御託専科

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「小学校で英語教育」論議の愚

2006-12-02 19:02:43 | 書評
この話っていつもばかばかしく感じる。小学校から学ぶ是非というより、現状を問題とする論議がいつまでたっても紋切型で、それをろくに自覚せずに論じられているから、全くうんざりする。論議が出るたびに気分がむかむかするのはもう面倒なので、ここに書いて以降関わらないことにしようかと思う。

(中高6年間やってきているのに身につかない)
6年間、のんべんだらりと授業を受けているだけだったらなんだって身につかない。あんた数学はどのくらいできるの?物理は?化学は?憲法29条って何が書いてあるか知ってる?アレキサンダー大王は何で死んだの?それはいつ?
大体あれくらいの勉強時間で身につくと思ってるほうが甘い。英語だけじゃなくてなんだって本格的に身につきはしない。

(読み書きは出来るけど会話は出来ない)
あんたほんとに読み書きできるの?でもしゃべれないの?ふしぎだなあ。。。
英字新聞読んだことある?本一冊読み通したことある?そんなんじゃなくても、たとえば電気製品の説明書って読める?
そもそも英文を試験以外で書いたことある?手紙の最後はなにつけるか知ってる?手紙じゃなくても、知り合いにE-mailとか出したことある?ほんとに英語でしゃべりたいの?
ともかく、自分の読み書き能力をよく振り返ってから出なおしなさい。

まあこの2点かな、ばかどもをギャフンといわせたくなるのは。

かといって反対派に組するわけでもない。

<日本語の能力をつけるのが先決だ>
そのとおり。だけどいまの小学校って「日本語」ちゃんと教えてる? 文学寄りで詩まで書かせたりするんだけど、そういうことじゃあなくてもっと実務的・基礎的な日本語を教えるべきだよね。それから単語と(実用)文法、若干の古語。
「国語」なんていうからふにゃふにゃして実体がないんだよね。たとえば英語の時間を国語から振り替えるとして、週1時間とられるのはなにがどう困るの?物語系をだらだらやってるだけだからどっちでもいいんじゃない?

とまあ、そんなところかな。さてと。僕の意見はNoだね。やったらいいのかもしれないが先生がいない。それを無理して人を揃えてやるほどの価値はないだろう。中学の授業の見学なんかでもいいんじゃないかな。


2 コメント

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Unknown (ひもりん)
2006-12-04 21:56:40
英語に限らず現在学校教育の中に取り入れられている
○○教育は小学校では実に90近くあります。
例えば国際理解教育、英語教育をはじめ、環境教育、安全教育など、ありとあらゆる
”子どもにとって大切なもの”が次々とがっこうに入ってきます。
学校の人的リソース、そして子どもの時間に限りがあるという発想が欠けているため
それぞれの分野の人間の
「○○は大切」を聞いていった結果、様々な○○教育で学校は溢れかえっています。
英語が必要かどうかではなく
コストに見合うものなのか
全体とのバランスを見ることが必要になるでしょう。
これは英語だけでなく他の○○教育にも当てはまります。

大切=導入 と安直に取り入れる学校側と要求する側の双方に問題があるのでしょう。
教育は無限のリソースと時間で行われるものではないという当たり前のことを前提に考えていかねばならないと思います。


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ふうん、そうなんだ (Circusmanx)
2006-12-06 08:57:34
ひもりんさん、小生の腹立ち紛れの落書きにコメントいただきありがとうございます。
ご指摘の点はおっしゃるとおりですね。小生、カッとなってたこともあり思いもつきませんでした(笑)。
まあ、売り込む側は何でも自分が持ち込む物は大事って言うんでしょうね。「買う側」が吟味しなきゃいけない。そこがだらしないのかなあ。といっても学校ごとに「買う」わけじゃないから、詰まるところマネジメント欠如がお家芸の文部科学省のお役人さんの問題なのかしら?
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