河瀬ビジネスサロン ライフワークを育てよう!

コーディネイター河瀬謙一@SOHO CITY みたかからの発信。
お金をかけない起業と経営で豊かな人生を!

実行へのヒント-642

2014年09月22日 | Weblog
事業計画書の効用-⑰

継続こそが、成功の大前提である。

継続の中で事業テーマは変わっても一向に構わない。
ヤバイっと思ったら、次のテーマにすっと移れるくらいの心構えと準備は必要だ。
実践では、火事場の馬鹿力も結構役に立つ。
時代の波に乗る変化も必要である。

さて、戦略論に話をもどそう。


1.起業(事業を始める)

事例3つとも、SOHO社長は「イケル」という見込みでスタートした。
戦略というほどのモノはない。

永田さんは特殊レンズ設計と言う技術を核に。
永井さんは、営業で培ったチームと既存っ顧客を基に。
そーほっとさんは、目の前で起こっているSOHOからの依頼をテコにに、それぞれ起業した。


2.やりながら力をつけ、信用を築く。

SOHOは新規参入だから何もない。実績がすべてである。
だから3名ともそれぞれ仕事に集中し、確かな実績を積み重ねた。
それが今は16年に達している。
一日一枚のコピー用紙を重ねていくと、365日×16年=5,840枚である。

10枚なら、エ一イっと手で破れるが、500枚の束で10冊分となると手におえない。
顧客との信頼関係とは、そういう厚さのなのである。

えられた顧客は手放したくないが、全ての顧客がリピーターになるわけではない。
だから新規顧客の開拓はずっと続くことになる。
仕事に納得していなければ続かないだろう。

当然クレームもある。
クレームはしんどいが、信用を得るチャンスでもある。
まずクレーム自体で怒る顧客は少ない(所謂、クレーマーを除く)。
クレームの対応が悪いことに顧客は腹を立てるのだ。

だからクレーム自体は良くはないが、裁き方でチャンスに変わる。
相手もあなたを見ていることを忘れてはならない。

こうした起業から経営へのスッタモンダの事業環境で、SOHOは鍛えられていく。
先生はもちろん顧客である。


3.理論より、最後は虫の目と感受性

ドラッガー、ポーター、コトラー、などの近代マーケティング理論を参考にするのは良い。
しかし、SOHOが自社の起業やマーケティング展開に応用しようとすると混乱することも少
なくない。

普遍的に通じるモノはあるが、対象サイズが違いすぎる。
Sサイズの人がクイーンサイズで洋服を探しているようなことになる。
あくまで参考書として読むこと。

思考のフレームワークなどのノウハウも同じである。
ある程度学んだらアンラーニング(意識して学ばないこと)が大事である。
これらはすべて「鳥の目」によって観察され、データを集め、洞察された結果である。

実戦に役に立たない理由は明確だ。

まず、あなたは理論家が描いた対象の誰でもない。
あなたは過去の起業家の誰とも違う。
次に、書いてあることは、実践者にとっては当たり前のことであることも多い。

そうではなく、あなたのすべきことは想定する顧客のすぐ隣りに立とうとする努力だ。
「虫の目」になって近づき、見て、触って(許されるなら)、息遣いと共に全身で顧客の
全体を感じ取ること。
「しっかり戦略」とは顧客の隣りで事業計画書を書くようなものだ。

そして結局、あなたの起業にとって重要なことは次の3行にまとめられる。

・さまざまな成功事例を参考にしながら、あなた自身の型とペースをものにすること。
・そのまま通用する成功のセオリーなど、この世の中にはない。自分で作る。
・成功には仮説と検証。つまり考えと行動。試行錯誤を重ねることを楽しめること。

これをできる人こそ、本当にクリエイティブな人である。
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実行へのヒント-641

2014年09月13日 | Weblog
事業計画書の効用-⑯

これまで、SOHOの事業者の起業から成長までを3つの事例をもとに語ってきた。

今日は、世間でよく噂になりマスコミの記事に取り上げられる「急成長会社」では
ない「SOHO事業者」の起業とその後のありかたについて述べる。

マスコミは話題を追うのが使命だから、その目的に合った企業を追いかける。
それはそれでよいが、ごく普通の会社はこんな風にやっていく、という話である。

以下は、毎週金曜日、三鷹産業プラザの1Fカフェで行われる”ランチョンミーティ
ング”に参加された、元信用金庫社員のYさんとの会話を要約したものである。
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・河瀬:事業にはいろいろありますが、それぞれに適正規模がありますね。
    SOHOの規模は、1人から数名です。
    工業化社会が終焉を迎えようとする時代ですから、すべてのビジネスが規模の
    追及を必要とする必要はない、と考えています。

    規模はどんなでも、肝心の利益が出ない会社の方が問題です。
    規模ではなくて利益。もっと端的に言うなら、収入がより多ければ規模は決め手
    にはならないのではないでしょうか。

・Yさん:そうです。まず会社には、それぞれの事業に適した規模があるわけです。
     規模と事業構造は色々ありますが、大切なのはやはり利益です。
     この不況でも立派に利益を出しているところは、いっぱいあるんです。

・河瀬:SOHOが起業しますよね。その起業には勿論多大なエネルギーが必要です。
    努力して起業に成功し、会社が回るようになった後にモノを言うのは、社長の努力と
    工夫ではないでしょうか。

・Yさん:会社が回るようになったら継続可能ですね。継続していると、かならずチャンスが
     巡ってくるんです。
     あとはそのチャンスをモノにできるかどうかです。
     時代の流れ、つまり環境の変化とか、得意先の変化とか。
     いつかはともかく必ずチャンスに出会うのです。

・河瀬:成功しているSOHOとは、当たり前ですがみんな継続できているところです(笑)。
    起業の後は、継続していくその時間の経過の中で、お話しのようにチャンスを
    モノにしていくという、まったく当たり前の経営の話しが巷にないのはおかしい
    ですね。
    大当たりを狙うのもいいのですが、むしろこちらを基本とすべきでしょう。
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*ランチョンミーティングとは2000年に始まり、14年目を迎え優に700回を超す。
 予約不要、会費不要の週1回、ランチタイムのSOHOミーティングのこと。 
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【河瀬サロン:特別セッションのお知らせ】

「みたか身の丈経営塾(実学道場) 2014 (1)
~成功モデルに学ぶ、SOHO事業経営の実際~」を開催します

・日程:9月26日(金)
・時間:14:00~15:30
・会場:三鷹産業プラザ、3F
・会費:500円

(詳しくはこちら)
http://sohocity.jp/information/seminar/5712
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実行へのヒント-640

2014年09月06日 | Weblog
事業計画書の効用-⑮

SOHO CITY みたかの成功の姿、すなわち我々のポストモダンとは、

1.自分の幸せのために起業し、
2.経営を伸ばし(充分な収入の確保)、
3.仲間から感謝される生き方、

であると述べた。

そこには、当然ながら一生懸命に働くSOHO事業者の姿がある。
起業したてのSOHOには、当然ながら既得権益はなく、誰もが必死に新市場を開拓してきた。

その共感は目には見えないが、SOHO CITY みたかの緩やかで家族的な雰囲気とつながりの
大きな要因になっている。
お互いの働きぶりに対して尊敬の念を抱いていることも重要な点である。

このような仲間、あるいはコミュニティーがあることは、大変私にとってありがたかった。
ひとりで悩んでいても仕方がないことを、仲間と共有することで新しい突破口を、何回も
見出すことができた。

あるいは、何にも関係ない話をしているときに、ふと解決策が頭に浮かんだ…。
とかの話は、私だけの事ではない。
私は、このような仲間を作っておくことは大変助かるし重要なことだ、と言っているのだが、
それは各々が充分に努力していることが前提となる。

どうやって見分けたらいいか。
最初は「顔つき」で選ぶのが正しい。
肩書は所詮ビジネスだけのつき合い。

世の中の仕事はちゃんとした人のところに集まる、という原理を踏まえても、良き仲間づくり
は長期的に相互の利益になるだろう。

短期的な利益だけを目指す風潮になってきた現代、と言いたいところだが、どっこいちゃんと
見ている連中も世の中にいることを忘れてはならない。

我々のポストモダンの根っこは、こんなところにもあると言える。
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