実行へのヒント-643

事業計画書の効用-⑱

これからの事業の芽はどこにあるか。

ごく一部を除くマシン系ビジネスやエレクトロニクスに代表されるような
製造業は疲弊し、青息吐息である。
単純製造業に携わることは、これからの人はやらない方がいい。

作業のようなサービス業も単価が安くて合わない。

時代を見よう。
今まで、豊かさの象徴だった「大量生産・大量消費」のものを手にするのが豊かな
ライフスタイルだ、と思う若者が激減に激減を重ねている。
大人やシニアも、シンプルでハイクオリティーな生活を好むが、量は不要だ。
作っても買い手がいない。
だからこの分野に、これからの魅力はない。

一方、サブカルチャーに代表されるような、ちょっと小ばかにされるビジネス
は伸びている。
ファンも定着する。
個性際立つ世界は、マスでなくごく一部の顧客が飛びつく。

同様に、従来からの趣味分野は限定顧客数だが根強い人気がある。

正社員が絞られ、会社員生活に魅力がなくなりつつあるのだから、起業支援
ビジネスも花盛りだ。
ただしすぐに淘汰の時代に入るだろう。

ソーシャルビジネスの分野で、事業性を持てばイケル。
理念が先行しすぎて、事業性を押しつぶしているケースが多いのではないか。

クラフト（手作り）の分野も、単価が高く贔屓のお客様を得れば強い。

生活病の家族向けに、個別レシピで宅配する食事サービスも有望だ。
小さいが伸び芽のあるマーケットは多数生まれてきている。
郊外都市は、ビジネスの小さな花が咲き乱れる姿を目指すことになるだろう。
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このように、新しい有望マーケットは星雲状に広がっており、まとまりがない。
ただ、新ビジネスはこのように始まる、という事は知っておいた方がいい。

世に言われる、経済的成功を収めたかったら、伸びる新分野を探すのがいい。
とは、口で言えるが探して見つかるものではない。
やってみて、初めてわかるのである。

やってからわかるのだから、最初に大きな金を使うのは間違いである。
小金で始め手ごたえを感じたら少しづつ大きくする。
ダメな場合は、次に移る。

限定顧客数でも、しっかり利益を上げる分野を3つ持てば、年収 1,000万円は
達成できる。
ただ、見つけ出すまでは何回もトライし同じ数だけ失敗を経験する必要に迫られる。
それでも挑戦するのは、あなたが好きで納得できる分野だからに違いない。

一方、単純な下請け仕事は、寝ないで頑張っても希望収入には遥かに及ばない。
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さて、新分野を3つものにするのに、一人でできれば利益を独占できる。

しかし成功には、アイディアが十二単の様に幾重にも必要となる。
それも次から次へと。
だから、個人のアイディアだけでは、源泉がすぐに尽きてしまう。
新しい角度の意見が常にほしい。

そういうときに、起業集積の土壌を持っているSOHO集積地やチームは強い。
例えば、SOHO CITY みたか、がそうである。

「アイディア募集・交換」が選りすぐった仲間と気軽にできる。
報酬は、得られた営業利益から約束通りに支払えばいい。
ビジネスのパイが変わらなければ、創業者の取り分は減るが、パイが2倍になれば、
お互いに予定以上のものを得ることができる。

我々は16年かけてSOHOビジネスの土壌を耕し続けてきた。
既に成果が出た部分もあるが、さらに面白い成果が出るのはこれからだろう。

豊かな土壌にこそ、おいしい作物ができる。
殺伐とした土壌に化学肥料を幾ら与えても、形こそ立派だが、おいしい作物は
決してできない。

私は自宅の庭で園芸と家庭菜園を28年続けているから、実感としてそれがわかる。

SOHOビジネス成功の決め手は、豊かな土壌たる人々の「質」が必要で、そこからの
OUT PUTに「質」を求める顧客が反応する、と考えればわかりやすい。