たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?
今日はベートーヴェン:ピアノソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」です。
タイトルの「ハンマークラヴィーア」と言うのは今で言うところのピアノの事です。
せっかくなので、ちょっと調べてみると、ウィキペディアでは、ヨーロッパでは、ピアノフォルテと呼ばれていたこの楽器がドイツ語ではハンマークラヴィーアと呼ばれていたためベートーヴェンは、この作品の少し前あたりから、ドイツ語表記を指示している。
とあります。
って事は、逆にベートーヴェンが仮にそこまで、「ハンマークラヴィーア」という名前に固執しなかったとしたら、ピアノソナタ「ピアノ」になってたって事ですか?!それもそれで、かなりインパクトの強い名前になってしまいますが・・・。
それはともかく、曲としては全4楽章のソナタで、CDの解説ほか様々なところから「壮大な曲」として、位置付けられているようです。演奏時間も40分前後とやや長めですが、その分たっぷり聴ける曲です。
そして、何と言ってもこの曲のイチオシは3楽章です。その演奏時間の約半分の時間を要する事もその理由のひとつですが、若干もの悲しい雰囲気がまた、なんともグッとくる一曲です。
第1楽章:力強くハツラツとした響きがスカッと冴えわたると、ひとつ間をとって
おだやかでなめらかな響きを入れ、そこから更に駆け上るように、一気に盛り上がると、
華やかなフレーズを聴かせます。
少し落ち着くと、キラキラと輝くような可愛らしいフレーズも加えながら、
様々なフレーズへと展開していきます。
そこからは、冒頭のフレーズを聴かせてまた、力強くその響きを聴かせていきます。
どんどん広がるフレーズに変化をつけながら、色とりどりにその曲を聴かせます。
やがて盛り上がったフレーズは、そのやり場を無くしたように何度も激しく
ぶつかるように力の込もった響きを聴かせると、それは怒りの表情にも聴こえますが、
キラキラとした細かなフレーズを間に入れるとその怒りも力にして、
明るい表情へと変えていくようです。
そして最後はそれまでの気持ちを整理するように、トン、トンというリズムをつけて
しっかりとした足取りで歩を進めるように堂々と曲を締めくくります。
第2楽章:軽やかにスキップでもしているような響きが耳に心地よく始まります。
強弱をつけながら軽快な序奏(イントロ)を終えると、
低音をじんわりと響かせながら、何かが近付いてくるような響きが聴こえます。
やがて、小走りなテンポで一気にこちらに駆け寄ってくると、
また、最初のスキップのような響きが始まり、軽快に聴かせると、最後は両足で
ピョンピョンと跳ねるように、力強い響きを聴かせて終わります。
第3楽章:それまでの雰囲気とはガラリと変わり、静かにポツポツと寂しい響きが
じんわりと響き渡ります。
中音域をただようように、広がる音色はにじんだ絵の具のように、ぼんやりと
ただその音色だけを残していきます。
その分だけ途中に入る高音のフレーズは刺さるように強く伝わってきます。
やがて低音で整ったリズムが始まると、寂しげな高音のメロディが始まります。
その切ないフレーズは、言い知れぬ想いが頭の中を駆け巡るようにゆっくりと
しかし、ずっしりと響いてきます。
少し落ち着いて穏やかな表情になりますが、メロディはしっかりとその想いを
伝えるべく、ハッキリと響かせていきます。
だんだんと静かになり、音も少なくなっていきますが、
その気持ちを忘れないかのように、よみがえり、そして切々と語りかけてくる
ように冷静に、しかし、力強く訴えかけてきます。
感情的になりそうになるのを抑えるように、おだやかなフレーズを加えながら
ときには優しくゆっくりと、ひとつひとつを説明するように、丁寧に聴かせて
いきます。
そして最後はゆっくりと解けていくように静かに終わります。
第4楽章:中低音がなだらかに響くと、高音と低音がひとつずつ交互にゆっくりと
響き、静かにその余韻が響き渡ります。
そうかと思うと、フレーズは一気に高音に駆け上っていきます。
そして、またひとつずつ聴かせると、今度はその余韻が連打になり、力強く響きます。
待ってましたとばかりに、テンポは速くなり、フレーズがあふれ出していきます。
軽やかに流れ出したかと思うと、力強く弾ませたりと、めいっぱいピアノの魅力を
引き出すべく、次から次へとそのフレーズを重ねていきます。
音の渦に巻き込まれていくように、めくるめくフレーズの嵐が舞いあがります。
それがおさまると、ゆるやかなフレーズが始まり、しばらくなだらかな曲が
続きますが、再び勢いを取り戻すと、勢いよく駆け巡っていきます。
そして豪快にラストを飾ると、最後はガツンと終わります。
やっぱりちょっと長い曲ので、初心者には「ちょっと・・・」な曲かもしれませんが、ピアノ好きな人なら、じっくりと聴くにはもってこいの曲とも言えるかもしれません。そのたっぷりな演奏時間を使って様々なピアノの魅力を堪能できますし、ひとつひとつのフレーズもじっくりと味わい深く聴かせてくれます。
≪オススメCD≫
ブレンデルでどうぞ
【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆☆★★★
≪おすすめシチュエーション≫
時間のある時にゆっくりと堪能しましょう!
今日はベートーヴェン:ピアノソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」です。
タイトルの「ハンマークラヴィーア」と言うのは今で言うところのピアノの事です。
せっかくなので、ちょっと調べてみると、ウィキペディアでは、ヨーロッパでは、ピアノフォルテと呼ばれていたこの楽器がドイツ語ではハンマークラヴィーアと呼ばれていたためベートーヴェンは、この作品の少し前あたりから、ドイツ語表記を指示している。
とあります。
って事は、逆にベートーヴェンが仮にそこまで、「ハンマークラヴィーア」という名前に固執しなかったとしたら、ピアノソナタ「ピアノ」になってたって事ですか?!それもそれで、かなりインパクトの強い名前になってしまいますが・・・。
それはともかく、曲としては全4楽章のソナタで、CDの解説ほか様々なところから「壮大な曲」として、位置付けられているようです。演奏時間も40分前後とやや長めですが、その分たっぷり聴ける曲です。
そして、何と言ってもこの曲のイチオシは3楽章です。その演奏時間の約半分の時間を要する事もその理由のひとつですが、若干もの悲しい雰囲気がまた、なんともグッとくる一曲です。
第1楽章:力強くハツラツとした響きがスカッと冴えわたると、ひとつ間をとって
おだやかでなめらかな響きを入れ、そこから更に駆け上るように、一気に盛り上がると、
華やかなフレーズを聴かせます。
少し落ち着くと、キラキラと輝くような可愛らしいフレーズも加えながら、
様々なフレーズへと展開していきます。
そこからは、冒頭のフレーズを聴かせてまた、力強くその響きを聴かせていきます。
どんどん広がるフレーズに変化をつけながら、色とりどりにその曲を聴かせます。
やがて盛り上がったフレーズは、そのやり場を無くしたように何度も激しく
ぶつかるように力の込もった響きを聴かせると、それは怒りの表情にも聴こえますが、
キラキラとした細かなフレーズを間に入れるとその怒りも力にして、
明るい表情へと変えていくようです。
そして最後はそれまでの気持ちを整理するように、トン、トンというリズムをつけて
しっかりとした足取りで歩を進めるように堂々と曲を締めくくります。
第2楽章:軽やかにスキップでもしているような響きが耳に心地よく始まります。
強弱をつけながら軽快な序奏(イントロ)を終えると、
低音をじんわりと響かせながら、何かが近付いてくるような響きが聴こえます。
やがて、小走りなテンポで一気にこちらに駆け寄ってくると、
また、最初のスキップのような響きが始まり、軽快に聴かせると、最後は両足で
ピョンピョンと跳ねるように、力強い響きを聴かせて終わります。
第3楽章:それまでの雰囲気とはガラリと変わり、静かにポツポツと寂しい響きが
じんわりと響き渡ります。
中音域をただようように、広がる音色はにじんだ絵の具のように、ぼんやりと
ただその音色だけを残していきます。
その分だけ途中に入る高音のフレーズは刺さるように強く伝わってきます。
やがて低音で整ったリズムが始まると、寂しげな高音のメロディが始まります。
その切ないフレーズは、言い知れぬ想いが頭の中を駆け巡るようにゆっくりと
しかし、ずっしりと響いてきます。
少し落ち着いて穏やかな表情になりますが、メロディはしっかりとその想いを
伝えるべく、ハッキリと響かせていきます。
だんだんと静かになり、音も少なくなっていきますが、
その気持ちを忘れないかのように、よみがえり、そして切々と語りかけてくる
ように冷静に、しかし、力強く訴えかけてきます。
感情的になりそうになるのを抑えるように、おだやかなフレーズを加えながら
ときには優しくゆっくりと、ひとつひとつを説明するように、丁寧に聴かせて
いきます。
そして最後はゆっくりと解けていくように静かに終わります。
第4楽章:中低音がなだらかに響くと、高音と低音がひとつずつ交互にゆっくりと
響き、静かにその余韻が響き渡ります。
そうかと思うと、フレーズは一気に高音に駆け上っていきます。
そして、またひとつずつ聴かせると、今度はその余韻が連打になり、力強く響きます。
待ってましたとばかりに、テンポは速くなり、フレーズがあふれ出していきます。
軽やかに流れ出したかと思うと、力強く弾ませたりと、めいっぱいピアノの魅力を
引き出すべく、次から次へとそのフレーズを重ねていきます。
音の渦に巻き込まれていくように、めくるめくフレーズの嵐が舞いあがります。
それがおさまると、ゆるやかなフレーズが始まり、しばらくなだらかな曲が
続きますが、再び勢いを取り戻すと、勢いよく駆け巡っていきます。
そして豪快にラストを飾ると、最後はガツンと終わります。
やっぱりちょっと長い曲ので、初心者には「ちょっと・・・」な曲かもしれませんが、ピアノ好きな人なら、じっくりと聴くにはもってこいの曲とも言えるかもしれません。そのたっぷりな演奏時間を使って様々なピアノの魅力を堪能できますし、ひとつひとつのフレーズもじっくりと味わい深く聴かせてくれます。
≪オススメCD≫
ブレンデルでどうぞ
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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆☆★★★
≪おすすめシチュエーション≫
時間のある時にゆっくりと堪能しましょう!
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