今日(25日・金)は、「新基地建設着工から8年 4.25海上大行動」に行きたかったのだが、夕刻、辺野古土砂全協の学習会(ズーム)の講師を務めるのでその準備に追われた。
朝の沖縄タイムスを見て驚いた。「砂杭打設進む 新基地 護岸着工から8年」という記事で、次のように書かれていたのだ。
・「護岸工事に着手してから25日で8年。昨年末には大浦湾に広がる軟弱地盤の改良工事も始まった。砂杭の打設本数は増えており、工期内に改良工事が終わるペースで進んでいる。」
・「2月末までに打設した杭の本数は約300本だったが、その次の1ケ月間では約1千本まで増加。計画では地盤改良工事に4年1ケ月を見込み、4万7千本の砂杭を打ち込むことから、現状ではおおむね順調に進んでいると言える。」
しかしこれは事実に反する。
地盤改良工事は本年1月末にやっと始まったが、3月末時点の砂杭打設本数は次のとおりである(NHKTV 2025.4.14「辺野古を記録する」より)。
SCP工法 620本(全1万6千本)
SD工法 710本(全3万1千本)
このペースでいくと、SCP工法の打設完了には52ケ月を要し、計画よりも19ケ月遅れとなる。SD工法は87ケ月を要し、計画よりも38ケ月遅れとなる。しかも、地盤改良工事の着手時期は計画よりも4~7ケ月も遅れているのだ。
これからいよいよ深場での地盤改良工事が始まり、1本当りの打設はさらに手間がかかる。そして今後、夏から秋にかけての台風時期には、高い櫓をもつ不安定な地盤改良作業船を避難させるために、かなりの日数のロスが避けがたい。
「工期内に改良工事が終るペースで進んでいる」どころか、現状でも工期は遅れており、今後、さらに遅れは拡大することは必至である。
(2025.4.25 沖縄タイムス)