たそがれ時のつれづれに

人生のたそがれ時を迎えて折々の記を・・思うままに

臨時CT検査

2013年12月11日 | 日記

肺に怪しい影との放射線医の診断で、予定を3か月早めてCT検査することになった日がやってきました。
家から至近距離にある岐阜県総合医療センターへ、定刻より50分前に行きました。検査室前で待つこと10分もなく呼び込まれました。ズボンを下ろしかけたら「今日は胸部CTだけなのでズボンはそのままでよろしい」とのこと。単純CTだけで造影剤注射もない検査で、いつものように寝台に仰向けに寝て「万歳して頭の上で手を組んだ下さい」、「ハイ、息を吸って止めて下さい」を2回、特に今回は意識していっぱいの息を吸って止めました。頭の上をグルグル機械が回って放射線が浴びせられます。

すぐ終わって診察時間には1時間も余裕があり、食事抜きで来たので院内喫茶でモーニング軽食を取りました。
新聞を読み、岐阜市の高齢福祉課長(57)が笠松町の自宅で首をつり、妻(55)と娘(25)が娘の部屋で練炭コンロで自死、1年前息子(28)が自殺したので、裏庭に埋めたとの、場所を示す遺書があり、遺言通りの場所から、地下80センチで遺体発見。200万円の現金が残され後始末を頼み、使い道も書かれていたという。この息子と娘は10年前から家に閉じこもっていて外に出なかったという。(12.12,11岐阜新聞)を読みました。この一家に何があったのか。痛ましい事件です。

外科の待ち時間は長いです。覚悟していましたが、持って行った新聞は読み切って、過日図書館から貰ってきた市民寄贈本、持ち帰り自由の文庫本を読んでいて居眠りしてしまった。

「万葉秀歌探訪」 歌の原郷を求めて 岡野弘彦著 NHKライブラリー 1998.9刊 日本放送協会出版部

額田王(ぬかたのおおきみ)近江に下りし時、作る歌。
味酒(うまさけ) 三輪の山 青丹(あおに)よし 奈良の山の 山の際(ま)に い隠くるまで 道の隅(くま) い積るまでに つばらにも 見つつゆかむを しばしばも 見放(みさ)けむ山を 情(こころ)なく 雲の かくさふべしや(17)

反歌
三輪山をしかも隠すか。雲だにも情けあらなも。隠さふべしや(18

ああ三輪の山よ。奈良山の山の際に隠れるまで、道の曲がりかどのつづく限り。
心をこめて見つめていこうと思う山を、幾度もふり返って遠く見ようとする山を、無情にも雲が隠すことがあってよいものだろうか(17)
反歌
三輪山をどうしてそんなに隠すのか。せめて雲だけでも情があってほしい。隠すことがあるものか。(18)

宮廷才女の出自ははっきりしていない。多分高官の娘だったろうと言われている。コックリコックリと眠った。