ブログ人 話の広場

日頃の生活のなかで見つけたことなどを写真もそえて

ホームページに涙して

2008-02-08 13:24:23 | ブログ

 先日ある大学のパブリシティを担当している親しい友人が、ひさしぶりにお茶でも、というわけで歓談したとき、彼が今取り組んでいる大学のホームページのことが話題になりました。ぼくも拙い文章ですが、もう20回以上は出しているでしょうか。全体として訪問者が一日150名は下らないと話していました。

 ふと読み直してみたくなり、三浦綾子著「母」上下(角川出版)を題材にして書いたぼくのホームページの原稿を読みました。息子小林多喜二について母が語り部のようにとつとつと語る内容は真に迫って胸が熱くなります。官憲によって拷問死した多喜二と信じたくない母の思いとを重ねて、ぼくはかなり長く書いています。

 自分で書いた原稿なのに、だんだん胸が詰まってきて涙があるれて来るのです。こんなことは初めてです。 もちろんぼくの名文に感動したわけではありませんが、一人の若い人生を奪い去った権力の憤りと悲しい社会に抗し切れなかった多喜二の無念さを思い、また息子を深く愛した母の語りの中から、次第に赦しの心が開かれていく母の心情に思わずぐっと来たのでしょう。たまには過去の文章を読むのも勉強になりますね。

 友人にはいつも会うと、何か益になるようなヒントをぼくにくれるのがとても刺激になって元気をもらっています。