たそがれ時のつれづれに

人生のたそがれ時を迎えて折々の記を・・思うままに

名残雪

2012年02月10日 | 日記

 

ふるさとに名残雪が降る

午前中に病室を姉と訪ねました。昨夜は穏やかだったとか。今朝は主治医の診察があったと。昨日は診察はあったのかなぁ、自分がいる間は無かったな。

肺の雑音は消えず、痰も食べ物も嚥下することこれからも能わずとの診断で、補液、食べることの代わりの点滴も量を減らすとの診断だったとか。日に2瓶小さい抗生剤も点滴で静脈注射してある。母は寝てばかりなのがむしろ助かる。苦しいとも呻くこともできない。呼びかけには少し反応する。酸素マスクを盛んに嫌がると。これは自分も経験済み。

付き添いの昼食は家から持ってきた軽食で過ごし、私と弟は一旦帰宅とした。
母のお別れに「婆ちゃん、えらいかな(苦しいか)、もう少しで楽になれるよ、もうちょっと頑張ってね、もうじき阿弥陀様がお迎えに来られるでな。今生のお別れだよ」と、顔を撫でた。本当に最後になるのか、少し早いが別れを告げた。

阿弥陀仏が勢至(せいし)菩薩と観音菩薩のニ脇士(わきじ)を伴って、命尽きるとき(臨命終時:りんみょうじゆじ)迎えに来るとお経にある。本当にその時は迎えにきてほしい。

不思議に泣きたいとも悲しいとも、そういう気分になれず、早く楽にしてやりたいとばかり思った。
今朝は昨日より大目の10cmほど積もり、昨夜詰めた兄と弟の車の除雪を、病院へ入る前に病院入り口の箒を借りて払っておいた。今夜の泊まりは姉と決まった。

昔、冬篭りの母子熊が猟師に討ち取られ、悲しんで名残雪が降ると。

名残雪なのか、病院を出ると吹雪いていた。