■アニメ「とある魔術の禁書目録」---第6話「幻想殺し(イマジンブレイカー)」
無能力者(レベル0)でありながら、異能の力であるならば神様の奇跡でさえ打ち消す事の出来る右手:幻想殺し(イマジンブレイカー)を持った少年---上条当麻。
ある日、そんな彼がひとりの少女---「完全記憶能力」を持つがゆえ、その情報として保有する「10万3000冊の魔道書」を狙われているインデックスと出会ったことから幕を開けた物語も、今話で“原作第1巻”に相当するエピソードのクライマックス。
前話において“インデックスの完全記憶能力による弊害”に存在した矛盾と嘘に辿り着いた当麻が、知らず彼女にかけられていた「結界」を破壊した瞬間、本来ならば魔術を行使出来ないはずのインデックスが「自動書記(ヨハネのペン)」にて覚醒し、当麻に対して迎撃の術式を組み上げ始めた…其処からはインデックスを救うべく、上条当麻の“最期”の戦いが始まった次第ですが、折角のクライマックスシーンなのにも関わらず、シーンを詰めるがごとく、当麻の歓喜に震えて笑い出す場面や、前話でインデックス覚醒直後にステイルと神裂を登場させてしまった事、そして最後にインデックスを助け起こしたシーンで「光の羽」を浴びてしまった(原作ではそれぞれ、一撃目の「竜王の殺息(ドラゴン・ブレス)」が撃たれた後にステイルと神裂が部屋に入り、「光の羽」を浴びたのは「首輪」破壊の為、羽が舞い散る中に突撃をかけた為)事で、いまいち構成が甘く、緊迫感も足りなくなってしまったかと。
此処は文章を当麻のセリフに変換してでも、ちょっとだけ状況把握をする場面を織り込めば、もう少し盛り上がったのではないかと思われますが、今話に関してはあえて原作通りな部分と、そうでない部分の選択にもうひと捻りが欲しかったですかね。
果たして、ひとつの幻想を打ち消した上条当麻だったものの、その代償として“上条当麻”という人間の記憶を失う結果に。
これは前話で小萌先生の説明していた「意味記憶」「手続記憶」「エピソード記憶」の下りを当て嵌めれば、当麻が失ったのは「エピソード記憶」であり、自分自身に纏わる記憶を始めとして、此処数日のインデックスとの日々をも無くし、さながら1年前のインデックスと同じく、思い出のなにもかもを失って、他人から伝え聞いた情報のみをパーソナリティーとして認識している状態になってしまった次第。
これはある意味では、それまでの“上条当麻の死”と同義であり、今後の当麻は「記憶を失う前の上条当麻」と「記憶を失った事を隠し続ける上条当麻」の間で思い悩む事になるのですが---それはまたその時にでも。
ちなみにステイルからの手紙が爆発したのは、当麻への嫌がらせに、手紙を読み終わると爆発するルーンが刻んであったからですが…まぁ、あえて説明するまでも(w
かくてひとつのエピソードが終わりを告げ、新たな物語への幕開けとして、謎の人物---アレイスターとステイルが会話をしているシーンが描かれましたけど、此処は既に原作2巻のエピソード。
本来ならばこの前に、見知らぬ日常へと戻った当麻がインデックスと買い物に出掛けるシーン(此方も原作2巻)があるのですが、其処を次回への引きで描いてしまうと“彼女”を登場させざるを得なくなるので、尺の都合からもアレイスターとステイルのシーンを選択したのでしょうね。
ともあれ次回からは、本格的に原作2巻のエピソードへと突入し、当麻とインデックスが出会ったひとりの少女を巡って、新たな戦いが始まる事に。
諸々の事情からコミカライズ版(ガンガン版)「禁書目録」では削られてしまっただけに、色々と報われない彼女の折角の出番でもありますし、十分に描いてもらいたいところです。
なお、今話にてインデックスの「竜王の殺息」にて破壊された、第1話冒頭でも登場した謎の人工衛星---これには大きな伏線が存在してるので、顔出しだけしていた美琴を絡めて憶えておくと、今後の展開がより楽しめますよ。
次回---第7話「三沢塾(かがくすうはい)」
無能力者(レベル0)でありながら、異能の力であるならば神様の奇跡でさえ打ち消す事の出来る右手:幻想殺し(イマジンブレイカー)を持った少年---上条当麻。
ある日、そんな彼がひとりの少女---「完全記憶能力」を持つがゆえ、その情報として保有する「10万3000冊の魔道書」を狙われているインデックスと出会ったことから幕を開けた物語も、今話で“原作第1巻”に相当するエピソードのクライマックス。
前話において“インデックスの完全記憶能力による弊害”に存在した矛盾と嘘に辿り着いた当麻が、知らず彼女にかけられていた「結界」を破壊した瞬間、本来ならば魔術を行使出来ないはずのインデックスが「自動書記(ヨハネのペン)」にて覚醒し、当麻に対して迎撃の術式を組み上げ始めた…其処からはインデックスを救うべく、上条当麻の“最期”の戦いが始まった次第ですが、折角のクライマックスシーンなのにも関わらず、シーンを詰めるがごとく、当麻の歓喜に震えて笑い出す場面や、前話でインデックス覚醒直後にステイルと神裂を登場させてしまった事、そして最後にインデックスを助け起こしたシーンで「光の羽」を浴びてしまった(原作ではそれぞれ、一撃目の「竜王の殺息(ドラゴン・ブレス)」が撃たれた後にステイルと神裂が部屋に入り、「光の羽」を浴びたのは「首輪」破壊の為、羽が舞い散る中に突撃をかけた為)事で、いまいち構成が甘く、緊迫感も足りなくなってしまったかと。
此処は文章を当麻のセリフに変換してでも、ちょっとだけ状況把握をする場面を織り込めば、もう少し盛り上がったのではないかと思われますが、今話に関してはあえて原作通りな部分と、そうでない部分の選択にもうひと捻りが欲しかったですかね。
果たして、ひとつの幻想を打ち消した上条当麻だったものの、その代償として“上条当麻”という人間の記憶を失う結果に。
これは前話で小萌先生の説明していた「意味記憶」「手続記憶」「エピソード記憶」の下りを当て嵌めれば、当麻が失ったのは「エピソード記憶」であり、自分自身に纏わる記憶を始めとして、此処数日のインデックスとの日々をも無くし、さながら1年前のインデックスと同じく、思い出のなにもかもを失って、他人から伝え聞いた情報のみをパーソナリティーとして認識している状態になってしまった次第。
これはある意味では、それまでの“上条当麻の死”と同義であり、今後の当麻は「記憶を失う前の上条当麻」と「記憶を失った事を隠し続ける上条当麻」の間で思い悩む事になるのですが---それはまたその時にでも。
ちなみにステイルからの手紙が爆発したのは、当麻への嫌がらせに、手紙を読み終わると爆発するルーンが刻んであったからですが…まぁ、あえて説明するまでも(w
かくてひとつのエピソードが終わりを告げ、新たな物語への幕開けとして、謎の人物---アレイスターとステイルが会話をしているシーンが描かれましたけど、此処は既に原作2巻のエピソード。
本来ならばこの前に、見知らぬ日常へと戻った当麻がインデックスと買い物に出掛けるシーン(此方も原作2巻)があるのですが、其処を次回への引きで描いてしまうと“彼女”を登場させざるを得なくなるので、尺の都合からもアレイスターとステイルのシーンを選択したのでしょうね。
ともあれ次回からは、本格的に原作2巻のエピソードへと突入し、当麻とインデックスが出会ったひとりの少女を巡って、新たな戦いが始まる事に。
諸々の事情からコミカライズ版(ガンガン版)「禁書目録」では削られてしまっただけに、色々と報われない彼女の折角の出番でもありますし、十分に描いてもらいたいところです。
なお、今話にてインデックスの「竜王の殺息」にて破壊された、第1話冒頭でも登場した謎の人工衛星---これには大きな伏線が存在してるので、顔出しだけしていた美琴を絡めて憶えておくと、今後の展開がより楽しめますよ。
次回---第7話「三沢塾(かがくすうはい)」