河瀬ビジネスサロン ライフワークを育てよう!

コーディネイター河瀬謙一@SOHO CITY みたかからの発信。
お金をかけない起業と経営で豊かな人生を!

もうひとつの”痛さ”

2009年10月01日 | Weblog
ここ数年、身の丈起業の事業計画の書き方を教えている。

どんな事業を実行するか。
事業テーマを決めるのは受講生、すなわち新しい社長予備軍だ。

ところがそのテーマが、スーっと出てくる人、出てこない人がる。

出てくる人には、

・会社勤めの時にその仕事を実際にしていた、関わった事がある。
・会社がその仕事を切りだして外注してくれる。
・現在の仕事をそのまま独立してやるだけ。
・趣味でやっていた。これからは本業で。
・今までその周辺の仕事の事をしていた。
・会社を辞めたら、かねてからこれをやりたいと思っていた。
・新しい資格に挑戦した。これで勝負したい。

などの理由があり、こちらはわかりやすい。

一方で、すぐ出てこない人には、なかなか大変な事になり、長期にわたって
試行錯誤を余儀なくされる人がいる。
もちろん、講義の時間にはおさまらないので仮のテーマで書いてもらうのだが、
やはりその後の格闘が続く。

これも一種の”痛さ”である。

事業テーマを決める際、カギになるのは自分自身と市場(お客様)だが、自分
自身を掘り下げていく時の痛さがあるのだ。
自分との対決なのかもしれない。

日常の仮面を剥ぎ、その下の皮の皮をはぎとって、自分の中心に向かって穴を
掘り続ける作業は大変で、物凄い痛みが伴う場合がある、と思われる。

大事なのは、その時中途半端で止めない事である。
覚悟を決めて掘っていく。
そこに何かあるのかどうかはわからない。
ない場合が多いだろう。

しかしひたすら掘っていくと、その本来の目的ではなく、作業の中で何かをつかむ。
こうして人はその何か、をきっかけに事業テーマを決めていく事が出来る。

そして数値目標に裏付けられた事をひとたび始めると、実感が伴う小さな実業が
始まり、体中の細胞の感覚が明確になって、実行しながら新たな情報や経営資源
を得てより自分の心に沿った事業へと前進させる事が出来る。

だから人は自分の事業テーマが決まった時、顔が輝く。
私はこれら一連の活動を、自己実現の活動ではなく『自己表現の活動』と呼ぶ。

人は自分を出すときに痛みを伴う、と書いたが、それは輝くことへの影の部分
でもある。

もう少し影の存在を大切にしてみたい。
コメント
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