初心者のクラシック

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歌劇「イーゴリ公」~だったん人の踊り (ボロディン作曲)

2008年05月06日 | その他の作曲家
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はボロディン:「歌劇イーゴリ公」~だったん人の踊りです。

タイトルにもあるように、もともとこの曲は歌劇「イーゴリ公」の第2幕の音楽から「だったん人の踊り」を抜粋したもののようですが、現在ではこの部分が特に有名なので、ここだけが演奏される事が多いようです。
かく言う自分も歌劇は全曲はもとい、ハイライトすら聴いたことありません。

そして、有名なのはCMでやっていたりするからかもしれません。何のCMかは忘れましたが、化粧品あたりのCMで確かやっていたようなイメージがありますが、他にもいくつか使用されていると思います。また近々CMで使用される事があれば、「CMのクラシック」のコーナーで紹介しようと思います。

もともと歌劇の中の曲という事もあって、合唱パートもありますが、演奏によってはこの合唱パートが省略されてオーケストラのみの演奏になっている事も少なからずあるようです。

ちなみに「だったん人」というのは「ウィキペディア」によると、正式しは「ポロヴェツ人」というらしく、東欧の民族のようです。しかも漢字まであり「韃靼人」(だったんじん)と書くらしい。


 序奏:ポーン、ポーンとゆっくり流れるハープのリズムに、ゆっくりとした
 フルート、オーボエのメロディがしなやかに入ります。
 そのメロディをクラリネット、イングリッシュホルンがやわらかくつなぐと、
 まるで、何事も無かったかのようにさらりと終わります。

 娘たちの踊り:女声の美しい声でメロディが流れると、その幻想的なフレーズから
 「東欧」というよりは「北欧」に降りしきる雪景色を連想してしまいます。
 とても奇麗で艶やかなメロディがしっとりと流れると、それはおとぎ話の国にでも
 居るような、とても幻想的な世界に感じます。

 男たちの踊り:バスドラムがテンポよく刻まれると、クラリネットの軽妙なメロディ
 が素早く走り去るように流れてきます。
 つむじ風のようにクラリネットが舞うと、その後にピッコロ、フルートが続きます。
 そして、トロンボーンが豪快に響かせると、そのまま駆け抜けるように一気に進みます。
 
 全員の踊り:地響きのようなティンパニ(大太鼓)が打ち鳴らされると、
 合唱隊が更に盛り上げて、シンバルが大きく響き、トランペットが
 高らかに鳴り響きます。
 その後は合唱隊がなだらかに歌い上げると、少し落ち着きますが、再びティンパニの
 地響きが始まると、大きく盛り上がっていきます。
 
 少年たちの踊りと男たちの踊り:小走りなリズムにクラリネットが緊張感のある
 フレーズを鳴らすと、男声の迫力ある豪快な歌声が響き渡ります。
 男声がなだらかになり、すこしずつ落ち着いてくると・・・
 
 娘たちの踊りと少年たちの踊り:前半の女声による美しい歌声が始まり、
 それは、やがて男声と混ざりあい、ゆるやかにおだやかな声に変わっていきます。
 しかしリズムはやがて小走りになり・・・
 
 少年たちの踊りと男たちの踊り:徐々に勢いをつけていきます。更に男声の歌声が
 大きく盛り上がっていきます。
 
 全員の踊り:歌声は更に盛り上がり、合唱隊が大きく歌い上げると、トランペット
 がそれに輪を掛けるように盛り上がり、派手にクライマックスを迎えると。
 そのまま勢いに任せて曲を終わります。


持っている音源が合唱付きのものだったので、そちらで紹介してみましたが、「合唱隊」が居る方が、個人的には迫力もあって好きです。
また、迫力に任せた力押しだけではなくて「娘たちの踊り」の部分では美しいメロディを聴かせてくれますが、ここがなんとも幻想的で魅力的な部分じゃないでしょうか?
CMなんかでは、確かこの部分がよく使われていたと思います。

ちなみに曲中の「○○の踊り」とされているサブタイトルはそれぞれウイィペディアの各項目から引用しました。
が、曲では、それほど曲に切れ目が入ることなく続けて演奏されているようです。

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2 コメント

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疑問・・・ (eyes_1975)
2008-05-06 23:33:21
>持っている音源が合唱付きのものだったので、そちらで紹介してみましたが、「合唱隊」が居る方が、個人的には迫力もあって好きです。

合唱なしのは聴いたことはありますか。また、載っているフェドセーエフのは残念ながら私は持っていません。なぜかというと他のCDを聴いてみたが、彼の演奏するオケは弦と管のコントラストがはっきりしすぎています。
また、紛らわしいのは別に約2分「だったん人の娘の踊り」が前に入って収録されているのもあります。もう1つ、たいていは12・3分と単一性をとっているのがほとんどです。合唱なしのでは手元にカラヤン、ベルリン・フィルのがあり、偶然にも7トラック分けされていたので併せて聴いてみたが、出だしがきちんとはしてましたのはいいでしょう。フェドセーエフのはトラック分けされてたのでしょうか。たとえ、合唱なしや流麗さが売り物のカラヤンでも緩・急と変化が出ている上、金管がぶ厚くて、スコア上にカスタネットや鉄筋、チェレスタといった打楽器も加えられているのが特徴です。
ついでにCMでは「JR東海」で英語の歌入りで流れています。これが定番です。
やはり、けいさんのブログを見ている人や超初心者に説得力がないとスコアに疑問や誤解を感じるかと思います。
長々と失礼しました。
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合唱なしのも… (けい)
2008-05-07 23:08:50
一応合唱がない演奏も聴いたことありますよ。
ただ、いずれもCDを持って無かったので、録音はFM放送をエアチェックしていた昔のものです。
(なので、CDがトラック分けされているかは不明です。)
フェドセエフという事はあんまり意識して聴いてませんでしたが、一応指揮者と演奏は自分で手書きにしていたものをCDをオススメで紹介してみました。
実際に他の指揮者や楽団と聴き比べた訳ではないのでカラヤンや他の演奏家と比較すると、どうかは分かりませんが、ずっとコレ(合唱付)ばっかりで聴いていたので、ちょっとハマってしまっているかもしれません。
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