夕飯を済ませた私たちは、
弘前市の講演に近い会場で持たれた
「内部被曝」というタイトルの講演会へ。
この日の講師は、弘前の健生病院の遠藤順子先生。
弘前で具体的な「内部被曝」についての講演会は
初めてかな?と思います。
主催は、「核燃・だまっちゃおられん津軽の会」。
昨年11月に、岩木文化センターで、
小出先生をお迎えして講演会をした団体です。
青森県内の原発、各施設の廃止を求めて、
かなり以前から活動している団体です。
弘前や周辺市町村から50名近く訪れていました。
一般の方々に加え、医師、学生の方々も来られていました。
ここで私の昔の主治医さんと再会。
そして、
「子どもたちに核のない未来を」の代表の方とも再会。
来て良かったと思った次第です。

さて、「内部被曝」については、
私も本やDVDでいろいろ知りましたが、
今回また新たに知った事もありました。
アメリカの海水中のウランの測定値
(事故後数日の測定・単位はナノベクレル/立方m
U238とU234の合算)
カリフォルニア州リバーサイド 2003
サンフランシスコ 518
サイパン島 15150
グアム島 18500
ハワイ・オアフ島 10730
ハワイ・カウアイ島 15170
(米国環境保護庁による)
つまり、日本だけでなく、
やはり太平洋全体が汚染された証拠。
ベラルーシ・ゴメリ医科大の
元学長バンダジェフスキー氏によると、
セシウム137の体内蓄積20ベクレル/kg以上で、
心臓に異常が起こると明言。
しかし、博士はこうした事実を発表したことで、
逮捕、解職されてしまいました。
新聞やテレビでは報道されませんが、
実際に福島や関東の若者たちが、
突然死をしている事実があります。

現在、福島の事故はレベル7とされ、
チェルノブイリと同レベルに置かれています。
思い起こせば、震災当初、
どのテレビも、こう言いましたよね。
「チェルノブイリと同レベルだけれども、
レベル7を更に10に分ければ、
チェルノブイリは10、日本は1か2です。」
本当に呆れ果てます。
実施の福島の降り注いだ放射性物質の量は、
発表よりももっと多いというのが
まともな科学者たちの見解です。
先日お借りしたEVDでも、
「テラテベクレル」と言われても現実味がない。
むしろキログラムで換算するとわかる
と言われました。
福島の事故では、海外の団体の測定では、
チェルノブイリの2倍以上ではないかと
推定しています。
小出先生がいつも言われている事。
それは、放射線管理区域よりも高い地域に
福島の人たちが住まわせられている、
これは法律違反である、と言う事。
会場に来られていた方の提言に
私も賛成しましたが、
福島の人たちが常に首に付けている
例の「ガラスバッヂ」。
積算線量が測れるというものです。
それを調べたとき、ある一定の量に達したら
強制的に避難させるという法律が
できるための運動なり、
賛同なり、署名活動なりが
できたらいいという事。
中通りは、今も尚揺れ動いています。
自主避難がしたくてもできない人たちが
大勢いる現実を、
私も保養の方たちとかかわってみて、
良くわかりました。
せめてそういう法律ができたらいいと。
しかし、政府は動きません。
経済が優先では、そういう発想そのものが
出ては来ないはずです。
だから、是非提案者には、それを実現向けて
実行していただけたらと願います。
協力したいと思いました。

「内部被曝」の学びで、
新しく得た事がありました。
それは、ペトカウ効果とバイスタンダー効果についてです。
ベトカウ効果については皆さんも聞いたことが
あるかも知れません、
低線量の放射線を長時間浴びる方が、
高線量を短時間浴びたときより、
細胞膜が壊れるというもの。
そして、低線量の場合は、活性酸素を体内に発生させ、
細胞膜の脂質と反応し、細胞膜に傷がつき、穴が開くようです。
そして、その穴から放射性物質が入り、細胞の活動阻害、
遺伝子を直接傷つけるそうです。
活性酸素により、細胞膜が酸化し、動脈硬化、白内障、心臓病、
免疫反応障害が起こるようです。
バイスタンダー効果とは、
放射線で攻撃された細胞から、
水分子のイオン化作用を介して、
直接攻撃されなかった細胞にも、
被爆の影響があり、遺伝子変異が起こる事。
これも始めて知りました。
こうして変異した遺伝子を持つ事で、
その世代だけでなく、次の世代以降まで
受け継いでしまう放射能の怖さがあります。

この日は、生中継されていました。
この会場で質問や感想や意見が
自由に話されましたが、
「山下俊一」の名前が何回も出て来て、
日本中に非難の声が上げられたと思います。
とんでもない人物が
福島県の健康アドバイザーとなったものです。
今、彼は福島医大にいて、これから先、
何を企んでいるのでしょうか。
先日、ネットで知りました。
福島の妊婦さんと胎児に対して
遺伝子検査をするとの通達。
しかも、結果は本人には通達しないと。
まさにこれではモルモットではありませんか。
通達と言えば、
山下俊一の名前で、
「日本甲状腺学会会員」に対して、
「A2判定の子どもの保護者から相談があっても、
追加の検査をしないこと」と言う通達がありました。
これは、事実です。
日本の医療関係者は、これを知って、
どう思ったのでしょうか。
会場に来られていた若い女性が言いました。
「福島医科大の医師は、妻や子を別の地域に避難させ、
自分も福島市以外の地域から通勤している。
しかし、病院の事務員などの職員は、残っている。
医師からも見捨てられていると感じる。
国立大学なのに、現在も原子力機構と提携している。
もっと急がないと。医師や医療関係者、科学者たちは、
そうした動きに歯止めをかけるべく、現地に行って、
訴えて欲しい・・・。」と。

この日、福島から十和田に移住した方が、
震災時と震災以降の御自身の体験を語ってくれました。
現在、その御家族は、自然農法で頑張っています。
「自然農法」ここでこのことばを聞くとは。
自然農法は無農薬、無肥料、無耕作。
これは今、日本の置かれた状況で
ふさわしい農のあり方なのかも知れません。
肥料一つ、苗一つ、種一つ買うのも心配です。
自分のところで作り、そこの種を採取してまた植える。
その方が安心なんです。
長くなったのでこの辺で。
ほんの一部を紹介しました。
今月22日(土)の午後は、
「子どもたちに核のない未来を」が
土手町でデモをするそうです。
また21日は弘前文化センターで
広瀬隆さんの講演会があります。
9月は脱原発集会目白押し。
せっかく盛り上がっている声を消されないように、
私たちもことあるごとくに声を上げ続けましょう!
ここあでした。