一応いわゆるガイド本であり、後ろ3分の1は学校のリストである。また記事は親と学校へのしっかりした取材に裏打ちされている。
とはいえ、おもねる軽薄な言い方はほとんどない。むしろ作者の本音は安易な英語志向と日本の学校への偏見を持つ人々への警鐘ではないかと思われた。終章の「インターナショナルスクールに学ぶ事」にかなりはっきりと現れている。曰く
・英語を除けばインターナショナルスクールで行われている教育に目新しい物はない。
・評判の悪い「総合的な学習の時間」は、実はまさにインターナショナルスクールで行われていることである。
・ただ、IBを典型として、そういう授業のための体系的仕組みというか、マニュアルがある事がインターナショナルスクールの強みである。
などなど。このあたりが本心のように思われた。
取材先への配慮等もあり難しい点もあるかもしれないが、筆者の価値観を前面に打ち出した次作を望みたい。
派生して思うのは、英語コンプレックスの根深さである。それはどこから来るのか?思うに、日本語と日本人である事に対するゆったりとした自信があれば、英語にも「海外のやり方」にも中立で必要に応じた対応ができるのだろう。つまり、自らのあり方に対する自信の欠如が英語ブームの背景にあるのではなかろうか。個人的には海外かぶれは大嫌いだが、その理由は海外が嫌いなのではなく、海外の威を借りる卑しさが嫌いである。「みんな、もっと自信を持とうじゃないか!」っていいたくなるな。形態はともかく、自らの文化を知り誇りを感じる機会がもっと必要なのかもしれない。大人も子供も。
とはいえ、おもねる軽薄な言い方はほとんどない。むしろ作者の本音は安易な英語志向と日本の学校への偏見を持つ人々への警鐘ではないかと思われた。終章の「インターナショナルスクールに学ぶ事」にかなりはっきりと現れている。曰く
・英語を除けばインターナショナルスクールで行われている教育に目新しい物はない。
・評判の悪い「総合的な学習の時間」は、実はまさにインターナショナルスクールで行われていることである。
・ただ、IBを典型として、そういう授業のための体系的仕組みというか、マニュアルがある事がインターナショナルスクールの強みである。
などなど。このあたりが本心のように思われた。
取材先への配慮等もあり難しい点もあるかもしれないが、筆者の価値観を前面に打ち出した次作を望みたい。
派生して思うのは、英語コンプレックスの根深さである。それはどこから来るのか?思うに、日本語と日本人である事に対するゆったりとした自信があれば、英語にも「海外のやり方」にも中立で必要に応じた対応ができるのだろう。つまり、自らのあり方に対する自信の欠如が英語ブームの背景にあるのではなかろうか。個人的には海外かぶれは大嫌いだが、その理由は海外が嫌いなのではなく、海外の威を借りる卑しさが嫌いである。「みんな、もっと自信を持とうじゃないか!」っていいたくなるな。形態はともかく、自らの文化を知り誇りを感じる機会がもっと必要なのかもしれない。大人も子供も。