高尚な人

　訪問介護をしているヘルパーのM子さんの87歳の利用者さんが一人でカラオケに行くとか。居合わせた74歳の男性客Tさんは感心した。

　客M「その利用者さんは私に『カラオケに連れて行け』て言うねん」
　客T「その利用者さんをここに連れてきたらエエねん」
　私 「ホンマやなあ、Tさんカラオケ好きやから気が合うわ」
　客M「独身で元病院の婦長さんで元気やで、毎日お肉を食べてるわ」
　私 「婦長さんやけど身体は不調では無いんや」
　客M「オシャレやし、お金を持ってはるわ」
　私 「Tさんも独身やろ。若いツバメになったりーや」
　客T「若いツバメて、ワシ、74歳やで。13も年下やん」
　私 「年寄りやけどの若いツバメ…」
　客T「シャレにならんなあ」
　客M「英語は達者やし、エライさんやったから看護婦さんの総会にも出るとか」
　私 「あ、そうかい」
　客M「その利用者さんは京都出身で趣味は色々…、琴も弾きはるねん」
　私 「京都出身やからなあ。コト(古都)…」
　客T「高尚な人にはマスターのダジャレは合わへんわ」
　私 「高尚な人には合わへんか、どうしょう」

　一句：高尚な　人に不向きな　くさいシャレ
　謎かけ：高尚な人とかけて、伊賀忍者のライバルと解く。どちらも(高雅・甲賀)である