<さくら野百貨店仙台>自己破産 負債31億円
河北新報 2/27(月) 12:16配信
さくら野百貨店仙台店(仙台市青葉区)を経営するエマルシェ(同)は27日、仙台地裁に自己破産を申請し、破産手続き開始の決定を受けた。売り上げ減少が主因。代理人の弁護士によると負債額は約31億円で、社員やパートなどの従業員約120人は26日に全員解雇された。
食料品など自前の売り場は閉鎖した。ドコモショップなどのテナントは営業を続けている。午前10時から取引先など債権者への説明会が市内で開かれ、約200人が出席した。青森、岩手両県にあるさくら野百貨店は青森市の別会社が経営している。
東京商工リサーチ東北支社などによると、2006年2月期に193億2600万円の売り上げがあったが、郊外や近隣店舗との競争が激化。人気ブランド「H&M」などテナント誘致に力を入れたが業績悪化に歯止めがかからず、16年2月期の売り上げは79億3900万円まで落ち込み、4期連続の赤字となった。
同社は1946年創業の丸光(仙台市青葉区)が前身。78年に丸光など東北の百貨店5社が経営統合して百貨店連合を設立。大手スーパー、マイカル(旧ニチイ)傘下として「ダックシティ」「ダックビブレ」と社名を変更しながら東北で6店舗を経営した。
01年9月に経営悪化から民事再生法適用を申請。02年9月からさくら野百貨店に社名変更して再スタートを切った。05年4月に青森、北上など5店舗の経営を別会社に譲渡。10年8月からエマルシェとしてJR仙台駅前にある仙台店のみを経営していた。
安藤俊社長は「ご迷惑をお掛けするお客さま、お取引先さまに心からおわびを申し上げます。70年の歴史のあるさくら野百貨店仙台店をこのような形で閉じることについては痛恨の極みというほかありません」とのコメントを出した。
夜中に貼られた閉店のお知らせ↓
↑何日も前から、上層部数名のみが秘密裏に準備した印刷物
従業員には2月26日の閉店後の深夜、突然メールで解雇通知がなされたそうだ。
同じ建物の中でも石井スポーツやブックオフは営業継続するので、どのエレベーター・エスカレーターを動かすか、どのシャッターを閉鎖するか、上層部は細かく計画していたのだろう。何食わぬ顔で。
販売元からすれば、店内・倉庫内に売買代金未払いの商品が存在するなら、何とか返して欲しいと考えるだろう。
しかし破産申立会社(さくら野)の承諾無く資産を持ち帰ると、窃盗罪に該当し、後日破産管財人から損害賠償請求を受けることになる。
破産管財人は破産申立人の財産の「管理・調査・評価・換価・処分」を行い、各債権者に債権額に応じて配当手続きをする。(たいていは雀の涙ほどの額。)
この時期、バレンタイン用のチョコレートを納入した会社の損害は大きいそうだ。
仙台駅前の一等地に建つさくら野百貨店
レストランの写真にもばってんが。閉鎖されたのだろう。
夕方のテレビで閉店を伝えるニュース↓
私が仙台に来た頃は丸光だった。
それがニチイになり、ダックシティになり、ビブレになった。
さらにダックビブレと迷走。この辺でこの店はだめだなと誰もが思った。
さくら野になったのは2002年のこと。
店内には高級品と安物が混在し、古本市、質流れ品市などが定期的に開かれた。
デパートなのかスーパーなのか、方向性が見えなかった。
このポイントはどうしてくれる!?
(北上、八戸、青森、弘前店に行けば使える?)
また今日、衣川のニュージーランド村閉園のニュースが流れた。
ニュージーランド村閉園 奥州の観光施設、従業員解雇
岩手日報
奥州市衣川区日向の観光施設、とうほくニュージーランド村が閉園したことが3日分かった。施設を運営する愛媛県西条市のファームは、多額の負債を抱えて民事再生手続き中で、市などによると現地採用の従業員15人は1月末で解雇された。同社は施設の売却手続きを進めているが、事業再生の枠組みからは外れる見通しで、今後の跡地活用は不透明だ。
同施設は昨年12月から冬季休園中。3日は入り口にシャッターが下ろされ、ホームページに閉園のお知らせが短く掲載されていた。
ファームの代理人弁護士によると、飼育していたポニーやヤギなどは同社が他県で運営する施設に移し、従業員は1月31日付で解雇した。市と水沢公共職業安定所によると、同市と一関市の計15人が解雇された。