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黄のつく漢方薬 漢方市民講座

2013-08-17 00:15:00 | ブログ

黄は皇帝の色で最も尊く、五行学説では脾胃を示す「黄」です。

今回の市民講座では方剤までは拡大せずに、各漢方薬の性質のみお話します。キイワード(紫)については興味がありましたら、各自でお調べください。

麻黄(まおう マーフアン)

辛温解表薬の代表です。帰経は肺、膀胱。功能は発汗解表 宣肺平喘 利水消腫

同じ辛温解表薬である桂枝は血脈に入るが、麻黄は血脈に入らない

一般に肺寒に用いられるが、麻黄+杏仁+石膏の組み合わせで肺熱にも使用できる。

蜂蜜炒麻黄は潤肺作用が増強され、喘息、水腫に効果がある。

生麻黄は発汗作用が強い、蜂蜜とあぶった炙麻黄は喘息に使用、

普通量:1.5g-10g

3年ほどねかせた麻黄新鮮麻黄と比較して效力が大である。

生麻黄(新鮮麻黄)は発汗作用、中枢神経興奮作用あるので不眠症のある場合は悪化する。もしくは不眠傾向が出現する。血管収縮作用があるために心臓病、高血圧には慎重に使用する。

蜂蜜炒麻黄は潤肺作用強くなり喘息によい、利水消腫も良く、水腫にも効果がある。

遺尿に補腎剤+麻黄が有効との報告がある。

急性中毒治療

頭髪、体温より低温度の水風呂に入る

糯米(もち米)を鉄なべで炒って粉末にしたものを体にかける

準備骨,牡蛎,藁本,防 各30以上を煎じて服用する。

麻黄により発汗がすぎると、血虚,虚になり心火が強くなり、皮膚に発疹がでる

麻黄は表実証に効く

桂枝は表虚症に効く

麻黄は小煎(浸す時間は30分、煎じる時間は沸騰してから10分程度)先に煎じる。他の解表薬は後に煎じる。

麻黄の利水消腫作用として有名な言い回しがある。「提壷テイフー掲蓋ジエガイ」急性腎炎などの際に宣肺利尿を行うこと

麻黄+杏仁で肺寒に 麻黄+杏仁+石膏 肺熱にと記憶しておくといい。

麻黄根(まおうこん マーファンゲン)

固表止汗薬(斂肺止汗薬)に分類されます。異常な発汗を抑えます。麻黄の根です。麻黄は発汗、麻黄根は止汗と反対に作用します。麻黄根は外用もできます。夏季の子供の汗疹などに発汗部位に粉を塗布します。

黄菊花(おうきっか)

清熱解毒薬の菊花の花弁の黄色いものを指します。疏清熱作用強く杭州産が良いとされます。目の充血に効果があります。

白菊花:清肝明目作用が強く安徽省産が良いとされます。肝火による目の充血や、目のかすみに効果があります。

野菊花は解毒作用が強い。

菊花の帰経は肺 肝で、功能は疏風清熱 清肝明目 清熱解毒になります。

黄連(おうれん) 黄芩(おうごん) 黄柏(おうばく) 大黄(だいおう)

黄連 黄芩 黄柏は性味はいずれも苦/寒、清熱解毒燥湿薬に分類されます。大黄も性味は苦/寒ですが、瀉下剤に分類されます。

黄連(おうれん)

四川省産の川連が有名です。帰経は心肝胃大腸。特に上焦心熱と中焦肝胃大腸に作用します。抗菌作用は黄芩 黄柏 山梔子中で最強といわれます。抗ウイルス作用や、抗不整脈の効能も報告されています。

肝火による肝胃不和「呑酸がみられる」の際に清心火除煩、清胃熱止嘔に働きます。左金丸(さきんがん)「寒黄連+辛苦熱吴茱萸」(清熱燥湿瀉火解毒+燥湿疏肝下気)}については前述しました。腸湿熱による細菌性の大腸炎に有効です。

木香黄連丸「苦寒黄連+苦辛木香」(清熱燥湿瀉火解毒 理気止痛)については前述しました。

熱毒による眼病、或いは皮膚の瘡にも効果があります。中枢神経には興奮鎮静の作用があります。胃液分泌抑制作用や胃粘膜の安定作用により抗潰瘍の効果が報告されています。一定の脳血流改善作用も存在するといわれています。

黄芩(おうごん)

帰経は肺胆胃大腸ですが、特に上焦の肺熱、肺火に作用するのが特徴で、中国では単味 30gを「清金散」と称し、清肺熱に用います。一定の抗炎症、抗菌作用、抗ウイルス作用が現代薬理学で確認されています。

降圧作用の他に、ケミカルメデエイターの遊離抑制により一定の抗アレルギー作用があることも確認されています。中焦の肝胆大腸の湿熱を除くと中医学は説いていますが、湿熱の概念が現代西洋医学に無いために、具体的に説明を加えるのが困難です。