御託専科

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硫黄島の生き残り兵

2006-10-28 22:25:37 | 時評・論評
今日たまたま昼にテレビをつけていたら硫黄島の生き残りの人たちへの取材をしたNHKスペシャルを再放送していた。
これは僕にとっては驚きだったんだが、栗林中将が戦死して以降も5000人あまりの人が塹壕にいたのだ。中央の塹壕に固まって、テレビによればなすすべもなくこもっていた。そして、呼びかけても、煙でいぶりだしても降参しない日本兵に、海水にガソリンを混ぜた物を注入して火をつけたそうな。5000人といえば全戦死者の4分の1じゃないか。その人たちがまったく意味なく死んだということか?戦って死なず? 何ということだ。
アッツの玉砕もそうだけど、結局的にダメージを与えられなくなっても最後まで頑張る。それは、投降してもころされるという教育のためなんだそうな。今日いっていた。そうなると、一体軍部の上層部は何を考えていたんだろうか。知らなかったのならばかだし、知っていてそう教育したのなら相当腹黒い。

なんだか、太平洋戦争の島の攻防戦で唯一敵の死傷者の方が多かった名誉ある戦いも色あせてしまった。結果的には果敢な戦死ではなくもともと抵抗できない人たちがなぶりごろされてしまった。その過程で日本人同士で醜い事件などもあったようだ。玉砕、というほど見事に砕け散ることが出来ない場合もおおかった、あるいは殆どがそうだったのかなあ。そういう意味では塵際のきれいな空戦、これに次いで海戦、はまだよかったよね。陸戦の多くでは兵は砕けることさえもできず、腐っていったり枯れていったりしたんだな。

合掌。




1 コメント

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Unknown (Unknown)
2011-02-28 02:39:44
オーストラリアでは日本兵捕虜は空から海に叩き込まれたそうだからあながち間違ってはいないのでは?
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