直ちに健康に影響はない、って?

2011年04月02日 | 風の旅人日乗
原子炉のすぐ近くで爆発が起きても、建物が吹っ飛んでも、天井が崩れても、
大丈夫なんだそうだ。
健康被害に問題もないんだそうだ。

何が起きても、大丈夫、大丈夫。
原発って、そんなに安心なものだったんだ。

これって、おかしくないか?

下々の、低脳の国民どもがパニックを起こさないためだけの目的で、
政府主導の報道が行われているような気がして仕方ない。
どうも、どうも、おかしいぞ。

「直ちに健康被害に影響はない」って、
すなわち、
「何年かあとのことは知らないけどね。ご自分で判断して」
という意味に思えてきた。
そうなると、子どもたちは大丈夫なのか?

政府や東電が、発表する放射線量が影響あるなしを論じているのは、外部被曝の問題。
ニューヨークと東京を飛行機で往復したときに受ける被曝量なんて、
わけの分からない比較例を持ってきて煙に巻いているけど、
でもそれは外部被曝だけの話じゃないか。
本当に怖い内部被曝については、避けるようにまったく論じていない。

震災発生時にたまたま総理大臣を務めていた何とか言う人も、
喋るときになんであんなに目を泳がせるのだ?
あんなにおどおどしているキャプテンから「頑張りましょう」って言われても、
ママさんバレーの試合だって勝てないぞ。 

原発の危険について1980年代から警鐘を鳴らしていた
ジャーナリストの広瀬隆さんの話が非常に参考になる。

広告クライアントとして大切なお客様である東京電力にビビリ、
民放各局は東京電力に到底牙を剥くことはできない。
テレビとは、そういう情けないメディアに過ぎない。
このことを、心に留めておこう。

そんな中、ジャーナリズムTVを標榜する朝日ニュースターが、ついに広瀬さんを登場させた。
原発の危険性を訴えてきた広瀬さんの話には、原発を勉強し尽くしてきた人であるがゆえに、
テレビにいきなり駆り出されたにわか学者、にわか評論家と違って、
非常に説得力がある。
時間のある人は、ユーチューブで観てください。
広瀬さんの意見がたとえ悲観的過ぎるとしても、「大丈夫」一点張りの一般マスコミ報道と広瀬さんの意見を足して2で割ってもまだ、充分に危機的なようだ。

フランスが解析した放射性物質の拡散のようすは、こちら

フランスがチャーター機を仕立てて帰国希望のフランス国民を脱出させたのも頷ける。

大人はいい、オイラもいい。
日本人の有権者には、原発を許してきた責任もあれば、国の運営者を選んできた責任もある。
その責を受けなければいけない時がきたのだと思う。
迷惑をかける他の国に対して、迷惑をかけた国の国民として責任も取らなければならない。

しかし、子どもたちは別だ。
子どもたちにはそれらについて何の責任もないだけでなく、
彼らこそが原子力汚染の影響を最も受けやすい。

地震が襲う前、現行政府もその前の政府も、
でたらめばかりしていた人たちの集まりだったことを忘れないようにしようと思う。

そんな、でたらめしかできていなかった人たちに頼ることなく、
国民一人一人の手で、
自分たちの子どもたちをいかに守るか、いかに危険から逃がすべきか、を
考えるべきときに来ているのではないかと思う。

そろそろ、落ち着いて、冷静に、パニックになるべきときかも知れない。
震災はまだ終わったわけじゃない。

何ヶ月かして、このブログを読み返して、
「結局、心配しすぎだったなあ」、
と、照れ笑いできるのが一番いいんだけど・・・