古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第九章 将軍家茂公の串本上陸・その四十一

2012年01月24日 10時06分21秒 | 古文書の初歩

 

 

 

家茂公第十五ページ(上の写真の三行目と四行目)

解読    出張可致筈候間、被得其意其許ニも

      同所江出張可被致候。仍之為心得不時三ツ『印』

読み方 出張致すべき筈に候あいだ、其の意を得られそこ許『もと』にも

  同所へ出張致されるべく候。之に依って心得のため、不時三つ『印』

解説  (串本浦へ)「出張可致筈」・・・出張致すべき筈。 「筈」の下に「候」が有ります。 次は「間」・・・あいだ。筈で御座いますので。 「被得其意」・・・その意を得られ。その趣旨をよく理解して。 「其許ニも」・・・そなたも。おまえも。 「同所江」・・・同所へ(串本へ)。 「可被致候」・・・致されるべく候。そなたも串本へ出張して下さい。「候」は斜めの点になっています。 「仍之」・・・「仍」の字も分かりにくいですが、点が横に三つ並んでいるのが仍です。 その下の縦棒が「之」です。 「為心得」・・・心得のため。「為」も読みにくい。 「不時」・・・臨時。 「三ツ印」・・・「印」は次行の最初。署名の下の印章を三つ並べて押す。緊急度・重要度を表します。 同所へ出張致されるべく候。