三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

ドリトル先生ガラパゴスを救う

2022-07-18 05:34:28 | 日記
新刊本を購入して一気に読み終えました。「ドリトル先生ガラパゴス
を救う」です。
実はこの物語は去年の春から今年の春まで新聞に連載されたものです。
ご存知の方もいらっしゃるでしょう。わたしは連載されていたことは
知っていましたが,長い間無視してきました。ドリトル先生と言えば,
「ドリトル先生航海記」を想起します。読んだことはありませんが,
「ビーグル号航海記」のような堅苦しい話だろうと勝手に想像してい
たのです。

新聞の連載を読み始めたのは今年に入ってから。挿絵が素晴らしく,
引き込まれてしまいました。それで1冊にまとめられて出版されるの
を首を長くして待っていたという次第です。
表紙をご覧ください。

子供向けの装丁ですね。もちろん,内容も子供向けですが,大人でも
充分楽しめるものになっています。でも,楽しみにしていた挿絵は省
かれていました。

話の筋はこうです。――
ビーグル号がガラパゴスに行くことを知ったドリトル先生はガラパゴ
スが占領され開発されるのを恐れ,先に上陸してそれを阻止すること
を計画しました。それにはビーグル号より早くガラパゴスに到達しな
ければなりません。そこで気球を使うことになりました。

気球はエクアドルに不時着。紆余曲折を経てエクアドルの大統領に働
きかけてガラパゴスの領有を宣言させ,自然の保全を約束させます。
ほどなくしてビーグル号が到着しましたがどうすることもできません。
ビーグル号にはダーウィンが乗っていて,ドリトル先生・スタビンズ
君と生物の進化に関して議論を交わします。

最後にイギリスに帰還するのですが,その話が奇想天外。地球トンネ
ルとやらを通ってガラパゴスから直接イギリスに戻るのです。ここで
重力の加速度が出てきて,新聞の連載では9.8m/s2一定とされていまし
たが,さすがに読者から(一定ではないとの)指摘を受けてこの部分
はやんわりと書き改められていました。

全体的に読みやすく書かれています。すでに申し上げたとおり,大人
も子供も楽しめる物語です。
なお,文中に「なので」ということばがよく出てきます。わたし(世
代の者)にはどうもなじめませんね。たとえば,「坊ちゃん」の最後
の部分にあてはめるとつぎのようになります:
だからきよの墓は小日向の養源寺にある。→なのできよの墓は小日向
の養源寺にある。(この部分はかすかな記憶をもとに書きました。小
日向ではなかったかも知れません。また,養源寺ではなかったかも?
間違っていたらご容赦を。)
以上