河瀬ビジネスサロン ライフワークを育てよう!

コーディネイター河瀬謙一@SOHO CITY みたかからの発信。
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実行へのヒント-708

2019年05月18日 | Weblog
1日2時間の効用

その昔、サラリーマン時代に私は井の頭の自宅から田町まで通っていた。
通勤は片道1時間。
行き帰りでその倍。
1日2時間とはこのことを言う。
週に5日働くとすれば、週に1日分の10時間はマルマル自由になることを意味する。

その後、三鷹での仕事生活を始めるときにこの2時間を有効活用しようと思った。40歳を過ぎ、偶然にもSOHO CITY みたか構想に出会い、SOHO集積の実践と、さらに市民プラン21会議に加わると、この考えの有効性が実生活とつながった。

加えて市民プラン21会議での実体験は、まちづくりディスカッション(無作為抽出の市民参加方式)を開発するときの発想の源となり、その有効性は現在でも使われていることで証明されている、としたい。

さて、近代主義は大企業をつくり、多くの利益を生み出し、その一部を報酬として従業員に還元したから、最初は受けが良かった。昭和生まれの人々が懐かしく思い出すのは、目を輝かせて「通勤」電車に乗り込むサラリーマンの姿だ。しかしそれも平成から令和の時代を迎えると、「痛勤」に変わり、人々から自然な表情が失われた。

近代化で収入が増え始めたときには、人々には心の底から湧き出るような「楽しさ」と「嬉しさ」があった。そこで近代主義の大本となる経済学は大いに礼賛されたが、その応用活用で「怪しげな金融商品」を販売したり、異次元の「金融緩和」で問題が解決する、としたのは行き過ぎだった。

人々も「生きる喜び」と「生活を楽しむ」ことを何かに奪われたことに気づいた。これが日本における近代主義行き詰りの実感だと思うが、海外では黄色いベスト運動や紛争となって、それらが絶えない。鉄腕アトムを漫画やテレビで見て育った世代は、21世紀こそは科学技術で平和で豊かな社会に生きるはずと思っていたので、心の奥底で少なからず落胆しているはずである。

それでも「痛勤」で苦労した昭和生まれのサラリーマンも、定年後には報われることとなる(今のところ)。
充分に自由を謳歌すればよいと思う。

しかしこんなことも言える。
希少な時間の中で遊ぶから人はそれを「楽しい」と感じる。
充分に時間がありすぎると、こんどは逆に「楽しみ」は「苦痛」に変わってしまう。
1日2時間はこれらへのヒントでもある。

また、定年後も「働く」ことをお勧めするのは収入だけの話ではない。
それは先ず、自分の「生きる楽しみ」を増やすためである。
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