深夜、サキタの泣き声に目が覚めた。
咳がまだひどいので、ハルトくんやサキタとは離れた別の部屋で寝ていたのだけど、我ながらよく起きたものだ。
時計を見れば、時刻は4時前。
早めに布団には入ったものの、咳で寝たり起きたりを繰り返していたので、まとめて寝れたのは2時間くらいか…。
普段なら、ちょっと泣いても撫でたり手を握ったりすれば、すぐにまた寝るサキタ。
しかし今日は、なかなか泣き止まないようだ。
私がサキタの相手をしていても、気付かず寝ていることもあるハルトくんだ。
爆睡で気付かないのか?
パーカーを羽織って寝室に行ってみると、泣いて暴れるサキタを抱っこして格闘中のハルトくんがそこにいた。
あ、起きてたか。(ひどい)
サキタが私の方へ身を乗り出してきたので、抱っこ交代。
背中を叩きながらゆらゆら揺れていると、落ち着いてきたのかとりあえず泣き止んだ。
しかしベッドに腰掛けたりするのは気に入らないらしく、サキタが冷えないようにと私のフリースを掛けてひたすら立ってゆらゆら。
重い…。 寒い…。 眠い…。
何だか授乳期を思い出す、この3重苦。
ふと見ると、ハルトくんはこの隙にとベッドに潜り込んでいた。(オイ)
30分ほどそうしていただろうか。
私の体も冷え、サキタの重みに腕やお腹がキツくなってきた頃、さすがに悪いと思ったのかハルトくんがもぞもぞと動いた。
「そろそろ、ベッドに置いてみたら?」
腕の中で大人しく目を閉じてはいるものの、サキタが爆睡しているようには見えない。
無理じゃないかな~と思いつつも、いつまでもこうしてはいられないので、そっとベッドにサキタを降ろす。
背中の「ベッドに降ろしやがったセンサー」が敏感に反応し、途端に泣き出すサキタ。
あ、やっぱりね(´▽`;
仕方なく、今度はハルトくんが車で夜のドライブへと連れ出してくれた。
交代の私は部屋に戻り、やっと布団に潜り込む。
時刻は4時半を回っていた。
風邪とつわりと冷えと疲労で、もう何が何だか。
次に目覚めた時は、既に「今この瞬間に家を出て駅までダッシュすれば何とか間に合うかも?」という時刻だった。
要するに1時間の寝坊なわけだが、こうなるだろう気はしていたので、それほど驚きもしなかった。
まんまと体調不良だ。
目が覚めたところで、視界が歪んで回り、体がぐらぐらと揺れる。
幸いハルトくんが客先直行でゆっくり出勤だったため、サキタを任せてノロノロと支度をし、1時間半遅れで出勤した。
業務的にはちょうど落ち着いていて、寧ろ時間にゆとりがあるくらいだったので、「休めば良かったのに~」などと言われてしまったよ。
その夜、サキタの夜泣きについて、ハルトくんと話す。
結局サキタは、ドライブに連れ出したら割と直ぐに眠り、30分ほど走って戻ってきたそうだ。
ベッドに寝かせる時に起きてしまったようだけど、眠かったようでそこはすんなりと寝たらしい。
そしてサキタも、いつもより長く寝ていたというわけだ。
(いつもはサキタに起こされる)
原因不明の夜泣き。
朝にはけろりと起きたサキタ。
何だったのだろう?
ハルトくんと共通の推測は、弟か妹が生まれるということを感じて、不安定になったのではナイかということだ。
今まで以上に構って抱っこして、愛されてる自信を持てるようにしてやらなきゃね、という結論に達した。
検討ハズレかもしれないけど、やってマズイことでもナイしな。
でもこれ、毎日続いたら凹むなー。(T▽T)