初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

ピアノソナタ第9番 (ベートーヴェン作曲)

2009年02月28日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ピアノソナタ第9番です。

有名なピアノソナタ第8番「悲愴」と同じ時期に作曲されたこの曲ですが、“悲愴ソナタ”とは一転してケロッとした感じの曲です。

まぁ、次の番号だからって前作をひきずる必要もないですし、新たな展開!?としてもおかしくはないですが、
クラシックの場合ベートーヴェンに限らず、必ずしも「番号が近いから曲調が似てる」わけではないので、その辺は初心者にとって要注意なのかもしれません。

手持ちのCDの解説によると、スケッチ(構想)は4、5年前からあったとされていますから、その時にある程度出来上がっていたのかもしれません。

基本的には明るい曲で、サラッと聴ける曲ですが、敢えて“悲愴ソナタ”と似てるところを探すとすれば、2楽章が若干違うというところでしょうか?



 第1楽章:軽やかなフレーズがポロン♪と流れると、おだやかなメロディが軽快に
 流れていきます。
 自然な感じで次々に進むメロディも心地よく響き、明るく広がるピアノの響きは、
 単純なんだけど、飽きる事無く軽快に続きます。
 途中、低音の和音で何度か仕切りを入れながら、アレンジが加わる度に違った
 結末にたどりつきますが、それでも明るく転がるようなメロディが駆け抜けるように
 最後まで軽快に聴かせてくれます。

 第2楽章:少し暗めのフレーズが響くと、低音と高音が掛け合うように響きます。
 両者は冷静に議論をしているような緊張感も感じます。
 少し落ち着くと、今度は様子を伺うような響きをゆっくり聴かせていきます。
 そして最初のしっかりとしたフレーズに戻ります。最後は結末を言い終わらないうちに
 静かに終わっていきます。 

 第3楽章:小走りなフレーズが軽やかに始まると、そのまま盛り上がっていきます。
 かわいらしいフレーズを挟むと、またすぐに小走りに戻り、
 そのまま駆け昇っていくように、めくるめくピアノのフレーズが舞い上がります。
 どこまでも転がり続けるようなフレーズは軽快に、そしてテクニカルにその
 響きを聴かせると、
 最初のフレーズに戻って、そこから一気に駆け上ってクライマックスを迎え、
 きれいにラストを締めくくります。


演奏時間は全部で約15分足らずと比較的短い曲なので、その意味では聴きやすい曲だと思います。
ちなみに今回聴いた手持ちのCDはクラウディオ・アラウでしたが、下のオススメCDで紹介しているリヒテルの演奏をアマゾンの「視聴する」で聴いてみると結構イメージが違っていて、個人的にはリヒテルの方がベートーヴェンっぽい感じがしました。
アラウはゆっくりと、なめらかな感じなので、これは好みが分かれるところかもしれませんね。


≪オススメCD≫
リヒテルも全部聴いてみたい
ベートーヴェン:ピアノソナタ第9番&11番&12番&27番
リヒテル(スヴャトスラフ)
ユニバーサル ミュージック クラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆★★★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆★★
楽:☆☆★★★

≪おすすめシチュエーション≫
短い間に聴きどころのある一曲です。


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