三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

機械式計算機を修理しました

2015-11-19 05:02:02 | 日記
昔,機械式の計算機がありました。手回し式とも言っていたと思います。わたしと同世代以上の人なら知っているかも知れませんね。何しろ加減乗除はもちろん,平方根も計算できたという優れものです。
まずはその外観をごらんください。

右に飛び出しているハンドルを回して計算します。左右にあるレバーはリセット用です。それぞれハンドル回転回数のリセット用および積算値のリセット用です。左の奥にもリセット用のレバーがあります。これは置数のリセット用です。まあ,これだけでは何のことかわからないでしょう。
この計算機,先月蚤の市で見つけました。
最初手にしたときはまったく動きませんでした。多分油分が固着しているのでしょう。修理する楽しみがありそうです。値段を尋ねると(たしか)6,000円という。半額の3,000円にならないか問うと,3,500円ならいいとのこと。結局,その額で購入しました。
家に持ち帰っていろいろいじっていると,稀にハンドルが回せるときがあります。――何とかなりそう。
とにかく,油と埃が固着の原因だろうから,これを取り除かなければなりません。
カバーを外して丸裸にしました。

機械式計算機の名のとおり,内部は機械で埋まっています。
一応各所に注油してみましたが,ほとんど効果なし。盥の中でシンナーで沐浴させました。
かなり動くようになりました。しかし,完璧ではありません。なぜかリセットするとハンドルが回せなくなるのです。それがしばらく時間が経つと回るようになります。しばらくと言うのは(多分)数時間の程度です。これでは計算できません。
しばらく放置。
2週間ほどして再度挑戦。
内部の動きを注意深く観察すると,ある一つの金具の動きが非常に鈍いことがわかりました。この金具が滑らかに動きさえすれば解決しそうです。それは下の写真の5-56のノズルの先端が指示している箇所です。

その金具の軸と軸受にシュッと一吹き。――解決の瞬間でした。