初心者のクラシック

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チェロソナタ第4番

2008年05月29日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:チェロソナタ第4番です。

「チェロソナタ」なので、チェロのソロにピアノが伴奏を付ける作品です。そしてこのテの曲(ソナタ)はたいてい全3楽章でまとめられていますが、この曲の場合は少々違っているようです。

下の≪オススメCD≫の解説によると、正式には「ピアノとチェロのための自由なソナタ」と題されているらしく、曲は全部で5つのパートに分けられており、このCDではそれを前後2楽章に分けて収録されています。
なので、CDによってはこの5つのパートの分け方によって全3楽章と通常どおりのパターンになっているものもあるようですが、基本的に曲としてはどちらも同じもの。(だと思います。)

と、言う訳で今回は≪オススメCD≫の分け方どおりで紹介してみます。


 第1楽章:Andante(第1部)
 のびやかに、ゆっくりと始まるチェロの響きに、ピアノもそうっと入ると
 とても落ち着いた雰囲気で始まります。
 なめらかで、しっとりとしたチェロのメロディに、彩り程度に添えられた
 ようなピアノがとても上品で味わい深くゆっくりと聴かせてくれます。
 
 Allegro vivace(第2部)
 チェロとピアノはいきなりザックリと刻むフレーズを始めると
 雰囲気もガラリと変わり引き締まった表情になります。
 緊張感と焦燥感をただよわせるイメージになっていきます。
 スピード感があり、みるみる進んでいくフレーズにチェロが、ピアノが
 時々釘を刺すかのようにグサリ、グサリ、と激しく刻んでいきます。
 最後まで力強いフレーズで迫り、曲を締めくくります。 

 第2楽章:Adagio(第3部)
 再び、ゆるやかなチェロが、じんわりと低音を聴かせると、
 ピアノがキラキラとこぼれていくように音をふり注いでいきます。
 分厚いチェロの響きは重厚感たっぷりに聴かせます。
 
 Tempo d'andante(第4部)
 チェロのフレーズが高音に変わると、「ふっ」と肩の力が抜けたように
 さっぱりとしたメロディを聴かせてくれます。 
 ゆったりとしたフレーズがすうっと体にしみるように入ってきます。
 
 Allegro vivave(第5部)
 そうかと思うと、ふとしたきっかけで曲に勢いがつくと、今度はチェロが
 ぐいぐいと引っ張っていくように、進んでいきます。
 そして、曲が一瞬止まったかな?と思うと、まるで様子を伺うような
 チェロが低音からそうっと始まると、また元気よく快活に走り出していきます。
 そうして何度か立ち止まりながらも、終盤に向けてピアノがクライマックス
 を盛り上げていくと、チェロはソロを聴かせて、さっぱりと終わります。  


しっとりと、なめらかにチェロの響きを味わえる一曲だと思います。
冒頭のやわらかなフレーズがとても印象的で、癒しを感じる一曲ではないでしょうか?
途中にやや厳しい表情を見せるところもありますが、基本的には明るく快活な部分も多く、全体的に落ち着いて聴ける曲になっていると思います。

≪オススメCD≫
チェロソナタ3曲入ってます。
ベートーヴェン:チェロソナタ第3番&第4番&第5番
ロストロポーヴィチ(ムスティスラフ)
ユニバーサル ミュージック クラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆☆★★★
哀:☆★★★★
楽:☆☆☆☆★

≪おすすめシチュエーション≫
落ち着いてゆっくり聴ける曲です。


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