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マッキンゼーの7つのS

私も 最近 相当に迂闊だったという思いをしたのですが それは“マッキンゼーの7つのS”について 大して注意を払っていなかった、ということでした。
この言葉 日本では あの“エクセレント・カンパニー”に紹介されていた、ということだったので 私は さらに慌てました。何故なら 私はその本を 読んではいましたが、そのような内容について全く認識していませんでした。そこで この本を読み直したのですが、この言葉は 本当に最初に 前書きの一部のように登場してきていました。
これに どうして注意を払わなかったのか。それは その直後に この本の目玉とも言うべきテーマ・コンセプトの“1.行動の重視,2.顧客に密着する,3.自主性と企業家精神,4.ひとを通じての生産性向上,5.価値観に基づく実践,6.基軸から離れない,7.単純な組織・小さな本社,8.厳しさと緩やかさの両面を同時に持つ”が登場しているからだと 分かったのです。つまり 当然のことながら、この本のテーマに目を奪われていたのです。まさに雪盲Snow-Blindnessになっていたのだ、と思いました。
ですが、この本の“7つのS”の紹介部分を読み直して見ますと、その概念形成には 様々な人々(マンキンゼー関係者)が関与し、結果 非常に有効であった、との記述が 確かにありました。
そして 次のような図が 出ていました。



もう一つ 個々の概念が 不明なので 他の本 例えばクロービス・マネジメント・インスティチュート編のMBAシリーズ“経営戦略”を 開いてみました。すると 若干の概念説明が ありました。
ここで ようやく、この “7つのS” は いわば経営コンサルタントが企業診断する時に 有効な“思考の枠組み”を与えるフレームワークであるということであると了解したのです。



そこで 改めて“ロジカルシンキング”を 見直してみました。すると“たくさんのMECEのポケットを作ろう” というところに、“3C/4C,マーケティングの4P,組織の7S”のように 他の例とともに紹介されていました。
“3Cまたは4C”は事業の全体を把握するための“Customer(顧客・市場),Competitor(競合),Company(自社)” それに“Channel(販売チャンネル)”ということ、“マーケティングの4P”は“Product(製品),Price(価格),Place(販売の場),Promotion(訴求方法)” を 示しています。
つまり“概念を 重なり無く、しかも全体として漏れのない部分の集まりで捉えることMutually Exclusive and Collectively Exhaustive(上記のMECE)”を 実現する 決まった思考パターンと言うことなのです。
要は、経営コンサルタントの思考時間節約のための典型的フレーム・ワークの一つであるということのようです。米国のMBAコースは 一種の条件反射で 瞬時に回答を用意するための訓練の場だということを聞いたことがありますが、そのためのツールなのですね。
まぁ、私達も こういった思考整理の道具として使用すれば 良いということなのでしょう。

しかし、“7つのS” が ここまで有名になったのは かなりのコンサルタントが 使用して有効であったことを示しているものと思われます。
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