この4月に86歳で亡くなったフランス人天才デザイナー、ジャン・マリー・フィノの追悼記事が、今月号のイギリスのセーリング専門誌に掲載されている。

3日前に若狭湾でセーリングしてきたばかりの、彼の設計による日本製モーターセーラーのヨット専門月刊誌に掲載する試乗記事原稿を、ここのところ毎朝3時くらいから朝食までの時間を利用して、ゆるゆると書き進めている。

©︎ニュージャパンヨット
日本には、なぜか釣り好きのヨット乗りが多い。そんな日本ならではの特異なマーケットに向けた、独特な発想のモーターセーラーだが、世界的に見ると、そんな希少なマーケットをターゲットとするモデルであっても、日本人と日本の伝統文化が大好きだったフランス人のフィノさんは、手を抜いたり、妥協したりせずに、ヘルムバランスに優れて、セーリングそのものを存分に楽しむことができる、素晴らしいセーリングヨットを描き出していた。
そしてそのセーリングヨットは、セーリングで釣り場に着いてセールを巻き取れば、両舷2人が竿を振るのに何も障害物のない釣り船に早変わりする。釣りに飽きたら、全長23ftしかないのに8ノットものスピードで港に帰ることもできる。

©︎ニュージャパンヨット
日本のヨットビルダーの老舗の一つニュージャパンヨットが建造した堅牢な艇体は、以前と変わらない品質で、美しい仕上がりだ。
日本の海に、メイドインジャパンのヨット。やっぱりいいものだ。
日本人として心に染み入るような喜びを感じる。


©︎ニュージャパンヨット