たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?
今日はベートーヴェン:ディアベリ変奏曲です。
この曲は、ベートーヴェンがピアノのために作曲した全33曲からなる変奏曲です。そしてこの【変奏曲】を毎度おなじみのgoo辞書で調べてみると・・・、
「主題のリズム・旋律・和音などを種々の方法で変化させて、全体を一つの楽曲にまとめたもの。バリエーション。 」
・・・って余計難しいよ!まぁ個人的な理解によると、「ひとつのフレーズ(主題)のリズムや和音をいろいろといじって、たくさんの曲をまとめていく。」みたいな…感じかな?(goo辞書とたいして変わらないか??)
まぁ、最後の「バリエーション」という言葉が一番分かりやすいかもしれないですね。
そして、今度は「ディアベリ」の方。こちらは当時の出版社でもあり、作曲家でもあった人の名前。(アントニオ・ディアベリ)
「ウィキペディア」によると、ディアベリは当時の売れっ子作曲家、50人を選び、ひとつの主題を元にそれぞれの作曲家にひとつずつ変奏曲を作曲してもらって、全50曲のスペシャル企画を計画していたらしい。(シューベルトやリストも候補に挙がっていたそうな。)
・・・ところが、諸所の理由で結局ベートーヴェンが一人で全33曲の変奏曲を書いたので、今日ではその曲が残っているそうな。
(個人的には、シューベルトやリストの変奏曲も聴いてみたい気もしますが、そうすると、残り40数人の名も無き作曲家も当然入ってくるので、ディアベリ変奏曲は、埋もれて現在のように日の目を見ることは無かったかも?!)
まぁ、今で言うと、どうなんでしょうね。紅白歌合戦に出場の歌手が、NHKの用意した曲を出場メンバーに配って、「元歌がある程度分かるようにいろいろ編曲してください!」とか言って紅白の本番で次々に歌う!みたいな感じなんでしょうか?!
すると、明るくポップな曲から、ノリノリでハイテンポの曲があったり、しっとりバラードっぽくなってみたり、こぶしを効かせた演歌調の歌が次々と披露されたりして・・・。(NHKもこういうの企画でやってみたら意外と視聴率も上がったりして???)
そんな感じでエライ話だけがふくらんでしまいましたが、肝心の「ディアベリ変奏曲」は・・・、
軽い感じで淡々と始まる曲は、曲が進むにつれて千万変化!熱く迫る勢いを見せたかと思うと、沈んだような表情になったり、明るくキラキラと輝くような音色を聴かせたり、しっとりとした静かな響きを奏でたり・・・、とにかく聴きどころ満点で、様々な表情が楽しめる全33曲なんですが、
例によって手持ちのCDが無く、昔FM放送を録音したMDによる音源なので、曲の変わり目が、微妙に分かりづらい。加えてトラックをつけようにも全33曲ですから、おそらく10曲目を超えたあたりから、「アレ?今ので10曲目だっけか?」そして、全曲トラックをつけ終わってみると、「ウソ!全35曲になってるよ」とか「エ~!29曲しか無い!」なんて事になってもアレなので、いつものように1曲ずつをレポートするのは断念しました。(というか無理デス!CD買えばいいんでしょうケド)
加えて、既にここまでにも、いつも以上に長々と書き連ねているので、ここから更に33曲は、読む方もツライでしょう!(という事にしておこう。)
そこで、思いついたのが、この曲を録音したFM番組「20世紀の名演奏」の司会を務める黒田恭一さんの曲終りのコメントを、拾って紹介してみようと思います。(結構お気に入りだったりするので。)
え~凄い演奏でした。・・・え~この作品は、お聴きのように最初はディアベリのたいへん屈託のないテーマで始まるのですが、
このテーマを元にした33の変奏のうちに、音楽はテーマの屈託の無さが嘘のように、次第にベートーヴェン的に厚みを増して参りまして、ふと見上げると大きな建造物が目の前にそびえ立っている。といった印象を聴く人に抱かせる…只今聴いて頂きましたベートーヴェンのディアベリ変奏曲でした。
バックハウスの演奏がまた、そのようなディアベリ変奏曲の音楽的な特徴を鮮明に浮かび上がらせたものとなっておりました。
バッハのゴールドベルク変奏曲に限って申しますと、近年は以前に比べますと、リサイタルで聴いたり、レコーディングしたりするピアニストが、次第に増えてきているように思われますが、
このディアベリ変奏曲は、同じ鍵盤楽器のための変奏曲にも関わらず、必ずしもゴールドベルク変奏曲のようには、演奏される機会が増えてはいないように思われます。
無論、ゴールドベルク変奏曲と只今のディアベリ変奏曲では、同じ変奏曲であっても一緒くたに語れないところがありますが、相変わらず多くのピアニスト達によって「敬して遠ざけられる」というところに「ディアベリ変奏曲」という作品の難しさと奥の深さがある、と言えるかもしれません。
う~ん、何度聞いても、分かりやくす的を射た名解説!ですね。あの壮大な曲をコンパクトに表現した素晴らしいコメントでした。
録音は数年前~10年前(は言い過ぎかな?)と、かなり前の放送分なので、もはや、いつの頃の分だったかは覚えていませんが、演奏は上のとおり、ヴィルヘルム・バックハウスで聴きました。
演奏時間(約40分)の長さと、その内容からすると、初心者向けとは言いにくいですが、クラシックファンの方で、ひょっとしてまだ聴いたことが無い方には、かなりオススメの一曲です。
そして、上記にもあったように、よく比較されるのがバッハのゴールドベルク変奏曲。
名前も似てますし、曲の作りも似ていますが、(いずれも変奏曲つながり)いずれにしても、言えるのは壮大なスケール感、と言ったところでしょうか?
それでいて、早く次の変奏が聴きたくなってしまうという、期待感。そして、その期待に応えてくれる音楽を聴かせてくれるのが、いずれも圧巻の一曲です。
【おまけ】
パソコンとかで曲名を検索するときは「ディアベリ」の他に「ディアベッリ」と表記されている場合もあるので、この間の話のようにちょっといろいろとカタカナの読みにも変奏(バリエーション)が必要かも?
≪オススメCD≫
バックハウスしか知りませんが結構よかったです。
【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆★★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆☆★
≪おすすめシチュエーション≫
それとなく聴いていても引き込まれてしまう。
今日はベートーヴェン:ディアベリ変奏曲です。
この曲は、ベートーヴェンがピアノのために作曲した全33曲からなる変奏曲です。そしてこの【変奏曲】を毎度おなじみのgoo辞書で調べてみると・・・、
「主題のリズム・旋律・和音などを種々の方法で変化させて、全体を一つの楽曲にまとめたもの。バリエーション。 」
・・・って余計難しいよ!まぁ個人的な理解によると、「ひとつのフレーズ(主題)のリズムや和音をいろいろといじって、たくさんの曲をまとめていく。」みたいな…感じかな?(goo辞書とたいして変わらないか??)
まぁ、最後の「バリエーション」という言葉が一番分かりやすいかもしれないですね。
そして、今度は「ディアベリ」の方。こちらは当時の出版社でもあり、作曲家でもあった人の名前。(アントニオ・ディアベリ)
「ウィキペディア」によると、ディアベリは当時の売れっ子作曲家、50人を選び、ひとつの主題を元にそれぞれの作曲家にひとつずつ変奏曲を作曲してもらって、全50曲のスペシャル企画を計画していたらしい。(シューベルトやリストも候補に挙がっていたそうな。)
・・・ところが、諸所の理由で結局ベートーヴェンが一人で全33曲の変奏曲を書いたので、今日ではその曲が残っているそうな。
(個人的には、シューベルトやリストの変奏曲も聴いてみたい気もしますが、そうすると、残り40数人の名も無き作曲家も当然入ってくるので、ディアベリ変奏曲は、埋もれて現在のように日の目を見ることは無かったかも?!)
まぁ、今で言うと、どうなんでしょうね。紅白歌合戦に出場の歌手が、NHKの用意した曲を出場メンバーに配って、「元歌がある程度分かるようにいろいろ編曲してください!」とか言って紅白の本番で次々に歌う!みたいな感じなんでしょうか?!
すると、明るくポップな曲から、ノリノリでハイテンポの曲があったり、しっとりバラードっぽくなってみたり、こぶしを効かせた演歌調の歌が次々と披露されたりして・・・。(NHKもこういうの企画でやってみたら意外と視聴率も上がったりして???)
そんな感じでエライ話だけがふくらんでしまいましたが、肝心の「ディアベリ変奏曲」は・・・、
軽い感じで淡々と始まる曲は、曲が進むにつれて千万変化!熱く迫る勢いを見せたかと思うと、沈んだような表情になったり、明るくキラキラと輝くような音色を聴かせたり、しっとりとした静かな響きを奏でたり・・・、とにかく聴きどころ満点で、様々な表情が楽しめる全33曲なんですが、
例によって手持ちのCDが無く、昔FM放送を録音したMDによる音源なので、曲の変わり目が、微妙に分かりづらい。加えてトラックをつけようにも全33曲ですから、おそらく10曲目を超えたあたりから、「アレ?今ので10曲目だっけか?」そして、全曲トラックをつけ終わってみると、「ウソ!全35曲になってるよ」とか「エ~!29曲しか無い!」なんて事になってもアレなので、いつものように1曲ずつをレポートするのは断念しました。(というか無理デス!CD買えばいいんでしょうケド)
加えて、既にここまでにも、いつも以上に長々と書き連ねているので、ここから更に33曲は、読む方もツライでしょう!(という事にしておこう。)
そこで、思いついたのが、この曲を録音したFM番組「20世紀の名演奏」の司会を務める黒田恭一さんの曲終りのコメントを、拾って紹介してみようと思います。(結構お気に入りだったりするので。)
え~凄い演奏でした。・・・え~この作品は、お聴きのように最初はディアベリのたいへん屈託のないテーマで始まるのですが、
このテーマを元にした33の変奏のうちに、音楽はテーマの屈託の無さが嘘のように、次第にベートーヴェン的に厚みを増して参りまして、ふと見上げると大きな建造物が目の前にそびえ立っている。といった印象を聴く人に抱かせる…只今聴いて頂きましたベートーヴェンのディアベリ変奏曲でした。
バックハウスの演奏がまた、そのようなディアベリ変奏曲の音楽的な特徴を鮮明に浮かび上がらせたものとなっておりました。
バッハのゴールドベルク変奏曲に限って申しますと、近年は以前に比べますと、リサイタルで聴いたり、レコーディングしたりするピアニストが、次第に増えてきているように思われますが、
このディアベリ変奏曲は、同じ鍵盤楽器のための変奏曲にも関わらず、必ずしもゴールドベルク変奏曲のようには、演奏される機会が増えてはいないように思われます。
無論、ゴールドベルク変奏曲と只今のディアベリ変奏曲では、同じ変奏曲であっても一緒くたに語れないところがありますが、相変わらず多くのピアニスト達によって「敬して遠ざけられる」というところに「ディアベリ変奏曲」という作品の難しさと奥の深さがある、と言えるかもしれません。
う~ん、何度聞いても、分かりやくす的を射た名解説!ですね。あの壮大な曲をコンパクトに表現した素晴らしいコメントでした。
録音は数年前~10年前(は言い過ぎかな?)と、かなり前の放送分なので、もはや、いつの頃の分だったかは覚えていませんが、演奏は上のとおり、ヴィルヘルム・バックハウスで聴きました。
演奏時間(約40分)の長さと、その内容からすると、初心者向けとは言いにくいですが、クラシックファンの方で、ひょっとしてまだ聴いたことが無い方には、かなりオススメの一曲です。
そして、上記にもあったように、よく比較されるのがバッハのゴールドベルク変奏曲。
名前も似てますし、曲の作りも似ていますが、(いずれも変奏曲つながり)いずれにしても、言えるのは壮大なスケール感、と言ったところでしょうか?
それでいて、早く次の変奏が聴きたくなってしまうという、期待感。そして、その期待に応えてくれる音楽を聴かせてくれるのが、いずれも圧巻の一曲です。
【おまけ】
パソコンとかで曲名を検索するときは「ディアベリ」の他に「ディアベッリ」と表記されている場合もあるので、この間の話のようにちょっといろいろとカタカナの読みにも変奏(バリエーション)が必要かも?
≪オススメCD≫
バックハウスしか知りませんが結構よかったです。
ベートーヴェン:ディアベッリの主題による33の変奏曲バックハウス(ヴィルヘルム)ユニバーサル ミュージック クラシックこのアイテムの詳細を見る |
【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆★★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆☆★
≪おすすめシチュエーション≫
それとなく聴いていても引き込まれてしまう。
ちなみにベートーヴェンには「変奏曲」がたくさんあり、例として「エロイカ(英雄)変奏曲」も存在しています。
合わせてグレングールドのあのインパクトを持った演奏が知らず知らずのうちに頭をよぎると、どうしても比べてしまうんでしょう。
かく言う自分も、この曲を100%理解した!なんて事はとても言えた義理じゃありませんが、「それは、それ、これは、これ」という聴き方をしているつもりなので、黒田恭一さんの解説も手伝って、「壮大なスケール感の曲」という認識に至っています。
それにしても、eyes_1975さんもそうですけど、コメント主の「アラウさん」はいろいろ聴き比べされててスゴイですね。ホント頭が下がります。