初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

ヴァイオリンソナタ第1番「雨の歌」 (ブラームス作曲)

2006年05月08日 | その他の作曲家
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はブラームス:ヴァイオリンソナタ第1番「雨の歌」です。

この曲は、しっとりとした曲ですね。ヴァイオリンというと、ソナタでも協奏曲でも、派手なイメージがありますが、ちょっと切ないメロディは「雨の歌」というタイトルもあって、しんみりしてしまう感じの曲です。

ブラームスはヴァイオリンソナタを全部で3曲、作曲していますがCDでは、その3曲を入れても1枚で収まる長さですから、全曲録音されたものが多いようです。
タイトルの「雨の歌」はブラームスの別の歌曲に元々「雨の歌」という同名の作品が先にこのタイトルを付けられていて、このヴァイオリンソナタは、その歌曲のフレーズに似ている事から、このソナタもやがて「雨の歌」と呼ばれるようになったようです。


 第1楽章:しっとりとした雨音のような、ピアノのリズムにヴァイオリンが低音から
 静かに入ってきます。しかし、そのヴァイオリンもやがて高音の綺麗な音色に変わり
 少し感情的にも聴こえるフレーズを奏でます。ヴァイオリンがやや変化のあるフレーズ
 なのに対してピアノは落ち着いていますから、しっとり、ゆっくり聴けますね。

 第2楽章:淋しげで、どこを見るでもなく、雨の降る窓の外を見ているかのような、
 そんな雰囲気でしょうか、ピアノも多くは語らず、音も少ないですが、それが一層
 切ない気分になりますね。ヴァイオリンもそんなピアノに最初は合わせてきますが、
 中盤からは、又、やや感情的な表情を見せてきます。
 ただ、1楽章とは違い、今度は中低音ですが、深みのあるフレーズをゆったりと
 聴かせてくれています。

 第3楽章:やり場のない悲しみを、どこにぶつけるでもなく、抱え込んでしまっている
 ような、そんなメロディに聴こえてしまいます。しかし、感情的になる事は無く、
 ピアノともバランスを取りながら切なくあわせてきています。決して感情的にはなら
 ないので、余計にその切なさが伝わってきます。淡々と切ないフレーズを語りかけて
 くるようなところは、一途な想いを感じてしまい、そんなところに美しさも感じて
 しまう曲ですね。


もうすぐ、梅雨の季節なので、その頃に紹介しようかとも思ったんですが、雨で気分がめいってしまうと、そんなときに切ない曲を紹介してしまうと、輪をかけて意味も無く悲しくなってしまうと思ったので、まだ晴れ間のある時期に早めに紹介してみました。(今日は晴れるといいんですけど。)

≪オススメCD≫
切ないメロディを、優しいパールマンの演奏でどうぞ。

ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番~第3番
パールマン(イツァーク), アシュケナージ(ウラディーミル), ブラームス
東芝EMI

このアイテムの詳細を見る



【コレってどんな曲】
喜:☆★★★★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆☆★  →寂☆☆☆☆☆
楽:☆☆★★★

≪おすすめシチュエーション≫
綺麗なメロディもあるんですが、やっぱり切ないメロディですよね。

人気ブログランキング⇔参加してます
「くつろぐ」ブログランキング⇔こちらもよろしく