勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

ショルダーバッグ

2005-10-20 20:18:51 | Weblog
 いつも持ち歩くお気に入りのショルダーバッグがある。
この中には、財布はもとより、カード入れ、携帯電話、デジカメ etc. 出かけるときの必需品がすべて入っている。

 仕事の後、喫茶店でお茶を飲んだ。
ショルダーバッグの他に着替えなどの入った手提げ袋も持ち歩くことが多い。
帰ろうとエレベーターに乗って気が付いた。手提げ袋は持っているが、ショルダーバッグがない、席に忘れてきたのだ。
慌てて取りに戻ると無事その席に鎮座ましましていた。
先日もお話したが、この頃の僕は注意力の衰えが目にみえて感じられるのである。

 このショルダーバッグ、数年前スリにあったことがある。
それまで自分がスリに遇うなんて考えもしなかった。自分の持ち物に他人が触ったら絶対分かる、なんていう自惚れがあったから。

 しかしである、このバッグの中の財布が見事に掏(す)られたのだ。
その日に限っていつもと違う場所に財布を入れた。いつもの場所にあれば掏(す)るのはちょっと難しい。

 その日は雨、そしてデパートで買い物をし、両手一杯の荷物に傘、バッグは肩に掛け背中に。
地下鉄に乗るベくホームで待ち、来た電車に乗ろうとドアに行くと、一足先に乗った背広姿のサラリーマン風の男が乗り口で何か落としたらしく、屈んで拾っている。よく見えないが、たいしたものでもなさそうなのにぐずぐずしているので立ち止まって待った。
立ち上がったので急いで乗ると、一度乗り込んだ彼は、踵を返して出て行ってしまった。
なんなんだこいつは、と思いつつも何事もなく帰ったが、友人の病気見舞いに行くための買い物だったので、タクシーに乗って先にお金を出しておこうとバッグを見て気が付いた、ファスナーが開いている。
財布がない、慌ててタクシーを降り、どこを探してもないので考えた。
そうか、あのときのあいつが誰かとグルでやったのか。

 その日の財布には、僕にとっては大金の10万円をはるかに超すお金が入っていた。幸いカード類は別にしてあるので、煩わしい事はなかったのだが、この僕が、という自惚れが悔しさを増したのだった。

 悔しさを抑えるのに苦労はしたが、「命を落とした訳じゃないんだから、まァ~いいか」と、やせ我慢をしたものだ。

 それからしばらくして、同じ様な手口のスリグループがいるというニュースをテレビで見た。
どんなに自信があっても、複数で狙われたら太刀打ちできそうもない、ましてや注意力の衰えた今日この頃ではなおさらのこと。
皆さんもお気をつけ下さい。
2005.10.20