鳥谷敬

　鳥谷が先日、紳助のトーク番組『人生が変わる深イイ話』に出てたとお客さんが言った。

　お客「鳥谷、おもしろかったで」
　私　「とりたに？あ～、ソロバンを持って『あなたのお名前なんてーの』って言う人か？」
　お客「それはトニー谷や、マスターは古いわ。阪神の鳥谷やがな」
　私　「トニー谷を知ってるて、あんたも古いなあ」
　お客「鳥谷が阪神に来た時に『エライとこに来たなあ』と思たらしいで」
　私　「何で？」
　お客「阪神ファンのヤジはハンパやないからや」
　私　「ホンマやな。チームの日本一は1回だけやけど、ファンのヤジ日本一は毎年や」
　お客「鳥谷が一人前になったと感じるのは、どんな時やと思う？」
　私　「ファインプレーした時やチャンスにホームランを打った時か？」
　お客「違う、チャンスに凡退した時に阪神ファンから痛烈なヤジを飛ばされた時やて」
　私　「一体、なんでや？」
　お客「鳥谷は自分が期待されてるからこそヤジを受けるんや、と考えてるねん」
　私　「ええ話やなあ。俺がみんなにヤジられるのはダジャレを期待されてるからかな？」
　お客「だれも期待してないで、おヤジ・ギャグは」

一句：イイ話　鳥谷賢答 優等生

いちご白書をもう一度

　お客さんがバンバンの「いちご白書をもう一度」を唄いだした。

　客K「♪いつか～、君と行った～」
　私　「今日、いつかと違うで、むいかやで」
　客A「今日は六日、ええタイミングやなあ」
　客K「もうぉ、ちゃちゃ入れなや、唄われへんやん。もう一回、最初から入れて」

　客K「♪いつかー、君と行った～」・・・
　
　彼は唄い終わった。
　私　「バンバンの『いちご白書をもう一度』でした。いちどぅ拍手をもういちど！」
　一同、拍手喝さいした。・・・といってもお客さんは二人だけでした。

　一句：寂しいな　お客二人の　来ん(金)曜日

帽子

　ママが黒色のレースのブラウスを着てきた。いくら暖房が効いているとはいえ少し寒そうだ。

　お客「今日のママ、色っぽいねえ」
　ママ「袖がレースやからちょっと寒いわ」
　私　「そうか、俺は頭がシースルーやから、頭が寒い」
　お客「マスターは風邪をひく時は頭からひくやろ。帽子かぶりーや」
　私　「帽子かぶってもスルッと滑り落ちるねん。今度、滑り止めボウシでもしとくわ」
　ママ「今度は帽子でハゲ・ネタかいな」
　私　「ボウシ訳ない」
　お客「マスター、カツラかぶったらエエねん。帽子の代わりになるしハゲ隠しにもなるで」
　私　「一つの事をして二つの利益を得る。一挙両全やなあ」

　一句：一挙両全　帽子で防寒　ハゲ隠し

カニ

　水曜日はぎっくり腰で立ち上がるのに一苦労する程だっただけに、少しでも痛みが和らぐのを期待してひたすら横になった。
　その甲斐があったのか、夕方にはなんとか立てるようになったので店に出た。しかし、歩くのはカウンターを支えての伝い歩きでぎこちない。
　お客さんは「カニみたいな歩き方してどないしたん？」と尋ねたので、私はぎっくり腰であることを告げた。
　別のお客さんが「カニで思い出したけど、この前、卸市場で身が詰まってると言われてワタリガニを10匹7000円で買(コ)うて帰ったけど、家でゆがいて食べたら7匹も身が詰まってなかった」と愚痴をこぼした。

　お客「腹が立つ、だまされたわ」
　私　「それやったら、不ワタリガニやな」
　お客「不渡りて、シャレを言うてる場合と違うで」
　私　「よっぽど腹が立つんやなあ。カニん(堪忍)袋の緒が切れた、てとこかな」
　　
　一句：カニを食べ　身の少なさに　泡を吹き

やってしもた！

　昨年は2度の手術入院をはじめ内科、皮膚科、外科、鍼灸院、歯科医院、耳鼻科など1月～10月迄は毎月病院に通っていたが、その後は何もなかった。
　そして今年はストレッチの成果が出てか腰の痛みもほとんどなくなり調子が良かった。
　先日の日曜日に背泳ぎ教室を受けた後、フリーでクロールを泳いだ。最近はマイミクの影響を受けて2km泳いでいる。
　マイペースで泳いでいると、私にライバル心を持っている(私が勝手に思っているかも？)同年代の男性が一緒に泳ぎ出した。
　私は負けじとクロールを200ｍ余分に泳ぎ、その上に平泳ぎ5往復、ヘタな背泳ぎ5往復、未熟なバタフライ1往復を泳いだ。結局、教室を含めプールで2時間20分も泳いだ。
　「あ～ぁ、やってしもた！」
　腰に負担がかかる泳ぎと腰を冷やしたのが祟(タタ)っのか、月曜日から徐々に腰が痛くなってきて火曜日の朝は歩くのも座るのも大変なぐらい激痛に変わった。
　昨日は昼に辛うじてブログの返事を書いてから、ひたすら寝たきり老人になり仕事は休んだ。
　そしてブログが気になるので、激痛をこらえて何とかアップした。コメントの返事は後日させていただきます。

　一句：歳忘れ　負けず魂　アダとなり

懐かしの顔

　私は19年前、本業(スナック)の傍らカラオケボックスを経営していた。その当時はバブルが弾ける前だったので人手不足に悩まされた。
　正規の店員だけでは間に合わないので、スナックのお客さんに応援で入ってもらった事がしばしばあった。その時の応援要員4人が昨日偶然に店で顔を会わせた。
　4人は当時、水道工事、ビル管理会社、電気店勤めや大学生で飲食店での勤めはみんな経験なし。
　その人達に料理や飲み物を作らせたので、右往左往した話や、開店から閉店までの16時間も遊んだお客さんの話、ブレーカーが飛んで停電になった事、カラオケの機械が故障した事、ヤクザが来てみかじめ料を要求された事、未成年者の対応など思い出話に花が咲いていた。
　あれから19年、思い出話に顔をほころばせている様子を見ながら「みんな年をとったな」と言ったら、「マスターが一番老けたで」返された。
※みかじめ料＝暴力団が縄張りとする繁華街の飲食店や風俗店などから取り立てる用心棒料。

　一句：懐かしい　顔を見比べ　歳を知る

田村正和

　録画をしていた、松本清張ドラマ『疑惑』 を見た。主演の田村正和の声が年のせいか途切れて聞きづらかった。

　妻「田村正和の声、出て無かったなあ。少し喋ったら声が途切れて聞きづらかったわ」
　私「年齢もあるし、声の使い過ぎもあるで。森光子も最近、声が聞き取りにくなったやろ」
　妻「共演の津川雅彦は田村正和より年上やけど声が出てたなあ」
　私「個人差もあるし、声の使い過ぎで喉がダメージ受けてるのもあるで」
　妻「高倉健は田村正和より年上やけど、どうやろなあ」
　私「高倉健は大丈夫やわ」
　妻「どうして？」
　私「高倉健はセリフ少ないから、あんまり声を使(ツコ)うてない」
　妻「そんな問題か！」

　一句：ボケおやじ　見当違いの　答え出し

新婚さん

　お客さんのM君とカップル客のS君が久しぶりに当店で出会った。

　M君「久しぶりやな～。変わったなあ。来る度に違うやん」
　私　「女がか？」
　ママ「彼女連れて来てんのに、モメるようなこと言うたらアカンがな」
　M君「違う、ヘアスタイルや」
　ママ「なんや、そうかいな。彼女に気ぃ使(ツコ)うたわ」
　M君「彼女と結婚したんか？」
　S君「うん、もう半年くらいになるわ」
　M君「まだ、新婚ホヤホヤやん」
　私　「見てみ、まだ湯気が立ってるで」
　ママ「それ、タバコの煙やん」
　M君「しあわせか？」
　S君「しあわせやで」
　私　「俺、しわよせや」
　ママ「なんや、目じりにシワよせて」
　M君「えっと、確か、しんちゃんやったなあ」
　ママ「そうや、しんちゃんやで」
　M君「森じんじ？」
　私　「無理しんじゅう？新婚さんやで」
　S君「森野しんじ、や」
　M君「今、どこに住んでんの？」
　S君「色々、聞いてくるなあ。ワイドショーのレポーターみたいやんか」
　私　「明日、『ミヤネ屋』で放送するんと違うか。是非、見やねやいかんなあ」

　一句：羨ましい　新婚生活　知りたがる