欠陥建築バスターズ

土地・建物の調査研究が専門。日本の地震や災害に備えた建築や、不動産市場や世界経済の未来鳥瞰について述べています。

安土城に見る織田信長の『悪魔の様な細心さ!』

2013年06月23日 12時31分48秒 | 建築のうんちく




『安土城の調査からわかる織田信長の気質!』



建築は、その建物を計画した人物の「性格」まで、わかってしまうモノです。

琵琶湖畔に残る「安土城」を見ると、「織田信長」の気質が、わかる気がします。



「安土城」と言う城は、日本で初めて「天守閣」(天主閣)が作られた城です。

それまでの城は、「山城」で、山の中に作られた「砦」に過ぎませんでした。




…今残る「安土城」は、個人所有の土地なのですが、お金を払えば、誰でも見学出来ます。

びっくりするのは、他の城と全く違って、「大名の屋敷」が城内にあったり、「寺」や「天皇」

を招く為の施設まであったと、言う事です。



入口を入ると、「大手道」と言われる、広い石段があります。

この石段が、大股で登らないといけないほど、蹴上げが高いのです。50センチほどあるのでは

ないでしょうか?




…その石段をよく見ると、所々、「お地蔵さん」が石材として使われているのです!

しかも、お地蔵さんの顔が、足で踏みつけられる様に…


石材が不足したから、石材の代用にしたと言うよりも、「仏教なんて、古くさい宗教だ!」と、

言う様な意思の現れだと、思われます。



この石段に、織田信長の「新しい日本には、新しい宗教を!」と、言う考えが見てとれます。




…織田信長は、カトリックの宣教師を、いつも、身近に置き、西洋の文化、宗教についても、

レクチャーを受けて居たと、伝えられて居ます。



そもそも、宣教師から、西洋には、高い塔を持った「城」があると聞き、「安土城」を思いつい

たとも、言われています。



また、西洋の「科学」にも強い興味を示し、宣教師が地球儀を見せると、地球が丸い事を、即座

に理解したとも言います。





…そんな、革新的な信長ですから、「仏教」なんて古くさいと、考えたのは自然な事です。





…ところが…

安土城の中には、「寺」があるのです!

しかも、安土城が出来た時から…




今でも、山門や三重の塔が現存します。

特に、三重の塔は安土城が出来た当時のままです。

きっと、信長も眺めた事でしょう。




…なぜ、こんな「寺」を「城内」に作ったかは、歴史学者の間でも、議論が分かれる事なの

ですが、恐らく、「仏教擁護派」の「大名」に対し、「私は仏教も保護しますよ。」と、言う

カムフラージュの意味があったのではないか?



…そんな、推理が出来ます!




そうだと、すれば、誠に「大胆にして繊細」な武将であった事になります。



今は、その安土城に「信長の墓」もあります。

中に遺骨は、入ってないのですが、豊臣秀吉が葬儀委員長になって、盛大な葬儀を行った

時に作られた墓で、信長の着物や刀が納められています。




実際に、歴史の舞台に立つと、色んな想像が出来て面白いですね^^






さて、「欠陥建築バスターズ」では、皆様の大切な「城」(家)に関する調査を行ってお

ります。

調査ご依頼は、ホームページからご連絡ください。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする