この頃毎日、街で袴姿の女子学生を見る。卒業シーズンです。
N姉ちゃんの大学も今日が卒業式。とっても立派な卒業式でした。
学業を終えた充実感と、友達との別れ、新しい生活への期待と不安。それらがないまぜになった涙は美しいものです。
自分の最後の卒業式からは、もう20年以上が経ってしまいました。
われわれの世代は「仰げば尊し」と「蛍の光」が卒業式の歌の定番でしたが、今はどっちも歌わないようです。
子供らに聞くと、最近の卒業式ソングは、「旅立ちの日に」「巣立ちの歌」「街は光の中に」「旅立ち」「ひろい世界へ」「さようなら」「この星に生まれて」「あなたにありがとう」「大地讃頌」「3月9日」「花」「さくら」・・・というところらしいです。
おじさんはさっぱり知りません。こんな歌では涙も出ません。
しかし校長先生が教え子の女子学生にセクハラ、脅迫をするような世の中で「仰げば尊し」を歌わせるのは、パワハラと言われるのかもしれません。
私は「仰げば尊し」が大好きですが、恥づかしながらその歌詞を長年間違えて解釈していました。
その1:「♪思えばいととし この年月」の「いととし」を、「いと年=幾年の意」と勝手に思っていました。だいたい「いと」ってどういう漢字だ?(笑)
→本当は「いと疾し=とっても速い」でした。
その2:「♪今こそわかれめ」は「今こそ分かれ目」と歌っていました。
→これは「今こそ別れめ」・・・「こそ」→「め」の係り結び=「今こそ別れよう」の意味だとわかったのは30を過ぎてからのことです。この歌の歌詞は文語調の格調高いものなのです。
卒業式の季節になると、毎年思い出す勘違いです。