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腎病と水腫論 漢方薬 4 「三焦水熱 疏鑿清利を選用」(腎病漢方治療411報)

2014-07-09 00:15:00 | 漢方市民講座

 

またまた、「黄帝内経」に曰く「上焦如霧、中焦如?、下焦如?」。「素問 霊蘭秘典」曰く、「三焦者决?之官、水道出焉」の古典漢文の水腫論の続きになります。本案の疏鑿飲子(そさくいんし)は分利湿熱法に属します。<o:p></o:p>

 

原方の疏鑿飲子(世医得効方)の組成は以下になります。<o:p></o:p>

 

羌活 秦艽 大腹皮 茯苓皮 生姜 澤瀉 木通 椒目 赤小豆 商陸 檳榔<o:p></o:p>

 

処方中の羌活、秦艽は疏風透表に働き、表にある水気を汗にさせて疏解する。大腹皮、茯苓皮、生姜は羌活、秦艽に協力して、肌膚の水を取り除く。澤瀉、木通、椒目、赤小豆を用い、商陸、檳榔と協同して、二便を通利し、裏にある水邪を下せる。全身水腫の治療方剤です。大便不暢の原因を津欠腸燥とする説や、三焦の気機が閉塞されて二便が不通になるという説もあります。治療は表裏分消の法となります。表裏分消を説明すると、商陸は瀉下逐水で、二便を通利し(大便 小便)、檳榔、大腹皮は行気導水し(小便)、茯苓皮、沢瀉、木通(木通は、最近は腎毒性のために使用されません通草で代用します)、山椒、赤小豆は利水袪湿で、裏の水が二便から除かれる。
羌活、秦艽、生姜は疏風発表で、水湿を肌膚から排泄する。諸薬は協同して表裏の水湿を体表と小便、大便から除去するという意味が表裏分消です。
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皮膚瘡瘍が熱を持ち腫れている者には金銀花 地膚子を加える。大便乾燥不通者には大黄を倍量にして火麻仁を加える。商陸に関しては以前の記事を参照してください。<o:p></o:p>

 

峻下逐水薬に分類されます。商陸は大小便を通暢させことで、水湿を除きます。<o:p></o:p>

 

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20130309<o:p></o:p>

 

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20130227<o:p></o:p>

 

さて本稿に入ります。増味疏鑿飲子:発表瀉下利水 清利三焦水熱<o:p></o:p>

 

檳榔(行気利水消積殺虫)20g 商陸(苦寒/有毒 行水退腫、散結消腫)15g<o:p></o:p>

 

茯苓皮(健脾利水滲湿)15g 生姜皮15g 大腹皮下気寛中、行水消腫、止瀉)15g 椒目(温中燥湿)15g 赤小豆(利水消腫、解毒排膿)30g 澤瀉10g <o:p></o:p>

 

秦艽(祛風湿、舒筋絡、退虚熱)15g 羌活(解表散寒、祛風勝湿、止痛)15g<o:p></o:p>

 

車前子15g 萹蓄(利水通淋)15gは加味する場合もあります}二丑(牽牛子:黒白丑共に逐水瀉下 袪積殺虫に働く、峻下利水薬)各30g 海藻(消痰軟堅 利水退腫)30g<o:p></o:p>

 

表裏内外から水邪を表裏分消、上下分消する全身水腫の方薬です。<o:p></o:p>

 

論より治療効果ですね。過去の記事をご参照ください。<o:p></o:p>

 

ネフローゼ症候群:http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20140127<o:p></o:p>

 

ネフローゼ症候群:http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20140128<o:p></o:p>

 

(前稿の409報の「陽水」が出てきますよ)<o:p></o:p>

 

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2014年7月9日(水)<o:p></o:p>