初心者のクラシック

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ピアノソナタ第6番

2009年01月20日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ピアノソナタ第6番です。

この曲は番号からも分かるようにベートーヴェンの比較的初期の作品です。
なので、「ベートーヴェンのピアノソナタ」というとガッツリとしたイメージがあるかも知れませんが(自分だけかな?)基本的には明るく、軽やかな曲調になっています。

また、同時期の作曲家ハイドンやモーツァルトの影響もあったのかな?と思わせるような、細かく刻んでいくようなリズムもこの曲の特徴と言えるかもしれません。

1・3楽章は明るく軽やかなメロディですが、2楽章だけは、どことなく憂いを感じるような、後のベートーヴェンを感じさせるような、けだるくもどかしい印象を感じます。



 第1楽章:ズンタ!ポロポロン!と軽やかにはじまるピアノの音色はまるで
 モーツァルトを思わせるような始まりです。
 リズムも小刻みで明るいフレーズに、転がりだすようなメロディが、とても新鮮に耳に響きます。
 一通りのフレーズが終わると、その足取りが細やかになり、凝縮された音符を丁寧に
 聴かせるようなフレーズから、その中に浮き上がるように軽やかな高音もさらに曲調に
 彩りを加えるようです。
 そして、また最初のフレーズ、
 ズンタ!ポロポロン!と始まると、今度は控えめに仕切りなおしたように始まります。
 そのフレーズは徐々に大きくなっていきますが、細やかなリズムの中にも力強さが
 加わったようで、ガッツリと響いてきます。
 大きな響きには、時折、不安を思わせるフレーズも現れますが、平静さを保ちつつ
 曲を展開させていきます。そして最後に・・・、
 ズンタ!ポロポロン!とはじまると、今度は鮮やかにその最後を飾るようにひととおり
 をダイナミックに聴かせると、綺麗に曲をまとめて終わります。
 
 第2楽章:何かをさぐるような中音域のフレーズがさまよういます。
 メロディがそのフレーズを飲み込んでまとめようとしますが、
 今度はまた、そのフレーズが高音域ではじまります。
 どこかしら不安を抱えたまま、訳も分からずに歩きだしていくように、ウロウロと
 どこかへさまよっていくようです。
 しばらくすると、歩き疲れて立ち止まり、辺りを見回すようなゆっくりとした
 フレーズがはじまります。
 冷静になろうとする仲にも、所々で最初の不安のフレーズが刻み込まれていくように
 低音と高音が入ります。
 そして、再び歩き出すと、辺りはすっかり暗くなったように低音のフレーズが
 はじまり、そのまま走り出すように流れますが、やはり不安になったのか、音が
 少なめになると、寂しいメロディが流れてポツンと終わります。
 
 第3楽章:前へ前へと足取りも軽く、後ろなど一切振り返らずにどんどん進んでいく
 ようなフレーズがトントン拍子ではじまります。
 同じフレーズが我先にとばかりに、あふれ出すように次々と現れては消え、
 曲を徐々に盛り上げていきます。
 立ち止まる事をせずに、とにかく前へ、「汽車汽車シュポシュポ!」みたいに
 どんどんと前へ進んでいきます。
 スピードはさほど出ていないハズですが、目の前の景色は次から次へと
 移り変わり、テンポのよいリズムにも乗せられていく感じが、そのリズム感も
 手伝って心地よく響くと、明るくはじけるように、そのテンポを追いかけているうちに
 いつの間にか終点に到着し、あっという間に終わってしまいます。


明るく始まって、元気に終わるので、曲名を聴かずに音だけを聴かされると、「モーツァルトですか?」と聞いてしまいそうな曲ですが、第2楽章には明らかにそれとは違う音になっています。
加えて、第1楽章の中にもフレーズを繰り返すところに「やっぱりベートーヴェンだな」と思わせるところもあったりします。
ただ、後半のソナタとは違って、あっさりとしてフレッシュな印象が強く、サラッと聴ける曲です。
演奏時間も全曲通して聴いても15分前後と聴きやすいサイズだと思います。

≪オススメCD≫
聴いたのはクラウディオ・アラウですが、見つけられなかったので・・・
グルダもいいと思います。
ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ第4番変ホ長調
グルダ(フリードリヒ)
ポリドール

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆★★
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
あっさりと聴けるベートーヴェンのソナタです。


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