daisukeとhanakoの部屋

わが家の愛犬 daisuke(MD、13歳)とhanako(MD、6歳)の刺激的仙台生活

12141  蛍の光

2008年03月20日 08時21分51秒 | Weblog
ほたるのひかりまどのゆき
  書(ふみ)よむつきひかさねつつ
  いつしか年も すぎのとを
  あけてぞ けさは わかれゆく

とまるもゆくも かぎりとて
  かたみにおもう ちよろずの
  こころのはしを ひとことに
  さきくとばかり うたうなり

まことに,、まことに恥ずかしながら、「すぎのとを」
 これも大学を終えるまで「過ぎの遠」と思って歌っていました。

どういう意味かって?「過ぎ去って遠くなる」と・・・

30過ぎてから、もしかして「杉の戸を」? と気づいた次第。

友人のコメントで、「すぎ」は「過ぎ」と「杉」の掛け言葉だったと今日初めて知りました。「いつの間にか年月が過ぎ、杉の戸を開けて」と訳せばいいようです。


もっと恥をさらすと、「かたみにおもうちよろずの」は「形見に思っている(何か)布のようなもの」、「ひとことにさきくとばかり」は「ひと思いに裂くつもりで・・・」と思っていました。(一体どんな内容だ?

これも30を過ぎて知ったことですが、「かたみ」は「互み=お互いに」。
ちよろずは数字の「千万」と書いて「おおいこと」の意。
「はしを」は、「端(はしっこ)を」。
「さきくとばかり」は「幸福の幸(さいわい)」と書いて、「おかわりなく」の意。

結局二番を訳すと、

『(まなびやに)とどまる者も、巣立って行く者も、一緒にいるのは今日限り。お互いにたくさんの思いがあるが、その心の一端を一言で、どうぞおかわりなく、と歌います』
となります。

さらに三番、四番もあったと聞くとびっくり。あまりに軍国的なので戦後は教えられないとか。

 三
  筑紫(つくし)のきわみ みちのおく
  海山(うみやま)とおく へだつとも、
  その真心(まごころ)は へだてなく
  ひとつに尽くせ、国のため

 四
  千島(ちしま)のおくも、沖縄(おきなわ)も
  八洲(やしま)のうちの 守りなり
  至らん国に、いさおしく
  つとめよ わがせ つつがなく


まったく、世の中には知らないことがたくさんあるものです。

しかし文語文はその格調の高さゆえ、意味はわからなくても暗唱に耐えるのです。
今は教科書から消えた「我は海の子」も皆さん覚えているのではないでしょうか?

われはうみのこ しらなみの
さわぐいそべの まつばらに
けむりたなびく とまやこそ
わがなつかしき すみかなれ

うまれてしおに ゆあみして
なみをこもりの うたときき
せんりよせくる うみのきを
すいてわらべと なりにけり

たかくはなつく いそのかに
ふだんのはなの かおりあり
なぎさのまつに ふくかぜを
いみじきがくと われはきく