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ママの口ぐせお花はドクロ!

会いに行きたいよ~遠い空間を~♪高知ツーリング前編!フェリーの旅!

2010-04-07 | ツーリング
4月2日~4日、Perfume【ファンクラブツアー『パッと楽しく遊ぼうの会』】高知公演に参戦するために、東京~高知を往復してきた。
当初は往復すべてを自走する予定だったが、友人の勧めもあり、往路はフェリーで東京から徳島まで行き、徳島から高知までを自走することにした。復路は高知から東京まで一気に走り抜ける。

両方をいっぺんに書くと凄まじく読みにくくなる(疲労する)と思うので、今日は前編として、東京から高知までのツーリングレポートをする。
後編はこちら

まずは前日の4月2日(金)。
うわの空で仕事を早めに切り上げて(ありがとう上司)、14時30分に帰宅した。
フェリーの出航は19時10分。自宅を出る時間は16時予定。
時間に余裕があったので、昨日完璧にチェックした荷物を、もう一度入念にチェックした。あらゆる角度から見ても荷物に抜かりはない。
往路は、自走距離が約200キロほどなので、高知に到着するまで荷物は背中に背負って移動することにした。フェリーの乗り降りを考えて、その方が面倒が少ないからだ。

入念過ぎる準備を整えて、XL883Nに「お願いいたします」と語りかけてからまたがった。
エンジンに火を入れて、じっくりと暖気して、16時ちょうどに出発した。
まず目指すのは東京港ターミナル。
フェリーに乗るのは生まれて初めてなので、期待と不安が入り混じる。
30代も半ばを過ぎて、こういった感情になれるのが嬉しい。
走り始めてすぐに、ケツ痛い病を防ぐためのシートを持ってくるのを忘れたことに気づいた。

17時45分。「本当にココかよ?」といった塩梅の「東京港フェリーターミナル」に到着した。すでに私が乗船するフェリー「おーしゃんのーす」が、がっつりと港に接岸していた。でかい!



いそいそとフェリー運行会社「オーシャン東九フェリー」のカウンターに走って、乗船名簿に記入。
カウンターのお姉さんは、私のような初心者でも完璧に理解できる丁寧な説明で、乗船の手順を教えてくれたので、ホッと安心できた。
これは重要なサービスポイントだと思う。

料金は、バイクの運送料込みで23,060円。

車両の乗船は18時からスタートで、それまでに番号の書かれた区画にバイクを持って行って整列する。
クルマが15台、バイクが10台くらいだっただろうか。
それ以外にもトラックが別口から乗り込んでいるようだった。
バイクは行き先の書いてある紙を、ヘッドライトに貼り付ける。
「おーしゃんのーす」は、東京を出て徳島まで行き、それから北九州の門司まで向かう。
バイクは4台が「徳島」と書かれた紙を貼り付けていた。



18時になると、いよいよ乗船する人たちが集結してきて、まずはクルマからフェリーに乗り込む。
次いで門司行きのバイクが乗り込み、私たち徳島行きは最後の乗船となった。

ちょうどフェリーの真ん中にぽっかり開いた乗り入れ口にバイクで上がっていく。
船内は広大な空間があり、バイクはバイクで端のほうに集結して停められた。
ギアをローに入れるように指示されて、係員が素早くバイクをベルトで固定していく。けっこう素早い動作だ。



興味深いシーンなので、もっと見ていたかったが、先に入ったバイクの人たちがサッサと移動するので、その波に乗って客室まで狭い階段を上がっていく。
一度デッキ(甲板)の上に出てから、エントランスロビーに入る。
客室乗務員にチケットを見せて、部屋を案内してもらう。
今回私が乗船する「おーしゃんのーす」は、「カジュアルフェリー」という階級で、すべての部屋が「2等寝室」になっている。
つまりはすべての部屋が2段ベッドの部屋だ。
私の部屋は214号室のA。最大で20人が入る大部屋の2段ベッドの下。





ここが翌日の昼過ぎまでの私の部屋になる。
荷物を降ろし、着ている防寒着と重いブーツを脱いで、さっそく船内の探検に出かける。
歌いだしそうなくらいに楽しい!

ロビーには、すでに人が多く出ていた。
速攻で洗濯しに行くトラックの運ちゃん、風呂に向かう人、いきなり食堂で何か食べてる人、熱心にカメラで撮影する人、ぼけっと海を見てる人。
ざっと船内を見て回ってから、私はやたら充実している(昨今の風潮と比べて)喫煙コーナーに陣取って、飲み放題のお茶を飲んで出航を待った。



しかし腹が減って仕方ないので、まずは飯を食うことに。
食事はすべて自動販売機の発売で、パン類、カップラーメン、冷凍食品など。
まずは冷凍食品の和風鮭パスタを食べる。





まあこんなもんでしょう、という味。
食べてる途中でエンジン音が船底から鳴り響く。思ったよりも大きい音だ。

しばらくお茶を飲みながら食堂(本当の名称はオーシャンプラザという)でボケっとしていると、エンジン音がさらに大きく聞こえる。
「う~ん。もうそろそろ出航かな」
などと思い、外を眺めてみたら、もう出航していた。

慌ててデッキに飛び出て、離れ行く東京を撮影した。
さよなら東京。また会う日まで~!



寒さが堪えたが、あまりにも幻想的な風景だったので、防寒着を着てデッキで外を眺めて過ごした。
海と地上の分れ目がぼやける。







再び喫煙コーナーでボケッと外を眺めながら過ごした。
今回の旅は、帰りが過酷になることは分かっている。
最後の最後、バイクのスタンドを立てるときまで気が抜けない旅になる。

途中にPerfumeのライヴという楽しい時間もあるが。

色々な想いが錯綜してくるが、なんだかやることもないので、とりあえず晩酌でもすることにした。
晩酌のつまみは柿ピーと、真っ暗な海だ。
BGMは船底から響くエンジン音と、揺れてきしむ船内設備の音。
ゴォ~ンという音とギシギシという音の同時プレイ。
普段は飲まない超高級ビールをプシュ!と開ける。

この時間帯にブログのネタや、これからのスケジュールなどを考えようと思っていたが、それは全部中止にして、ひたすらボケッと飲み続ける。
なんにもしないのが良さそうだ。
食堂や喫煙コーナーも、人がまばらで嬉しい。
フェリーは外洋に出たのか、縦に大きく揺れる感じがする。



「このゴー!って音は船の音なの?」
しばらくぼんやりしていると、急に背後から声をかけられた。
後ろに座ってコーラを飲んでいるおばちゃんだった。

それから2時間くらい、おばちゃんの話に付き合った。
おばちゃんは、息子さんと二人で熊本からクルマの自走で東京まで走り、帰りは徳島から熊本まで帰るらしい。
それ以外にも、凄まじくプライベートな話しを、ややうんざりするくらいに聞けた。
でも、こんな旅にでも出ない限り、私が熊本のおばちゃんとじっくり話す機会なんて絶対にない。
おばちゃんは、コーラで酔っ払っているのか、私にとってはあまりにも自由なトークを繰り広げてきて、途中から80年代のヘビメタバンドのボーカルにインタビューしている気分になった。
酔っ払った勢いで、客室乗務員の若いお兄さんを捕まえて、色々と聞いてみたが、やはり昨今の高速道路の料金値下げの影響を喰らって、経営状況は芳しくはないそうだ。
おばちゃんへのインタビューは無事に終了し、わたしもグデングデンに酔っ払って寝床についた。たぶん12時くらい。
フェリーは、横には揺れないが、縦に大きく揺れ続けた。
時おり、船首を大きく持ち上げて海に突っ込むような感覚があった(実際にはそんなことはないと思うが)。
ダメな人には確実にダメな状況なんだと思う。

翌朝は5時に起床。
誰もいないデッキで海を見ようと外に出たら、若い女性が一人、デッキの後方で海を見ていた。
上手いことここでロマンスを繰り広げるつもりはさらさらなく、無遠慮に海をバシャバシャ撮影した。
フェリーはどこを走っているのか分からないが、デッキに吹く風は猛烈な勢いで、どこかに飛ばされそうなほどだった。





ここは確実に人はいないだろうと、展望風呂につかる。
湯船は船の揺れに反応して、ダイナミックに荒れている。
じっくりとお湯につかって身体を温めた。





朝食も誰もいない食堂でチリヌードル。
私は一泊の旅だからいいが、北九州までの2泊だと、この食事環境はやや苛酷だろうか。



チラホラと人が出てきたところで自室まで帰り、荷物の取りまとめと軽く睡眠。
このときからしばらく、携帯の電波が届かなくなった。
私の携帯の待ち受け画面はPerfumeなのだが、電波が届かないと3人が肩を寄せ合って励ましあう画面になる。とてつもなく可愛いw
職人さんどうもありがとう。



再び喫煙コーナーに戻って、ぼんやりと海を見て過ごそう…と計画していたが、昨日のおばちゃんに捕まる。
またたっぷりとおばちゃんのインタビューをしながら徳島に接近してきた。
私が席を立つたびに、「それじゃ兄ちゃん!気をつけて旅をするんだよ!またどこかで会ったら声かけてね!さようなら!さようなら!」と別れの挨拶をされるが、その5分後に再会する。これを何度か繰り返しているうちに、いよいよフェリーは徳島に接近していたようだ。

航海を始めてから、ずっと右側にしか見えなかった陸地が、左側にも現れる。
徳島は快晴。東京と同じく、やや寂しい感じの風景が広がっている。
巨大な船体をジワジワと操って、衝撃もなく見事に接岸。



同時に下船の準備に取り掛かって、乗船のときとは比べ物にならないほどの速さでフェリーを降りることができた。
おばちゃんが、わざわざバイクのところまで来てくれて、別れの挨拶をしてくれた。
二度と会うことはないと思うが、おばちゃんの旅の安全も願う。

これでフェリーの旅は終わった。

はっきり言う。

メチャクチャ楽しい!

高速道路の料金値下げで、経営が圧迫されてると言うが、そんな些細なことに影響を受けるようなものではないと感じた。
客室乗務員は2名しかいなかったが、とても心のこもったサービスを受けられたし、ハードロッカーのおばちゃんとの交流も楽しかった。
何より、酒を飲みながら移動できるのは嬉しい。
時間に余裕がなければ参加できない旅だが、こんなに楽しいのであれば、もっと他のフェリーにも乗ってみたいと思った。
同じく影響を受けている電車だが、過去に北斗星に乗って北海道まで行ったことがある。
この旅も最高に楽しめた。
こういった路線が次々となくなってしまうのは、人類として何か大きな間違いを犯していると思う。
早くて安ければなんでもいい訳ではない。
陳腐な言葉だが、ゆっくりと歩く速度でしか見えない景色というものがある。
船内で、ずっと何かをノートに書きなぐっているお兄さんがいた。
何を書いているのかは分からないけど、そんな真似はクルマの中では出来ないことだ。
そういった楽しみ方が、フェリーにはあった。

13時24分。
XL883Nと私は徳島の地に降り立った。



正直に告白すると、港から徳島道へのルートを検索していなかった。
ぼんやりと覚えているルートで、徳島道を目指す。
知らない土地に来ると、必ずスケール認識の甘さを痛感する。
「だいたいこんなモンだろうな」と思う距離に差が生まれるのだ。
たぶん間違ってはいないと思われるルートを走ったが、間違えていたら大変なので、途中の交番に駆け込んで徳島道までのルートを確認した。
すんばらしく優しいお巡りさんに聞いて、ルートが間違っていないことを確認。
同時に、徳島道まで、自分が思っていたよりも距離があることも認識。
ちょっと飛ばさないと時間がなくなるかも知れない。

やっと徳島道にたどり着いて「いざ爆進!」と思ったが、なんと!片側一車線の高速道路だった!
ゆっくりと安全運転する人たちについていきながら、途中にある追い越し車線で追い抜きながら高知を目指す。
「ひょっとして、ガソリンスタンドがない高速道路ですか?」
という疑問が浮かんだが、ハイウェイオアシスがあることを走りながら確認。

14時49分。
自宅から130キロ走行。吉野川ハイウェイオアシスに到着して給油。
とにかく風が強くて速度が出せない。でもキレイな桜が!



15時35分。
自宅から171キロ走行。高知道に入って立川PAにてタバコ休憩。予定ではホテルに着いている時間だ。ちょっと遅れている。
高知道は、ともかくトンネルが多くて驚いた。
しかし、走っている皆さんは中々高速で飛ばしているので、見知らぬ土地を走る自分にも安心だ。遠慮なく追い抜かします。
しかし、風が強くて突っ走るのがきついきつい!
それに、真冬の装備でも全然寒かった!

16時24分。
無事にホテルまでバイクを運ぶことが出来た!
自宅から210キロ走行。
初めはとても目立つ駐車場に案内されたが、従業員用のスペースを貸してくれることになった。
さてはて!あと1時間半で開場の時間になる。

楽しい楽しいライヴの時間が終われば、次は過酷な800キロ走行が待ち構えている…!どれだけ壊れるのか!?
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8 コメント

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すっげい楽しそう! (甘夏)
2010-04-09 04:21:26
じっくりと読むのを楽しみにしておりました、
めさめさ楽しそう!
入念に準備して忘れ物してますけどもw
フェリーイイ!

・・・けど多分僕は酔っ払うな、縦揺れ・・

喫煙コーナーの充実っぷりにワロイました、
限度があるだろw しかもガラガラやんw

復路も楽しみにしてます!
返信する
船旅は情緒たっぷり (kakky)
2010-04-09 13:29:36
船旅レポートありがとうございます。

内容があまりに面白くて

そもそもの目的を忘れてしまいそうw

昨今の状況から船旅自体があまり

目立った存在にはなりませんが

旅行を趣味とされている層

特にご年配の方々には非常に

根強い人気があります。

若い人達にもいろんなきっかけで

旅を日本を見つめ直して欲しい

なぁんて思ってます。

元旅行会社社員より
返信する
すっげい楽しかった! (髑髏フラワー)
2010-04-09 18:05:55
甘夏さん。

もうそりゃあメチャメチャ楽しかったですよう!
私はまったく酔いませんでしたが(船には)、船内の各所に「それ用」の袋がたくさん用意されていたので、アレな人はアレなんでしょう。

喫煙に関しては、利用するメインの層がトラック運転手みたいなので、アレなんだと思います。
次は地獄の後半戦をお楽しみくださいw
返信する
船旅好きっス! (髑髏フラワー)
2010-04-09 18:13:03
kakkyさん。

あれ?kakkyさんですよね?
ガンネタは?北斗ネタは?
なんちゃって。

おっしゃることに完全同意です。
私は数年前は長距離ドライバーだったのですが、そのときに初めて「日本てこんなに緑豊かな国なんだな!」と感動しました。
移動時間を削って旅を楽しむのもいいですけど、移動そのものを楽しむ旅もアリですよね。

まあ、私の場合は「移動と酒」だけですけどw
後で書きますが、高知の「この字」も味わっていませんw
返信する
俺の名前を言ってみろ~ (kakky)
2010-04-09 21:52:22
10年一度見れるか見れないかの

素コメントが出てしまいましたw

不惑を迎えたオッサンなので

たまにキャラ設定を忘れますww

まだボケてはいないので許してください♪
返信する
やっぱりジャギ様だったか! (髑髏フラワー)
2010-04-09 22:47:10
kakkyさん。

胸に七つの傷があったので、てっきり北斗の末弟かと思いましたよ~♪
良かった良かった!
返信する
俺もクルージングしてぇ! (赤い狐)
2010-04-11 11:13:30
待ってました!髑髏さんの遠征レポ第1弾!!

高知遠征往路編、がっつり読ませてもらいましたけど、すんげぇ楽しそうだぁ~!!
読んでいて俺もフェリーで高知行きたくなってきたよ。

自分も基本船は大好きなので読んでいてこっちまでワクワクテカテカしてきたw。
東京湾を夜出港して離れていくところとか、自分も寒いの我慢してデッキに出て外眺めてしまいますよ。

フェリーの中の様子とかいろいろわかって今後の参考になりました笑。
食事が自販機だけってのがちょっと寂しいけども、きっと昔はちゃんとした食堂があったんでしょうね。

しかし髑髏さんもレポの中で書いてますが、高速料金割引といいなんか「とにかく安く、早く」ってのが世の中の風潮ですけどあまりにそれに拘りすぎて大事なことを見失ってる気がしますよね。

眠い目をこすりながら必死に車ぶっとばすよりも、こうやって船に乗ってのんびりを移動するのもまたいい旅だと思いますよ。
今の時代こんなふうに時間をかけてのんびり旅を楽しむ方が贅沢なのかもしれませんなぁ。

東京~徳島までの移動&宿泊&このまったり感でこの値段は絶対安いと思いますよ~!
価格で真っ向勝負をするのではなく、車や電車にはないフェリーならではの魅力をもっとアピールすべきだし、世間の人たちにもこうゆうのわかってもらいたいですよねぇ~。
それこそ「いい旅ゆめ気分」とかでやってくれればいいのにさ笑

ちなみに髑髏さん、冒頭で万全の準備をしたとか書いてたくせにいきなりケツシートを忘れてきてるのにウケたw
つか後半の復路編でこれがどう響くのか今から楽しみですw


kakkyさん
キャラ違いすぎてワロタwww
返信する
俺もまた船旅してぇ~! (髑髏フラワー)
2010-04-11 18:47:58
赤い狐さん。

がっつり宿泊する船の旅は、小学生以来でしたから、楽しめました~。
こんな歳になっても、これだけワクワクできるのかと自分でも驚いたw

食堂の施設は、おっしゃるとおり、以前はもうちょっとマシなものがあったようです。
経費削減のために、なくなってしまったとか。。
というか、ここの名物に「冷凍お寿司」があったんですけど、ちょっと前に姿を消してしまったそうです!(泣!

あんまりにも楽しかったので、特に予定はないですけど、今度は北の方への路線をチェックしてみたりw
次にツアーを計画するとすれば…北海道??
仙台あたりから、楽しそうな便が出ていますね…じゅるり。

普段の生活でも、無駄に歩いたりするのが好きなので、自分の性格にはピッタリな旅だったと思います。
「他人と歩を合わせられない」とも言いますけどw

「ケツシート」は、やっぱり750円だったから忘れたのだと思いますw
1万円だったら、絶対に持って行っただろうなと。
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