初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

ピアノソナタ第26番「告別」

2006年05月15日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ピアノソナタ第26番「告別」です。

「告別」そう、これは別れのあいさつですが、文字面だけだと「永遠の別れ」みたいなイメージを持ってしまいますが、これはそうではないらしく、ベートーヴェンがこの曲を書いたときに、尊敬していたルドルフ大公が当時ベートーヴェンのいたウィーンから離れていたため、1楽章には大公に対する「告別」を意味していて、大公がいない時期に書いた2楽章は「不在」。そして大公がウィーンに帰ってきた頃に書いた3楽章は、「帰着」として曲を作っていたようですから、曲にもその雰囲気が表れていると思いますから、そんなところにも注意して聴いても面白いと思いますよ。


 第1楽章:もの悲しい、淋しげなピアノが「ポロン、ポロン♪」と流れてきます。
 ルドルフ大公の旅立ちに対する惜別の念でしょうか?しかし、一段落すると、そうも
 言っておれず、元気よく別れを告げようと思い立ったかのように、元気を振り絞った
 ような、すこし明るいフレーズになりますが、やはり何処か切なさの残るメロディ
 ですね。

 第2楽章:一応、元気よく大公を送り出してはみたものの…やっぱりどこか、穴が
 開いたような、虚無感を感じてしまう曲ですね。そうとう淋しかったんでしょうね。
 ぽつん・ぽつんと音も少なくピアノが虚しく響いてくるようです。

 第3楽章:2楽章から引き続きですが突然!高い音が「ポーン!」と鳴り響くんですね。
 「大公帰着」の一方が入ったんでしょうか?テンポも上がり大喜びで歓喜に満ちたよう
 なメロディが、あふれるように流れ出してきます。よっぽど嬉しかったんでしょうね。
 少し小躍りでもしていそうな雰囲気です。

1・2楽章はタイトルどおり少し悲しいメロディが流れてきますが、3楽章の変わりようには聴いてても、「ここまでガラッと変わるのか?」と思うほどイメージが変わりますから3楽章まで楽しみに聴いてみてくださいね。


≪オススメCD≫
なめらかなケンプの演奏でどうぞ。

ベートーヴェン:Pソナタ第21
ケンプ(ヴィルヘルム), ベートーヴェン
ユニバーサルクラシック

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【コレってどんな曲】
喜:★★★★★
怒:☆☆☆☆★
哀:☆☆☆☆☆
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
ピアノのいろんな表情を楽しめますね。

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