たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?
今日はベートーヴェン:弦楽四重奏曲第8番「ラズモフスキー第2番」です。
さて、この「ラズモフスキー」前にも他のを紹介しましたが、この曲を含めて全部で3曲あります。なので、「ラズモフスキー」というタイトルの後にも、更に「第2番」とかの番号がついてるんですね。(ちょっとややこしい)
そして、3曲まとめてラズモフスキー伯爵に献呈されたので、現在もこの名前で親しまれています。他の2曲(「第1番」「第3番」)と比べると演奏時間は短めなので小規模で、内省的と評される事が多いようです。
更に、この1曲だけが「短調」で作曲されているのもほかの2曲との大きな違いです。CDの解説によると、「これは1806年のラズモフスキー伯爵の妻と病気と死に直面したことに同情した結果によるものと見る…」とされているように、
ハッキリ言って明るい曲では無いし、暗い曲ですが、
逆に、それだけ真剣な表情や、複雑な心境を大胆かつ繊細に表現したした一曲と言えるかもしれません。
第1楽章:歯切れ良いふたつの和音がザックリと刻むと、
その余韻からにじみ出るようにフレーズが流れだします。
最初はゆっくりと流れるフレーズですが、一気に盛り上がり、熱のこもった音が
力強く響くと、ザクザクと刻まれるリズムに乗せて、勢いのあるフレーズが
流れていきます。
しかし、すぐに立ち止まり、また、したたるようなフレーズが流れていきます。
ゴツゴツとしたリズムの中に、しなやかに流れるメロディが葛藤するように
流れると、聴いている方も力が入ってしまいます。
絶えずつきまとう不安を必死に振りほどこうとするように、
喧々諤々としたフレーズが続いていきます。
小さくか細く聴こえたかと思うと、力強い響きを聴かせたり、
激しいやり取りが繰り返されながらも、最後は冷静さを装うようにして終わります。
第2楽章:ゆっくりとした和音がしなやかに始まると、少し落ち着いたような
というか、肩の力が一気に抜けたような、落胆とも取れるようなゆっくりとした
フレーズが流れていきます。
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロがそれぞれの音をハッキリと聴かせながら、
ゆっくりとしたメロディが漂います。
ヴァイオリンの高音のメロディがくっきりと浮かび上がるように美しく流れると
聴き入ってしまいます。
リズムは途中から険しくなり、ヴァイオリンの高らかな音色も時として悲鳴の様にも
聴こえてしまいますが、
リズムがしなやかに戻ると、またつややかなヴァイオリンの音色を
しっとりと聴かせてくれます。
そして、いつの間にかやさしい響きに変わったその音色とともに、
静かに終わっていきます。
第3楽章:片足を引きずったような、ぎこちないリズムが続くと、
時折、前を少し確認しながら、それでも力強く前へ前へと力を振り絞るように
進んでいくようです。
リズムが変わり、軽やかな足取りになると、今度はスルスルと前へ進んでいきます。
軽妙なリズムに乗せて、弾むように軽やかなメロディが流れます。
しかし、また最初のぎこちないリズムに戻ると、一旦、暗い雰囲気になりますが、
軽やかなフレーズを挟みながらも、
そのリズムを続け、最後まで到達する前にふっと終わります
第4楽章:軽やかな和音をふわりとひとつ入れると、
軽快なリズムとメロディで、サクサクと進んでいきます。
辛かった足取りも嘘のようにケロリとしたフレーズが続きますが、
チェロなどの低音伴奏がザクザクとしっかりそのリズムを刻むと、
曲も引き締まります。
途中では気弱になったようなヴァイオリンのソロが入りますが、
それでもやっぱり、しばらくすると、
ケロッとした軽妙なメロディがうそぶくように軽く響くと、
今度は力を入れて、ラストに向けてじわじわと盛り上げていくと、
最後は力強くザックリと決めて終わります。
最初はザックリとした始まりと、その鋭くも暗い表情が、なんとも「ジメっとした曲かな?」とも思いましたが、
そんな中にも、時折聴かせるキラリと光るような甲高いヴァイオリンの音色や、しなやかな聴かせるチェロの低音を聴くと、厳しさの中にも一瞬でも救われたような、そんな響きを聴かせる、独特な一曲だと思います。
正直、「短調の弦楽四重奏曲」というのは、どうもゴツゴツしてて、(特にベートーヴェンの場合)なんとなく聴きづらい印象がありましたが、
そんな中に、スラリと流れるなめらかな音色が聴こえると、逆にインパクトがあったりして、いろんな聴き方をしてみると意外な発見があるのかもしれないですね。
≪オススメCD≫
スメタナ四重奏団です。
【コレってどんな曲】
喜:★★★★★
怒:☆☆☆☆★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆★★★★
≪おすすめシチュエーション≫
切なくも力強い弦楽四重奏です。
今日はベートーヴェン:弦楽四重奏曲第8番「ラズモフスキー第2番」です。
さて、この「ラズモフスキー」前にも他のを紹介しましたが、この曲を含めて全部で3曲あります。なので、「ラズモフスキー」というタイトルの後にも、更に「第2番」とかの番号がついてるんですね。(ちょっとややこしい)
そして、3曲まとめてラズモフスキー伯爵に献呈されたので、現在もこの名前で親しまれています。他の2曲(「第1番」「第3番」)と比べると演奏時間は短めなので小規模で、内省的と評される事が多いようです。
更に、この1曲だけが「短調」で作曲されているのもほかの2曲との大きな違いです。CDの解説によると、「これは1806年のラズモフスキー伯爵の妻と病気と死に直面したことに同情した結果によるものと見る…」とされているように、
ハッキリ言って明るい曲では無いし、暗い曲ですが、
逆に、それだけ真剣な表情や、複雑な心境を大胆かつ繊細に表現したした一曲と言えるかもしれません。
第1楽章:歯切れ良いふたつの和音がザックリと刻むと、
その余韻からにじみ出るようにフレーズが流れだします。
最初はゆっくりと流れるフレーズですが、一気に盛り上がり、熱のこもった音が
力強く響くと、ザクザクと刻まれるリズムに乗せて、勢いのあるフレーズが
流れていきます。
しかし、すぐに立ち止まり、また、したたるようなフレーズが流れていきます。
ゴツゴツとしたリズムの中に、しなやかに流れるメロディが葛藤するように
流れると、聴いている方も力が入ってしまいます。
絶えずつきまとう不安を必死に振りほどこうとするように、
喧々諤々としたフレーズが続いていきます。
小さくか細く聴こえたかと思うと、力強い響きを聴かせたり、
激しいやり取りが繰り返されながらも、最後は冷静さを装うようにして終わります。
第2楽章:ゆっくりとした和音がしなやかに始まると、少し落ち着いたような
というか、肩の力が一気に抜けたような、落胆とも取れるようなゆっくりとした
フレーズが流れていきます。
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロがそれぞれの音をハッキリと聴かせながら、
ゆっくりとしたメロディが漂います。
ヴァイオリンの高音のメロディがくっきりと浮かび上がるように美しく流れると
聴き入ってしまいます。
リズムは途中から険しくなり、ヴァイオリンの高らかな音色も時として悲鳴の様にも
聴こえてしまいますが、
リズムがしなやかに戻ると、またつややかなヴァイオリンの音色を
しっとりと聴かせてくれます。
そして、いつの間にかやさしい響きに変わったその音色とともに、
静かに終わっていきます。
第3楽章:片足を引きずったような、ぎこちないリズムが続くと、
時折、前を少し確認しながら、それでも力強く前へ前へと力を振り絞るように
進んでいくようです。
リズムが変わり、軽やかな足取りになると、今度はスルスルと前へ進んでいきます。
軽妙なリズムに乗せて、弾むように軽やかなメロディが流れます。
しかし、また最初のぎこちないリズムに戻ると、一旦、暗い雰囲気になりますが、
軽やかなフレーズを挟みながらも、
そのリズムを続け、最後まで到達する前にふっと終わります
第4楽章:軽やかな和音をふわりとひとつ入れると、
軽快なリズムとメロディで、サクサクと進んでいきます。
辛かった足取りも嘘のようにケロリとしたフレーズが続きますが、
チェロなどの低音伴奏がザクザクとしっかりそのリズムを刻むと、
曲も引き締まります。
途中では気弱になったようなヴァイオリンのソロが入りますが、
それでもやっぱり、しばらくすると、
ケロッとした軽妙なメロディがうそぶくように軽く響くと、
今度は力を入れて、ラストに向けてじわじわと盛り上げていくと、
最後は力強くザックリと決めて終わります。
最初はザックリとした始まりと、その鋭くも暗い表情が、なんとも「ジメっとした曲かな?」とも思いましたが、
そんな中にも、時折聴かせるキラリと光るような甲高いヴァイオリンの音色や、しなやかな聴かせるチェロの低音を聴くと、厳しさの中にも一瞬でも救われたような、そんな響きを聴かせる、独特な一曲だと思います。
正直、「短調の弦楽四重奏曲」というのは、どうもゴツゴツしてて、(特にベートーヴェンの場合)なんとなく聴きづらい印象がありましたが、
そんな中に、スラリと流れるなめらかな音色が聴こえると、逆にインパクトがあったりして、いろんな聴き方をしてみると意外な発見があるのかもしれないですね。
≪オススメCD≫
スメタナ四重奏団です。
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【コレってどんな曲】
喜:★★★★★
怒:☆☆☆☆★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆★★★★
≪おすすめシチュエーション≫
切なくも力強い弦楽四重奏です。
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