦士”こと元振なんです!この『契媽唔易做』での元振は何故か「精武門」と大書されたTシャツを着用し手にはヌンチャクを持ち、いきなり杜少津と激突!で、いきなり杜少津にアッサリと敗北!(爆笑)。ただ元振がこの杜少津との対決シーンで披露する打点の高い連続廻し蹴り!連続中段蹴り!そして脅威の空中連続三段蹴りなどのまさに圧倒的なキッキング・パフォーマンスは文字通り“お見事!”の一言です。
そして映画のクライマックスでは、これぞ香港&韓国クンフー映画ファンにとっては“奇跡の顔合わせ”であるムーン・リーvs元振戦がこれまたアッサリと実現するのだ!(大拍手!)いや~龍熱は画面の中でムーンちゃんと元振の2人が激しく蹴り合い闘う様には「オオッ!こりゃ凄い!」とついつい握りコブシで歓声を上げてしまいました(苦笑)。

このムーン・リーvs元振の一騎打ちは、激闘の果てに最後はムーンちゃん必殺の廻し蹴りを浴びた元振がその場に崩れ落ちて決着が着きます。
改めて、今回元振の香港時代のフィルモグラフィーにも記載すらされていないこの『契媽唔易做』のレビューをアップする事が出来た事を私自身大変嬉しく思いますし、香港映画、それも90年代序盤に大量生産された“女特警系列”作品には今回の『契媽唔易做』のような誰も知らないような“夢の対決”がまだまだ埋もれているかも知れないとの思いを強くしたのでした。
コメント (7)
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