村上龍をもう1冊。
読み始めて明らかに村上龍のテイストをまったく感じないので
変だと思ったら、実話を元にした絵本版(映画化もされているらしい)
だった。
絵本版ということで、ときどき入る挿絵や表紙を見ても
「子供向け?」と思っていたら、これまた全然違う。
ストーリー的にはおじいさんの冒険物語でしかないのだが、
語り手は、インディアンの霊魂であり、
老人アルヴィンの生き様を眺める視点で書かれている。
だれにも話せない秘密があったり、
不調で毎日愉快に過ごせなかったり、
思い通りにならない人生をどう過ごすか?
やりたいことを本気でやるというのは
どういうことか?
教訓めいてないのに
じっくり考えこみたくなるポイントの
多い読書。分量もちょうどいい。