goo

森永 卓郎・著“年収200万円でもたのしく暮らせます―コロナ恐慌を生き抜く経済学” を読んで

前々々回、森永卓郎氏の“書いてはいけない―日本経済墜落の真相” を読んでの感想を投稿していたが、そこで気になったのがアベノミクスを同氏はどう評価しているのかだった。それを知りたくて、この本を読んでみた訳だ。 本書では、“新型コロナウイルスは世界経済に甚大な影響を与えた。しかし、それは「終わりの始まり」にすぎない。資本主義経済とグローバル化がもたらした「バブル」が限界を迎え、まもなく大恐慌が訪れる。もちろん、日本も対岸の火事ではいられない。”というのが主旨だった。 だが実際は、どうやら表面的に経済が悪くても、日本経済はバブル崩壊で強靭な財務に改変され内部留保を積み増したことによって、実体経済がそれほど悪くはならなかった。不良債権が増えたのは、ゼロゼロ融資を受けた体質の悪い零細企業ばかりだったのではないか。そしてこの零細企業の不良債権は日本経済を脅かすほどの規模にはなっていなかった。だから日本の株価は上昇し始めているのではないか。 過度な円安は日本経済をインフレに持ち込んだ。賃金も上昇し始めた。だがこの円安は、米国との金利差がいずれ縮まって修正されるものと見ている。経常黒字がある限り、これ以上の円安が一方的に昂進するとは考え難い。足下の日本経済が活況を呈し始めている可能性は大いにあると甘く考えている。 . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( )