欠陥建築バスターズ

土地・建物の調査研究が専門。日本の地震や災害に備えた建築や、不動産市場や世界経済の未来鳥瞰について述べています。

なぜ大工が建てる家は住みにくいのか?

2022年03月10日 12時57分13秒 | 大工に用心

家を所有している方々に、アンケートを取ってみました。

 

家の使い勝手に、不満を持っている人、非常に多かったのです。

 

その理由で、一番多かったのが、『収納が少なく、家中、物であふれている』という不満でした。

 

 

建売住宅のような大工の建てる家は、なぜ、十分な収納がないのでしょうか?

 

 

その一つ、『日本の大工特有の日本独自の、不合理な設計思想があるから』です。

 

日本の家屋(特に木造住宅)は、柱や梁の材木を結合させて、構造体を形成するために、ある程度”お決まりのパターン”が必要になります。

 

そのお決まりのパターンの基本になるのが、『8畳間』なのです。

 

 

8畳間を『ワンユニット』として、家の設計を行うのが大工の設計です。

 

 

もし、押し入れが必要ならば、8畳間の2畳分を押し入れにして、『6畳間+2畳分の押し入れ』にするわけです。

 

 

 

しかし、私が考える収納に必要なキャパシティは、居室面積の3分の1と考えます。

 

 

一方で、日本古来からの収納スペースは、上記のような決め方ですので、居室面積の4分の1にしかなりません。

 

 

みなさんが、収納のスペースが狭いと感じるのは当然のことです。

 

 

そもそも建売住宅をいうものは、『大工や不動産屋が利益を上げるためのもの』で、お客様の満足など眼中にありません。

 

 

では、大工ではなく、設計事務所に注文住宅を建築させたら、どうでしょう?

 

 

 

実は、設計事務所の設計も、大工のようなお決まりパターンで設計するのが通常です。

 

建築士の場合も、大工と同じように、8畳間を基本にして設計する設計者が多いです。

 

 

”グリッド”を用いると、設計が楽になると同時に、建物の1階部分と2階部分の柱の位置関係を決めやすくなるため、ほとんどの設計者が”グリッド”を用います。

 

 

 

建築士の国家試験そのものが、”グリッド”を用いなければ、規定時間内に、設計を終了できないのが問題ですね。

 

このようなことを考えると、大工の建てた家も、設計事務所の注文住宅を問題ありです。

 

 

ではみなさんはどうすれば良いのでしょうか?

 

 

大手住宅メーカーの家を建てるのが良いです。

 

旭化成のヘーベルハウスなどは、あらゆる面で、施主が満足できる家だと思います。

 

 

家は、一生の買い物と言われています。

 

 

慌てて買わずに、3年~5年かけて、よく考えて、家を買うようにしましょう。

 


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