かまくらdeたんか   鹿取 未放

「かりん」鎌倉支部による渡辺松男の歌・馬場あき子の外国詠などの鑑賞

 

【きもの】矢羽根に袴&大雪

2014年02月15日 | 着物

 大雪で出かけられそうにないので、家の中で娘に袴を着付けてみた。3月になったら袴で何回か出かけるというので、今日は予行演習。下から写真を撮ったので、リボンが変になってしまった。




 ところで、我が家の玄関のドアは外に押し開けるタイプ。雪でドアが開けられなくなるのではという不安から、昨夜は玄関前の雪かきを2度も行った。24年住んでいるが、こんな不安を感じたのは初めて。

雪かきをしたのは、写真のフェンスのこちら側。フェンスの外はこんなで、この雪の向こうがエレベーター。今朝、玄関が開くか確かめたが、まだフェンスの外へは出ていない。

 雪に埋もれた家で一人暮らしている老いた方々の心細さを、昨夜はしきりに考えた。

【きもの】短い帯を継いでみた

2014年02月02日 | 着物


 過日、和裁士さんに短い帯を2本お送りして長くしてくれるよう依頼した。どちらも前柄までが短くて、2巻きめの背中に模様がきてしまうからだ。1本は共布があったので手先に継いでもらい見事にできあがったが、片方はそのままになった。これで継いでくださいと古い帯地を送ったのだが、帯の幅が違うのでできないということだった。

 戻ってきた短いままの帯を一週間ほど眺めていたが、エイッと自分で継ぐことにした。和裁はやったことがないが、裏地も帯芯も無い帯なので何とかなるだろう。足し布にする帯地の方が幅が狭い為、生地を逆に使って帯幅分だけ長くすることにした。何度か巻いてみて、1巻きめの前に継いだ部分が来るように、継ぎ目の位置に印しを付けて切断。

 さてと、何年かぶりでミシンを出してきたが、白糸ではダメなので下糸を巻くところから始める。その下糸の巻き方さえおぼつかない。そんなこんなで、あまり綺麗なできばえではないが何とかできあがった。締めてみると継いだ部分がちょうど1巻きめの前の位置に来る。

 逆に巻いてみたり、一重にしか巻かなかったり、この帯を締める度に悪戦苦闘していたのだが、これからは楽に締められる。快哉!

【きもの】短すぎる名古屋帯

2014年01月21日 | 着物
 

 友禅作家の友人からいただいた辻が花風の染め帯が仕立て上がって届いた。しっとりとした色合いで、中でもみどりが美しい帯だが、残念なことに短くて締められない。手先から前柄までが短すぎて、普通に巻くと前柄が2巻きめの背中に来てしまう。余り布が140センチもあるのに、どうしたことだろう。

 仕方がないので、先日、同じ友人からできあがりをいただいた帯と並べて比較してみた。
比較するのは珍しい魚子(ななこ)織りの地に堂ヶ島と海の夕焼けを描いた帯で、普通に締めて何の問題もない。

 辻が花と堂ヶ島を比較すると、こんな感じ。尺が分からないので単位はセンチです。

          a全長          b手先から前柄まで     c前柄からお太鼓トップまで
辻が花       a 344        b 150       c 55

堂ヶ島        a 366        b 190        c 30

 
 和裁はできないが、どうしたらうまく結べるようになるのか、別布を手先に縫いつけて試してみた。まず全長差の22センチ、手先から前柄までの差の40センチ、中間あたりの30センチの3種類、縫いつけては実際帯を結んでみた。結果40センチを足すのがベストと分かった。折り返してお太鼓の中に入る手先の裏側にあたるところにちょうど縫い目の位置が来るのだ。

 やれやれということで、余り布40センチを手先に足して貰うよう、縫ってくれた和裁士さんに依頼することにする。
 すばらしい染めなので、染めが生かせるかたちに仕上がるのが帯の幸せかなと思う。


 ※比較表は、元は整然と作っていますが、ブログ画面になるとどうしてもずれてしまいます。お見苦しいですが、お許しください。一応abcの記号を付けてみました。

【きもの】こんなになっても……

2014年01月13日 | 着物
こんなになっても……きもの

玄関を一歩出ると……フェンスも床もタイルの壁もビニールに包装されている。

あと三歩出ると……こんなの……ペンキ塗り立て




それでも負けずにきもので出かけた。三角のポールに貼り付けた注意書きに〈衣服に付着すると落とせません〉とあるので古い雨コートで全身を覆ってエレベーターに乗り込んだ。

出かけた先は駒込で行っている「源氏物語を読む会」、月1回集まって今年の秋で10年になる。まだ「若菜上」、終わるまであと10年掛かるかなあと言ったところでみんな顔を見合わせた。七十代に突入した人もいる会である。 

【きもの】大きなつづら

2013年12月25日 | 着物
 退職してから、出かけるときは着物を着ることが多くなった。

 大学時代、日本料理店で半年ほどアルバイトをして、それで着物の着方を覚えた。正式に習ったことがないのでそれ以来自己流で着ているが、着物を着るのは楽しい。その自己流で、一応大学の卒業式も友人の結婚式も自分で着て出かけた。成人式はアルバイトより前だったので、行きつけのパン屋のおばあさまに着せてもらったが。その代わり、娘の七五三、卒業式、成人式は私が着せた。
娘の卒業式の袴は、教員仲間に特訓を受けて何とか形にしたが、娘が袴好きになって、シーズンになると時々袴をはかせて出かけさせている。

 ところで、よく着物を着るようになると、どこからともなく着物や帯が集まってくる。自分はもう着なくなったけれど、棄てるのはもったいないので着てくれる人がいれば嬉しいからと、くださる方が多い。昨日も、ごく最近知り合った方から、もう着ないからと帯やショールをいただいた。帯もショールもご自分で染められたすばらしい品である。外は寒かったが、宝物の入った大きな葛籠を背負っている気分で、とても嬉しかった。大切に使わせていただきたい。