daisukeとhanakoの部屋

わが家の愛犬 daisuke(MD、13歳)とhanako(MD、6歳)の刺激的仙台生活

海辺の風景 2  閖上

2011年04月14日 20時36分48秒 | 地震

 

「ゆれくる」コールは収まった。

国道4号線を南下。名取市役所前で左に曲がり、閖上(ゆりあげ)港線に入る。

2kmも走ると、道路脇に散乱した漂流物が見えて来た。

(ここはまだ地獄の入り口にすぎなかった。)

 

海岸から3.5km地点。自衛隊が所々で検問を行なっている。

その後ろに見えるのは・・・

 

 

一面、瓦礫の山。まるで戦場かと錯覚する。

ここは住宅地だった。墓標のように立つ電柱。

 

 

ここは美しい水田だった。

晴れている空がなお悲しく見える。

 

 

ひと月たってもまだ水が残っている。

 

 

農業ハウスも水が通り抜け、骨組だけになった。

 

 

元がなんだか分からない金属の棒。

ビニールハウスの骨組みだったかもしれない。

 

 

道路には乾燥したヘドロが層をなしている。

この中には有毒物質、細菌が含まれている。マスクは必須。

 

 

あちこちに転がるプロパンのガスボンベ。

津波があった夜は、引きちぎられたホースからガスが漏れ、シュー、シューという音が何時間も聞こえていたそうだ。

一帯は今でも火気厳禁だ。

 

家がすべて流され、転がり、砕かれ、散乱してしまっている。

自分の家がどこに流れて行ったかも分からない。

アルバムを探そうとしても無理。 

閖上は美しい漁村だったが、色彩を失くしてしまった。

4月14日現在、宮城県の行方不明者は7965人。この泥の下にも見つけられていない遺体が多数あるだろう。

四方に合掌する。

 

中学校の参考書が風に吹かれていた。

 

絵画の道具が悲しげに持ち主を待つ。

 

履いていた人はどうしただろう。

 

泥だらけの畳が二つに折られている。

 

コの字に曲げられた電柱。

 

自衛隊の車がひっきりなしに往来。

この地域は目下自衛隊の管轄下にある。

 

 

茫然とこの風景を眺める人。

津波は海水だけでなく、鋭利な材木、ガスボンベ、電柱、車などを運んで来るから恐ろしい。

水にもまれた遺体は衣服が剥ぎ取られ、白く膨満している。五体完全であれば幸運だ。

この地区の遺体安置所は空港ボウルだが、肉親でも一見しただけでは身内と分からない場合が多いという。

 

ここは東部道路の名取インター。

東部道路は現在山元IC~利府中IC間が通行できる。

(続く)

 

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