先日、大手自転車店に行った時、面白い事に気が付きました。
私は、建築技術者として、溶接にも詳しいのですが、溶接にも良い悪いが存在します。
この自転車店の自転車の骨組みにあたる部分には、必ず部材と部材の接合部に溶接がしてありました。
そして、あれこれ溶接部分を見比べると、溶接の良い自転車と悪い自転車がある事に気が付いたのです。
まず、日本の自転車メーカーの自転車では、溶接部分の肉厚が厚く、一方中国メーカーの自転車では、溶接の肉厚が薄かったり、部分的に肉厚が変化していました。
【例外なく中国メーカーの自転車の溶接箇所はヘタクソでした‼️】
…実は、この様な溶接の不備は、建築でもよくあるんです。
建築でも金属と金属の接合に、溶接を行う事は多いです。
木造住宅でも補強金具等に溶接を使う事はありますし、鉄骨造の建物等では、この溶接が非常に重要です。
素人には、溶接箇所を見ても、どの溶接が良いのか悪いのかわからないと思いますが、我々の様な技術者には、それが瞬時に見分けられるのです。
我々建築士は、設計段階で溶接図面に、脚長とか、のど厚と言う表記で溶接の指示を出します。
そして、溶接の様な細かい箇所を真面目に施工出来る業者程、信頼できます。
私が、今までで一番溶接に関して優れていると感じたのは、旭化成のヘーベルハウスです。
このヘーベルハウスの事を、何処かのインチキインスペクターが、欠陥だ、欠陥だ、と大騒ぎしている様ですが、こんなの何の証拠も根拠もありません。
そもそも、日本にはインスペクター何て言う国家資格は存在しません。
旭化成のヘーベルハウスの様に、ほとんど目立たない鉄骨の溶接箇所にまで神経を使う企業は優秀な企業です。
【目立たない所に気を使える企業程信頼出来ると言えます❗】
…もしも、溶接をおろそかにしたら、とんでもない事になってしまいます。
巨大地震が来たら、溶接箇所が外れて、建物が崩れ、大惨事になるでしょう。
前記の自転車の場合ですが、中国で生産された自転車の溶接がいい加減だったので、自転車に乗っていた日本人が、自転車走行中に溶接箇所が破断し、自転車が真っ二つになってしまいました。
…その結果、顎の骨を骨折する大怪我をしたとか。
溶接の良い悪いを判断出来るようになるには、相当経験が必要ですが、良い溶接は、見た目も美しいものです。
ルーペで溶接箇所を拡大して見ていると、書道の書の文字を見ている様で、ついつい、その美しさに見とれてしまいます。
【細かい所がちゃんとしている事は、品質が良い証です‼️】