かまくらdeたんか   鹿取 未放

「かりん」鎌倉支部による渡辺松男の歌・馬場あき子の外国詠などの鑑賞

 

馬場あき子の外国詠284(トルコ)

2016年04月04日 | 短歌一首鑑賞
 馬場あき子旅の歌38(11年4月)
    【遊光】『飛種』(1996年刊)P125
     参加者:N・I、曽我亮子、藤本満須子、鹿取未放
     レポーター:N・I
     司会とまとめ:鹿取 未放


284 黒海をみにゆきしことクルーズの予定になしひみつのごときよろこび

     (まとめ)
 トルコ晴れの日にボスポラス海峡クルーズをしたのであろう。「クルーズの予定になし」とあるのはクルーズで黒海まで見にゆけるとは思わなかったということだろう。思いがけず黒海まで見られたので感激しているのだ。「ひみつのごときよろこび」には現状の政治的なもろもろの思惑があることを暗に受け止めている。ネットの旅行案内や旅行記を見ると、往復3時間程度の当日申し込みのクルーズもたくさんあるらしい。フェリーの到着地点から歩いた丘の上から黒海を見渡せるポイントもあるようだ。(鹿取)

 
       (レポート)
 黒海を見に行くこともクルーズする予定もない。普通の旅行者と違う事をするのも旅の楽しみである。(N・I)


    (当日意見)
★黒海はロシアの影響下にあるので、なかなか見られないのだが。(曽我)
★レポートの解釈は違います。「みにゆきし」だからこれは過去の事実。クルーズで黒海を見に行
 ったわけです。(鹿取)