欠陥建築バスターズ

土地・建物の調査研究が専門。日本の地震や災害に備えた建築や、不動産市場や世界経済の未来鳥瞰について述べています。

木造ビルって何?

2022年04月15日 11時02分00秒 | 建築のうんちく

昔の日本では、木造建築は、2階建てしか認められませんでした。

 

しかし現在では、木造3階建て住宅も、一般的となりました。

 

 

ここまでは、普通に理解できますが、最近では、世界中に『木造ビル』があるからびっくりです。

 

 

この状況には、2つの原因があります。

 

一つ目は、地球温暖化を防ぐために、CO2 を出さない建材の使用が求められているからです。

 

 

樹木は、大気中のCO2を吸って大きくなります。

この樹木を材木として建物を建てた場合、材木の中に大気中のCO2を取り込めた状態が維持されます。

 

 

 

もし建物が古くなり、建物が解体され、建物に使用していた材木が焼却された場合、材木の中に取り込められていたCO2は、大気中に放出されます。

 

このCO2は、樹木が育成する際に、樹木が大気中から取り入れたCO2なので、大気中のCO2が増えることにはなりません。

 

 

そして、2つ目、最近は、材木を薬品で処理することにより、材木を燃えなくすることが可能になったからです。

 

 

昔の材木は可焼材、今の材木は不燃材なのです。

 

 

以上の2つの理由から、大型の高層ビル建築物にも材木が使用されるようになったのです。

 

材木だけが持つ暖かみや、木目を見ると落ち着く印象を、誰もが求めています。

 

これからもっと木造ビルが増えることになると思われます。

 

 


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