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8月12日から中国に行ってきます。

2013-08-12 00:15:00 | ブログ

今回だけは、岩手盛岡に住む長男に電話して、滞在ホテルと連絡法を教えました。「長男だから、お前には連絡しておかないとな」と連絡したわけです。小生が上海に留学していた時代は、いわゆる日中友好時代の最後の時期でした。現在ではお互いの反中、反日感情は双国民の90%に達しています。双方の政府間の「ホットライン」があるのかどうか?不安ですね。「~事変」から戦争に発展することは歴史が証明しています。

「お父さんは歳で兵役免除だろうが、お前(長男)は成り行き次第でどうなるか予測できないからな」と言いました。

日清、日露、太平洋戦争を経て、中国には辛亥革命がおこり、ロシアはロマノフ王朝が滅びました。終戦の815日には日本に帰ってきます。

大陸は40℃以上の猛暑であるとの連絡がありました。

くれぐれも日本の皆様。熱中症にはご注意なさってください。

2013811日(日) 記


紫が付く漢方薬 漢方市民講座

2013-08-10 00:15:00 | ブログ

五行思想では青、赤、黄、白、黒の五色を、それぞれ木火土金水、肝心脾肺腎と対応させを五正色とし、紫は五間色に位置し、漢方の世界では、舌象の青紫舌が「寒凝血瘀」を示すとされ「瘀血」と関係があります。

身分、官位、宗教上の「紫の位置」について私は知りません。恥ずかしい話、油絵を趣味にしているものの、バイオレットとパープルの日本名を知らないのです。調べようとも思いませんでした。現在も思いません。何しろ暑くて意欲が湧かないのです。

個人的には、昭和の感想に繋がる「桃屋」の「江戸むらさき」にはお世話になりました。食欲のない時でも「江戸紫」をのせた白メシは食えたものでした。画報の世界では、歌舞伎の助六の江戸紫の鉢巻の紫、天然色の活動の世界では、お殿様が病気で臥せると紫の鉢巻をして、御殿医や侍女の介護を受けているという「時代劇」は小児期の視覚体験です。

何しろ、赤紫蘇は実家の周辺には自生していましたし、梅干(梅漬け)の紫蘇は主(ぬし)の如く、食卓の中央に鎮座していたのですから、下宿するようになって、つまり医学生になって初めて「ゆかり」という商品を手にした時には、一種の「意外性」を感じました。

刺身の大根のツマの上の青紫蘇(大葉)を珍しげに食したのが18歳の時です。酒を大っぴらに飲むようになって、鯵のたたき、ヌタには欠かせないと後天的味覚の充実となりましたが、沖縄の大葉の大きさと硬さには驚きました。

本日の漢方市民講座「紫が付く漢方薬」

紫蘇葉(しそよう)

単に蘇葉、紫蘇ともいうが、赤紫蘇の葉である。根の蘇梗(そこう)

実の蘇子(そし)もついでに覚えておくと簡単です。

/温 帰経は肺 脾(胃) 効能は発表散寒 行気寛中 解魚解蟹 行気安胎

表散寒(発汗作用は無い) 行気寛中(中焦を寛くして食欲を亢進させる)中焦の気滞に効くと覚えます。

紫蘇の葉は他の生薬の炮制にもよく使います。例えば、発汗解表の温薬である麻黄を紫蘇と一緒に発酵させると温性が減弱して微温になります。

生姜、紫蘇と炮制した四川省産の厚朴(川朴)が有名です。

解魚蟹毒(魚やカニの生臭さをうがいや手洗いで消す)(魚や蟹を食べる前に紫蘇を煎じて飲む。)煎じる時間は10分程度、それ以上煎じると効き目が落ちます。

行気安胎作用があります:安胎作用とは気滞を改善し妊娠を上手く継続させ胎児に良い影響を与えるという意味であり、古来から、行気安胎には紫蘇、清熱安胎には黄芩、補腎安胎には桑寄生、杜仲がよいとされています。腎内科では慢性腎不全に紫蘇15gは定番のようでした。慢性腎炎の蛋白尿の強いものに紫蘇を使用する傾向があったような気がします。

蘇梗(そこう)

効能:寛胸利膈、順気安胎
胸が苦しい、胎動不安、腹肋脹痛などの症候に用います。
香附子、陳皮を配合することが常のようです。

蘇子(そし)

止咳平咳薬に分類される。帰経は肺、大腸と裏表の腑と臓になります。

下気(降気)消痰、止咳平喘、寛腸潤燥に作用します。

三子養親湯(さんしようしんとう)

親孝行を思わせるネーミングの方剤があります。中気が弱って運化が失調し、停食、生湿により痰が生じ、痰壅気滞のために肺が粛降できなくなって喘咳が起きた状態に用います。白芥子 莱菔子 蘇子の三子からなります。

蘇子降気湯(そしこうきとう)という方剤もあります。

肺気逆症治療剤です。同じく肺気逆症の治療剤である白果定喘湯と比較すると、以下のスライドのようになります。

Photo_2

スライド

なお、蘇子には潤腸通便の作用もあります。以前の記事もご参照ください。

http://kojindou.no-blog.jp/happykanpo/cat6868391/

紫萍(しひょう) 浮萍(ふひょう)

それぞれ中国語でジーピン フーピンです。帰経は肺 膀胱とする説もあれば、肝 膀胱とする清書もあります。/寒、功能は発汗解表 利水消腫 祛風止痒です。ウキクサ科のウキクサ Lemna polyrrhiza L.の全草で水面に接している葉の裏が紫色のものです。

発汗解表については、麻黄と同程度の発汗作用があります。

利水消腫作用は皮膚病の浮腫に対して効果があるとされます。

祛風止痒は皮膚病の止痒目的に使用されます。

夏の日光性皮膚炎には一番効果があるといわれています。

肝疾患の皮膚掻痒に対して。緑豆衣15、浮萍15白僵蚕15 蝉衣9 大棗5枚

葶藶子7gの処方を目にしたことがあります。

紫草(しそう)

紫草根、紫根も同じです。清熱涼血薬に分類されます。帰経は心肝、清熱涼血 解毒透疹 活血行瘀 祛瘀止痛に作用します。

上海時代には、肝内科で、清熱涼血薬の組み合わせで玄参、紫草各30gの処方を特に、原発性胆汁性肝硬変の症例で目にしました。

紫根エキスは皮膚病に外用すると効果があります。

似たような名称で紫草茸


8月6日「広島」は儀式化してしまったのか?

2013-08-07 00:15:00 | ブログ

今朝は早朝4時に起床して、原爆死没者慰霊式 平和祈念式3時間前からいろいろなニュースを見ていました。

そして、その式を見ているうちに、何故か、同じことを何度も見たような、既視感に襲われました。式の流れが統一化され、そして、また、同じように終了します。

子供のころから「繰り返しません過ちは」という対象不明な文言には違和感がありました。その違和感はいまだに同じです。

自虐的な文言です。「原爆を落とされても仕方がないような、極悪非道な国家国民であったので、その極悪非道を繰り返しません」と言わされているような圧迫感と罪悪感を小児期から移植されてきたことに対する嘔気にも似た嫌悪があるのです。

戦後68年経って何が変わったのでしょう。基本的な核のパワーバランスは変化していません。中国に対してのバランスからインドが核保有国になり、そしてパキスタンも核を保有し、現在では北朝鮮が核ミサイルで日本を恫喝し、イランも核を持つようになるであろうし、そしてイスラエルもゆくゆくはという具合に、いわば歯止めが利かない状態です。

終戦のエンペラー」見てきました。

史実と歴史認識の差を感じました。エノラゲイの離陸で始まり先帝昭和天皇とマッカーサーの会見で終わる内容で、それ以上のものは無かったと感じたのです。日米双方に「花を持たせる」という構成でした。あのフィクション恋愛劇は余計でした。学徒動員のフィルムの時期も史実とは異なるようですし、GHQの高官がぶらぶら一人で拳銃も携帯せず、護衛もなしに酒場で日本酒を痛飲し、敗戦国の日本人に殴られるとは、出来すぎです。マッカーサー役のトミーリージョーンズはソフトバンクとBOSS コーヒーのテレビコマーシャルとコンビニの年齢確認タッチパネルで嫌という具合に網膜に焼きついた感じがしますし、芸達者な西田敏行は現在のNHK大河ドラマの「八重の桜」の会津藩の家老、西郷頼母役という具合で、いつも見ている「おじさん」が二人という感じで、「新鮮味」が感じられませんでした。「本音と建前」論は古臭くさかったという印象でした。

オリバー ストーン監督が式に参加したとか。彼の映画では、トミーさんは「Heaven & Earth」のスティーブ バトラー役の方がマシだったような気がします。

JUSTICE正義」という言葉も聞き飽きた感じがしてならないのですが、皆さんはいかがでしたか?

教育とは意識への擦り込み作業であり洗脳とほぼ同じです。国を挙げて反日教育を行いロビー活動に徹する隣国の史実歪曲にはきちんと反論すべきです。それが遠い将来の「歩み寄り」につながると思うのです。

本日の漢方市民講座は休講します。

201386日 記


ドクター康仁の「虚労論」 漢方市民講座

2013-08-05 00:15:00 | 健康・病気

始めに、長くなりそうな分野です。

「虚労(きょろう)」とは中医学用語です。虚しい労働とか、無駄骨という意味ではありません。実労という用語はありません。

中医学を勉強し始めても、すぐに「虚労」の全体像を把握できるようになるかと言えば、かなり難しいという印象です。

私が最初に「虚労」に接したのは、酸棗仁湯の主治でした。

肝胆不寧(かんたんふねい)の証として、イライラして眠れない、或いは悪夢を見たり、すぐにピクピクしたり、ちょっとしたことですぐ驚いたりする。視覚がはっきりしなく、口が苦い。舌苔は薄白、脈は弦細。養肝清胆寧神をもって治し、酸棗仁湯(金匱要略)等を用いる。

酸棗仁湯(金匱要略):酸棗仁 知母 川芎 茯苓 甘草

効能:養肝血(陰)安神

主治:(虚煩失眠証)虚労虚煩不得眠

平易に説明すれば、(肉体的にも精神的にも)疲れすぎて、眠れない状態に用いるのです。

それで、虚労不得眠というフレーズを覚えて得意がっていました。

そのうち「陰陽五行学説」「臓腑弁証」「八綱弁証」を学ぶうちに、また「虚労」に出くわしたのです。

人間の体は全体が有機体で、臓腑間に相互関係を持ち、また相互に影響しあっています。一つの臓に病があれば、他の臓に影響を与えたり、他の臓の情況を変化させたり、また反対に原因となる臓腑にも影響がもどってくることもあるのです。臨床では、臓腑間の相生、相克、表裏関係を応用し、治療では補と瀉を原則とします。これらの原則は、壮水制陽、益火消陰と、瀉表安裏、開理通表と清裏潤表の三つの方面に包括できます。難しい四文字熟語ですから読み飛ばしてくださってもよろしいです。

虚ならばすなわちその母を補う。」これは臓腑の相生、相克関係に基づいて、臨床での治療原則に運用されるものです。

虚ならば則ちその母を補う」ということは、ある臓が虚した状態になった場合、直接その臓に対して補法の治療を行う以外に、間接的にその臓の母にあたる臓に対して補益すると効果が上がることを意味します。たとえば脾と肺は母子相生関係にあります。脾は肺の母であり、肺は脾の子です。もし肺気不足がおこると、その母なる臓に影響を与えます。これを母病及子と言いますが、久咳肺虚の虚労患者には脾胃不振、食欲減退、軟便等の脾(胃)虚証が現われます。治療するにあたっては、虚ならば則ちその母を補う方法に従って治療をすれば、脾胃の働きはよくなり、食欲も増進し、軟便も自然によくなっていくうえに、しかも、子である肺の気も滋養され、久咳等の症状も軽減するか治癒されます。これはよく使われる「培土生金」の方法です。

またまた「虚労」とは慢性の肺結核の如き疾患を指すのかと、早合点しました。

しかし、肺結核は「肺労」として別記載されていましたので、いっそのこと「虚労」を先に読んでしまえと決意して、丸一日かけて漢字だらけの中医内科学を読みました。そこで、分類されている項目を最後に並べてみると、肺気虚、脾気虚、心血虚、肝血虚、肺陰虚、心陰虚、脾胃陰虚、肝陰虚、腎陰虚、心陽虚、脾陽虚、腎陽虚の12証がありました。ここで、何かしら「悟った」気分になりました。「虚労」とは五臓の気血陰陽の不足状態(虚)のことだったのかと。

そこで、本稿では復習の意味も兼ね、当時のノートをデジタル化してみようと思います。長くなりそうな予感がします。

生薬の温熱涼寒平の性質は色分けしてあります。原則として、という色分けです。

本来なら、附子 半夏 当帰という具合になるのですが、温熱薬をまとめてレッドにして、微温薬の場合にはオレンジ、微寒薬の場合にもライトブルーで記載することもあります。

本日の漢方市民講座「虚労(きょろう)」

定義

虚労とは種々の原因による臓腑虧損、気血陰陽虚弱によって引き起こされる慢性の衰弱性症候の総称です。虚労の範疇は恐ろしく広いのです。慢性消耗性疾患、虚弱性慢性疾患の漢方治療には虚労論を参考に弁証論治をします。非常に観念的なもので、中医学の伝統の症候論であることが解ります。「症候分析」は「中医学の理論での症候解釈」ですから、一般の方は無視されてもいいと思います。

(1)肺気虚

「症状」

息切れ、自汗、体が熱くなったり寒くなったりするいわゆる時寒時熱が見られ、声音低微、時に咳を伴い、風邪を引き易く、顔色は白っぽく、舌質が淡、脈が弱である。

「症候分析」

肺気不足、表衛不固のため、息切れ、自汗、声音低微、時寒時熱をみる。肺気虧虚、営衛失和のため、風邪を引き易く、或いは咳を伴う。気虚のため、顔色白、舌質が淡、脈が弱である。

「治法」 補益肺気

「方薬」 補肺湯加減。

補肺湯(永類鈴方):

人参6 黄耆24 熟地24 五味子9 桑白皮12 紫菀

人参と黄蓍は補肺気 熟地黄 五味子は補腎納気 五味子は斂肺止咳 桑白皮と紫菀は止咳平喘に働きます。

主治:肺虚久咳(分類的には肺気虚+腎不納気の喘になります)

効能:益気補腎 斂肺止咳

加減:

自汗が多い者には、牡蛎散(太平恵民和剤局方)で益気固表斂汗の効能を期する。牡蛎散(太平恵民和剤局方):煅牡蛎 黄蓍 麻黄根 浮小麦

潮熱盗汗(寝汗)を伴う者には、鼈甲地骨皮蓁艽で益気和営、清除虚熱の効能を期する。

さて、

五行学説では肺は金、脾は土で、脾を母とすれば肺は子になります。「肺腎気虚」という証も存在します。腎は水で、金水相生法という治療法も存在します。以前の記事をご参照ください。中医学での「腎」の考え方も紹介しています。

補肺湯については「老化現象の漢方治療 COPD

http://kojindou.no-blog.jp/happykanpo/cat7082947/

陰陽五行学説について興味がおありでしたら、以前の記事「外国人戦犯とフィリピン」の後半に説明してあります。面白半分で覗いてください。

http://kojindou.no-blog.jp/happykanpo/cat12274402/

そもそも「気の効能」とか具体的な気の解釈は何かというと、これも観念的ですが、以前の記事をご参照ください。中医学の基本の「気血津液」の概念と「瘀血」の概念をまとめてあります。

慢性腎炎、(特にIgA腎炎)の漢方治療3

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20121220


中医診断学と「黒」の関係 漢方市民講座

2013-08-02 00:15:00 | ブログ

8月も、もう2日目、酷暑が続いています。しばらく1~5年前に戻って、其の当時と現在の自分を比較してみてどれだけの成長、いわば老化したのかを検証してみます。

昨年の201286日ロンドン五輪の最中でした。その四年前は北京五輪でした。私は何を考えていたのかと自問すれば、2008年の8月には

内傷発熱論

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20080829

虚熱論

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20080826

玄参の臨床

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20080822

百日咳の漢方治療

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20080819

復脈湯の臨床

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20080818

一貫煎の方剤位置

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20080817

麦門冬湯の臨床

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20080816

滋陰降火湯と滋陰至宝湯の比較

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20080813

滋陰至宝湯の臨床

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20080812

いずれも5年前の記事であり、まだ50代でした。

体力があったせいか、ある程度緻密で真面目な論考となっています。八綱弁証論治の陰陽弁証の中の陰虚に興味があったのでしょうね。養陰、育陰、補陰、滋陰、斂陰などに興味があったようです。それで5年後の現在でも上記の方剤はよく使用します。使い方に慣れて上手になってきたようです。上記の9つの記事は読者の皆さんにもお勧めします。暇つぶしだと思ってご覧下さい。

5年前と比較すると、論理に振り回されず、かといって思考が簡略化、省略化されたわけではないのですが、より直感に近いというか、情報の処理速度が速くなった気がします。

前講では「黒」と中薬について、少しお話しましたが。本稿では中医診断学と黒の関係について少しお話します。

便宜上ブルーで書きます。

と関係の深い病態腎臓病 ②水飲 ③瘀血 ④痛症です。②~④については前述してありますので、簡単に陰陽弁証での①についてお話すれば、

腎陰虚:症状は、痩せている、午後低熱、盗汗 陰虚内熱 陰虚火旺で「紅舌」もある。

腎陽虚:症状は畏寒肢冷、小便清長です。

簡単に終わりにします。簡単でしょう?

女性の目の周囲のくま(眼眶黒)は一般的には腎気虚が原因といわれています。

黒を呈する瘀血の重症は肝硬変などで肌膚甲錯といわれる皮膚の状態で、魚のうろこ状の黒があります。

女労疸:皮膚の黄色~黒色の色素沈着:腎虚が関係します。

肝硬変や肝臓癌等からの黄疸と考えられ腹部が膨満し腹水が溜まる状態であるとする意見も、或いは房事過多による腎虚が原因であるという説もありますが、中年以降の急な顔色の黒ずみは肝、腎に問題があるようです。

舌を診て、苔が黒い場合には、黒苔の鑑別が必要になってきます。以下が要点です。寒熱弁証が基本です。

裏寒症(陽虚寒盛)

痰湿内阻で気机異常

潤滑の黒苔

熱症(熱極津枯)

紅絳舌

黒燥苔

黒苔は瘀血、胃腸病、喫煙者でも出現することがあります。

血熱搏結証(傷寒論に出現してくる病態です)いわゆる熱性疾患での消化管出血を伴う病態です。

血瘀証と熱症が同時に存在する証候です。代表的なものは、瘀熱搏結腸胃(陽明蓄血証です。

胃腸に熱が積滞し出血を起こし瘀血を形成する。胃腸の出血が瘀血となり化熱する。

主証:腹部張痛(拒按)大便乾燥 黒色便 排便は容易 譫語 健忘

論治:破結下瘀 抵当湯 瀉熱破瘀 散結消 大黄牡丹皮湯も可

(現代日本では漢方医の出番はありません)

5年前の8月雑感には、

北京五輪で女子ソフトボールチームがアメリカを破って優勝した。感動した。終戦から63年。日中戦争の当事者国の中国の首都北京で、太平洋戦争の相手国アメリカと競技する。感慨深い。

アメリカの証券大手リーマン ブラザーズが破たんしたのに加え、アメリカの保険最大手AIG(アメリカン インターナショナル グループ)の経営危機もあり、アメリカの金融機関に対する懸念からNYダウが同時多発テロ以来の500ドル以上の大幅安となり、それを受けて日経平均も600円以上の下げになり、ドル安とクロス円の円高が加速し、いったい今後世界はどうなるか。そして昨日NYダウは下げて始まり円は全面高になって始まりました。そして、FOMCの政策金利2%据え置きの発表で、利下げ期待もあったことから、NYダウは急落し下げ幅を拡大、円高も一層進行しそうな雰囲気でしたが、その後、AIGの救済策が発表されるに及んで、一転、NYダウは反発、円高にも一時的にストップがかかったようです。現在17日、5時55分です。今日はどんな一日になるのでしょうか?世界同時不況、それにしても恐慌だけには陥ってほしくないと心配でたまりません。嫌な世の中になりました。平気で汚染米を食料として売る大阪や新潟の会社があるとは、、子や孫の時代の暗雲を懸念するようになったのは老いたためだと実感しています。

そしてロンドン五輪の昨年の感想として

アメリカの金融緩和は行き着くとこまで来たという感じがある。FRBの超低金利政策は今後2年以上続く可能性がある。ドル円は80円を切ってしまった。そして、シャープ、パナソニック、ソニーも減収減益、赤字に転落、大幅な人員削減、日本経済の先行きは暗い。

そして201382日の感想として

中国のバブル株価は下がり続け、200710月の6092.06をピークに上海総合指数は北京五輪後の200811月に1706.70までほぼ一直線に下降して、翌20098月に3471.44まで値を戻したものの、その後、20136月には2000ポイントを割ってしまいました。やや持ち返し、本日は2029.07で引けています。

先のことは予測不可能です

「備え有れば憂い無し」といいますが、想定外の備えはしようが無いのが現実でしょう。日本政府の危機管理は「後手後手」になるのが常でした。超現実主義者、超悲観論者、戦術家、歴史家、詐欺師、煽動学、国際学者、金融学者、戦争史家、軍事専門家、反日メディアの分析者、サイバーテロ対策、感染症と防疫専門部、エネルギー開発と調達部門、ロケット工学、核物質、気象学などあらゆる種類の人間の想定を集積する作業が必要ですね。夢想家、理想家、日和見主義者は必要じゃないでしょう。

シャープが営業利益30億円の黒字になったというグッドニュースが入ってきました。友人の息子さんが京大からシャープに入社してから気になっていたのです。

安部ノミクスを予測することは不可能です。史上最悪の民主党を退場させたのは国民の選択でした。その選択を注視しましょう。

201382日(金) 記