この冬仙台は雪が少なかった。
雪かきをしたのは2回しかない。
かいた雪が凍って、根雪になることもなく、ツルハシの出番もなかった。
2月14日は17℃に、15日は18℃にも上がった。
泉ヶ岳スキー場も鬼首スキー場も雪が溶けて、3月までやるはずの営業を中止した。売り上げは去年の10分の1だという。
セントメリースキー場は今年から廃業した。面白山高原スキー場は2010年から営業していない。
えぼしスキー場も所々土が露出して、危険なのでナイターは中止になっている。
宮城県はもうスキーが出来る地域ではなくなりつつある
。
例年2月は寒くて、28日しかないのにとても長く感じられるが、今年は別だ。
あと1、2回は雪も降るだろうが、少しずつ日脚は伸び、夕方5時でも明るくなった。
日の光にも春を感じるようになった。春は「光」から始まる。
近所の公園にも子供たちが出てきた。
泉ヶ岳も春の色になって来た。
気象予報士、故・倉嶋厚の「気象歳時記」に次のような記載がある。
・・・・・二月の光は誰の目から見てももう確実に強まっており、風は冷たくても晴れた日にはキラキラと光る。
厳寒のシベリアでも軒の氷柱から最初の水滴の一雫が輝きながら落ちる。
ロシア語でいう「光の春」である。
ヨーロッパでは二月十四日のバレンタインの日から小鳥が交尾を始めると言われてきた。
日本でも二月にはスズメもウグイスもキジバトも声変わりして、異性を呼んだり縄張りを宣言する独特の囀りを始める。
ホルモン腺を刺激して小鳥たちに恋の季節の到来を知らせるのは、風の暖かさではなく光の強まりなのである。
俳句歳時記の春の部には「鳥の妻恋」という季語が載っている。・・・
「光の春」の元のロシア語は「ベスナー・スペータ」と言う。